日常系ゲーム番組『バカリゲム』は「大丈夫かこの番組!」と柴田英嗣も思わず絶叫。バカリズムが2時間ひたすらゲームを遊ぶ。まったり進行な撮影現場に潜入取材
 友だちんちでダベりながらゲーム遊んでるのって楽しいよね。この番組をひと言でいうとそういうことになる。

 2025年4月から、バカリズムさんをMCとした新しいゲーム番組
『バカリゲム』がフジテレビONEで好評放送中だ。

 第1回放送では、バナナマンの日村勇紀さんをゲストに迎えて、『
龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii』のプレイを楽しんだ。

 その第2回収録に潜入取材!

 バカリズムさんと、長年にわたって仲がいい友だちであるアンタッチャブル柴田英嗣さんをゲストに迎えて、『
スプリットフィクション』や『パワフルプロ野球2025』を和気あいあいと遊んだ。

 本稿では収録の模様をリポートするとともに、バカリズムさんのインタビューをお届け!
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撮影前の収録スタジオ。背景にはいろいろな懐かしい小物が置かれている。
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バカリズム さん(ばかりずむ)

1975年生まれ。マセキ芸能社に所属するお笑いタレント、脚本家、俳優。1995年にお笑いコンビ“バカリズム”としてデビューし、2005年よりピン芸人として活動。テレビ番組『IPPONグランプリ』では史上最多の優勝回数を誇る。脚本家としても才能を発揮し、OLのふりをして書き続けていた架空のブログ日記からドラマ化された『架空OL日記』や、タイムリープを描いた『ブラッシュアップライフ』など、話題作をつぎつぎと生み出している。最新作『ホットスポット』が2025年1月から放送された。文中はバカリズム。

柴田英嗣 さん(しばた ひでつぐ)

プロダクション人力舎に所属するお笑いコンビ・アンタッチャブルのツッコミ担当。相方は山崎弘也。静岡県出身。1990年代のゲーム番組『ゲームWave』(テレビ東京)に多く出演していた。2004年に『M-1グランプリ』で優勝。山崎の予測不能なボケに、高速かつ的確な言葉で切り返すキレのあるツッコミで人気を博す。動物が好き。文中は柴田。

だべったりゲームしたりします

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 さっそく『スプリットフィクション』をプレイ……かと思いきや、出会ったころの雑談からスタート。

 同学年(1975年生まれ)というバカリズムさんと柴田さんは「しばっちょ」、「ヒデ」と呼ぶという仲。しかも、バカリズムさんが合格した日本映画学校(ウッチャンナンチャンの母校)に、柴田さんは受験して不合格になっていたという縁(?)も。

 かつては、芸人のゆってぃさんが柴田さんの家で『
パワプロ』大会をよくやっていたとのことで、日村さんやゆってぃさんのほか、ナイツの塙さんがいたりと、かなり豪華なメンツでゲーム大会を行っていたそう。

 そのころ、柴田さんの家にしかプレイステーションがなく、バカリズムさんと日村さんは押し掛けてゲームをしていたとのこと(笑)。

バカリズム 
広くないのに水道が3個あるという謎の間取りだった(笑)。日村さんはしばっちょのカードを借りてビデオをレンタルしてくるのに、返さないから延滞料金がすごいことになっていたんだよね。

 ……などなど、昔話に花が咲いていたところ、柴田さんが「ゲームやらなくていいの?」としびれを切らす。

 ちなみに当番組、2時間の収録で2時間放送するというほとんど無編集の生放送に近いスタイルを取る。つまり「本筋に関係ないおしゃべりをしても後から編集してもらえばいいか~」ということにはならず、おしゃべりはそのまま放送されるのだ。

 だからこそ、ゲーム番組なのにおしゃべり主体での進行に不安を覚えたのだろう。柴田さんいわく
「番組の台本に操作キーの説明しか書いてない!」とのことで、かなりフリーダムな番組制作となっているようだ。
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バカリズム 
あのころね、本当に毎日毎日、「テレビに出たい」と思っていて、そのころから番組が絞られて出演タレントが絞られているというご時世なのにこんな自由な番組でね……ぜいたくな話ですよ。

 「ホントだよ!」と柴田さんらしいキレのあるツッコミが入っていた。

『スプリットフィクション』&『パワプロ2025』をプレイ

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 『スプリットフィクション』は画面分割でふたり協力しながら進むアクションゲーム。ふたりのコンビネーションが攻略の鍵を握る……のだが

柴田 
L3? L3どれ?

バカリズム 
わかった、ダッシュで一気に行くんだ……遅い!

柴田 
どこ行きゃいいの。

バカリズム 
ここ、ここ! 一回でいいんだ、一回でいいんだよジャンプは。

 ……と、まさに友だちの家で遊ぶ感覚で、まったりとプレイ。飛び交うアドバイスというか怒号というか叱責というか、遠慮のない応酬がふたりの仲のよさを感じさせた。

柴田 
なんかムービー見るときとかもずっと黙っちゃうから、「これでいいのか、本当にいまテレビの収録なのかよ!」って気がしちゃうね。

バカリズム 
でもねー、観てる人はいまゲームの画面を観たい! と思っているかもしれないから。

柴田 
そっかそっか。こっちはついね、V見てるときにガヤ入れなきゃって思っちゃうような気になるね。いいのか。

 と、あまりにゆるい番組の雰囲気に戸惑う場面も(笑)。
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 『パワフルプロ野球2025』では、オールセントラル対オールパシフィックで対戦を行うことに。プレイステーションやプレイステーション2時代にかなり遊んでいたというだけあり、ふたりともかなりの腕前。

 柴田さんが先制するものの、その裏バカリズムさんがうまい打撃を見せて一気に逆転!守る柴田さんも見逃し三振を奪うなど試合は白熱した展開に……。

バカリズム 
気づいたら黙々と『パワプロ』やってた!

 と言うほど集中したプレイを見せていた。
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くりぃむしちゅー上田さんの秘話も飛び出す

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 ゲームの合間には、相変わらず雑談タイムが設けられて、さまざまなエピソードが語られた。

 若手だったころ、柴田さんが単語帳やことわざ時点、辞書を買ってツッコミの語彙を増やそうとしていたのを見ていたというバカリズムさん。じつは、柴田さんのその行動にはお手本がいて、それがくりぃむしちゅーの上田晋也さんだったのだという。

柴田 
じつは、上田がPCに「お前の心はずっと半ズボンか」とかいろいろフレーズをメモしてあるところを見たんだよね。それは「子どもじゃねえんだから」っていうツッコミしたいときに、それをそのまま言うんじゃなくて、「心が半ズボンか」って言い換えを覚えておく、そういうことをやってたから、俺も真似したの。

 あと、いい機会だから聞きたいんだけど、なんでヒデ(バカリズムさん)脚本のドラマは半分くらい喫茶店シーンなの? 俺じつはけっこうドラマ観てるよ。

バカリズム 
(最新作のドラマ)『ホットスポット』もね。まあ、行くじゃん、喫茶店。

柴田 
そんな行く?

バカリズム 
ふつうは飲み屋なのかもしれないけど、俺自身が酒を飲まないから飲み屋さんに行く発想がないんだよね。何かあるってことはないけど明大前のところで2~3時間いたじゃん。俺としばっちょと日村さんで。あの感じなのよ。

柴田 
脚本ってどうやって考えてんの? 最後にこれまでのエピソードの伏線がすごいつながるじゃん。

バカリズム 
一般の地元の友だちと同じ話をしてるな~(笑)。

柴田 
(笑)。本当にそう思うわけ。『ブラッシュアップライフ』の1話は、「のんびりとした物語が始まったな」と思ったらじつはあれがフリになってて、最後で全部つながっている。あれっていうのは最初から考えているの?

バカリズム 
つながるかはわからないけど、いろいろと置いていてる。最終話のところは決めてないけど、散りばめておく。書き進めていくなかで「これは残してください、ここは切ってください」とか言ってる。台本の印刷後でも現場に言ったり、編集間に合うようなら編集でどうにかしてもらったりして。

柴田 
へえ~後付けで考えるのもあるんだ! 物語に直接関係ないけど伏線になっていた……っていうのが気持ちいいよね。

バカリズム 
最初に書くときにはつながると思わずに書いてるんだけど。ネタってそうじゃん。“かぶせ”って。のちのちそうなるように、って考えながらは最初書かない。

柴田 
アンタッチャブルのネタは(台)本がないのよ。行き当たりばったりだから。俺たちからすると、アンジャッシュとかそうだけど、いつどんなお客さんでも同じネタやって同じ笑いを取ってくる。ちゃんとはめるほうがすごい。アドリブで微調整したりするんだろうけど。

バカリズム 
いや、ぜんぜんハマんないことあるよ!(笑)

柴田 
(笑)。じつは俺、ないしょでバカリズムの単独ライブ行ってるんだよね。差し入れだけ持っていって。

バカリズム 
なんで言わないの(笑)。

柴田 
こっそり行くのがいいんだよ、人のライブ行くの大好き。それでVネック着ていったら、急にヒデが“Vネックを着ている人をいじるネタ”を始めて、左右に座っているふつうのお客さんがチラッチラ俺の方を見てクスクス言ってた(笑)。

バカリズム 
あのネタね(笑)。

 ……と、最後まで和気あいあいと進行し、きっかり2時間で収録は終了となった。その仕上がりはぜひフジテレビONEやFODでご確認を。

バカリズムさんにインタビュー

 続いて、数多くのドラマ・映画の脚本を手掛けるバカリズムさんのインタビューをお届け! 週刊ファミ通を回し読みしていたという青春時代や、1980年代の思い出、さらに「そんなに忙しいのにどうやってゲーム時間捻出してるの?」という話題も聞いたぞ。

――バカリズムさんは以前、SNSで1980年代のファミコン通信や『週刊少年ジャンプ』を購入したという写真をアップされていましたね。

バカリズム 
そうですね、1980年代のもの買ったんですよ。あっ、俺この号持ってるかもしれないな(持ってきた撮影用見本誌を手に取りながら)。いまゲーム専門誌で残っているのってファミ通ぐらいじゃないですか、いま。

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――かつてはたくさんあったんですけどね。
バカリズム 
『ファミリーコンピューターMagazine』(徳間書店インターメディア)とか『マル勝ファミコン』(角川書店)とか、昔はたくさんありましたけどね。『週刊ファミ通』はすごいですよね。
※出版社名は当時のもの。
――改めて、『バカリゲム』はこういう番組ですという説明をいただけますか。

バカリズム 
そうですね。僕がただ仲がいい人をスタジオに呼んで、いっしょにゲームをしたり、おしゃべりをしたり、お菓子を食べたりする番組です……毎回説明するのが申しわけないくらい、ただただ、楽しい番組ですね。
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――まったくいま説明いただいた通りの内容なのですけど、読者が見ると、「つまりどういうこと」ってなってるかもしれないです(笑)。

バカリズム 
そうですよね。でも、ほんとにトークというか、おしゃべりで。エピソードトークっていうよりもお互いの思い出をしゃべったりとか。ゲームにまつわる話ももちろんしたりしますけど。

――ゲストはバカリズムさんがお決めになられるのですか?

バカリズム 
打ち合わせでスタッフさんにも出してもらったりしながら、なんとなく僕も言ったりですね。だいたい同世代の人とか、これからちょっと話してみたい人やゲームの好きな人とか。

――年代的にもやっぱりファミコン直撃世代という方が多くて。

バカリズム 
そうですね。ファミコン直撃世代の方が、いまの最新世代機種のグラフィックを見たときのなんかわくわく感って違うじゃないですか。やっぱ昔を知ってるぶん、進化を知ってるから。そういった意味でも、同世代の方はそういう話もできたりするんで楽しいですね。

――このあたりの昔のファミ通を見てビビッと来る号はありますか。

バカリズム 
じゃあもうこれ、ファミコンのときだ。
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――これは1988年の号ですね。
バカリズム 
うわ、もう『ダブルドラゴン』。めっちゃ懐かしい。これでもフォーマットは『くにおくん』ですよね。おお、『キャプテン翼』、これもすごいですよね。このこんだけ熱いサッカーゲームで、コマンド選択式。衝撃ですよね。

――テキストとコマンド選択でサッカーを表現するという。本当に発明ですよね。

バカリズム 
すごいですよね。でもおもしろかったでんすよね、これ。名作ですよね。「ガッツが足りない!」ってどういうことだ、とか一瞬思うんですけど(笑)。え、『覇悪怒組(はあどぐみ)』、ゲーム出てたんだ。おもいっきり探偵団 覇悪怒組』(1988年/ディスクシステム/バンダイ)。ご存知です?
※メーカー名は当時のもの。
――ちょっと……わからないですね。
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バカリズム 
石ノ森章太郎先生原作で、特撮ドラマの『がんばれ!!ロボコン』(1974年放送開始)だとかの流れがまずあって、のちに『魔法少女ちゅうかないぱねま!』(1989年放送)、『美少女仮面ポワトリン』(1990年放送)とかのすこし前の作品なんですけど。

 小学生の子たちが探偵のグループを組んで、“魔天郎”っていう、なんかラスボスみたいな人に挑むみたいな。小学校の僕がめちゃくちゃ好きで、当時、その後
『じゃあまん探偵団 魔隣組(まりんぐみ)』(1988年放送)っていう続編みたいなの作品が出てますけど……誰もわかんないんですよこの話!(笑)。

――すみません(笑)。

バカリズム 
おー、『ビーバップ』だ! 『ビー・バップ・ハイスクール 高校生極楽伝説』(1988年発売/ファミリーコンピュータ/データイースト)。この年は13歳だから、中学生かな。で、『ビーバップ』めっちゃ見てたから、すげえやったの覚えていますね。

 世代的に、けっこうやってるゲームが載ってて熱いですねこの号。『
北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』(1987年/アスキー)ももう出てるでしょ。こわ、すごい。たぶんこの号も当時見てるはずですよ。

 このへんはドラクエだ。ドラクエも載ってる。でもドラクエは1988年じゃないですよね。
※メーカー名は当時のもの。
――ファミコン版はもう発売になっていて、このページはMSX版が出るぞということでの特集ページのようですね。

バカリズム 
PC版ってことですか。なるほどね。発売前にこういうね、「これがアレフガルドだ!」とか、これがもうたまんないんですよ。これでもう想像の中でね、もう始まる前にずっと旅してるんです。1988年あたりが俺はたぶんいちばん熱いっすね。
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――週刊ファミ通編集部にバックナンバーが1冊ずつ入ってる本棚があって、そこの本棚で昔の号を見ると、やっぱり読んじゃうんですよね(笑)。

バカリズム 
そうですよね。やっぱ自分がハマってる時代のファミ通は見ちゃいますよね。週刊ファミ通はほんとにずっと続けてほしいですよね。

最近ハマったゲーム

――第1回放送では『龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii』を遊ばれていましたが、『龍が如く』はシリーズはもともとお好きとのことで。

バカリズム 
『龍が如く8外伝』もおもしろいですね~。『龍が如く』は1からずっと好きなんです。最初から。たぶん、ヤンキーマンガとか、ヤンキーの出てくるゲームとかがもともと好きだったのもあるんで。

 格闘ゲームも好きだったんで、そうなるとやっぱり『龍が如く』が出たら、自然とたどり着いたというか。自然な流れで始めて、そこから全作品遊んでいますね。『外伝』も、『龍が如く 極』も。リメイクされたやつとかもたぶん全部やっていると思います。

――『龍が如く 維新』も?

バカリズム 
『維新』もやりましたね!

――ゾンビが出てくるやつも。

バカリズム 
龍が如く OF THE END』もめっちゃ楽しかったですね。笑っちゃいましたけど、いきなり桐生がゾンビに殴りかかるっていう(笑)。ああいう遊びもあったりして、ちょっと変な外伝作品もまた出してほしいなと思いますね。

――先ほどもおっしゃってましたけど1980年代ごろのファミコン通信は当時からお読みいただいていたのでしょうか?

バカリズム 
読んでいましたね。たぶん当時はあらゆるゲーム雑誌を、目に付くものは片っ端から読んでいたと思います。僕が小学生のころは確か月刊誌だったと思うんですけど、『ドラゴンクエスト』の新作が出るときに買って、読んで、「はいはいはい、おおお~」みたいな感じで盛り上がっていましたね。大体クラスの人が誰かしら持ってるんですよ、最新号を。だから、それを読ませてもらうみたいな感じでしたね。

 攻略情報とか、発売されてからよりも、開発中の画面写真や情報を見て、想像してワクワクする方が多かったかもしれないですね。『ドラゴンクエスト』シリーズはとくにそうですよ。

 それで言うとやっぱり『週刊少年ジャンプ』の“ファミコン神権”もよく読んでいたのを覚えていますね。

――そのころいちばんハマっていたゲームとか、やりこんでいたゲームの思い出ってありますか。

バカリズム 
最初にやり込んだのはもうそれこそ『マリオブラザーズ』ですね。

――あれですか。スーパーじゃない方の、カニとかハエが出てくる方の。

バカリズム 
そうそう! 画面が固定の、スクロールしない画面の『マリオブラザーズ』をやってました。

 あれは最初に買ってもらったソフトで。で、もうずっと。あのまったく画面の形が変わらない、すこし色が変わって、出てくるキャラクターが変わるだけなのに、楽しくてずっとてやっていましたね。たしか50何面かまで行ったんですよ。あれって、永遠に続くんですかね?(笑)

 それで50何面とか行ったのに、けっきょく振動でなんかリセットされちゃったみたいな。わかります? 電源も何も押してないのに、ちょっとカンって足が当たっちゃってリセットされちゃうみたいな。それで終わったんですけども、それぐらいやってましたね。

――わかります(笑)。いまはそういうアクシデントはほとんどなくなりましたね。

バカリズム 
その後は、高校生のころにスーパーファミコンが出て、「もう実写化!」くらいの衝撃を受けましたね。当時、ファミコンに比べたらめちゃくちゃグラフィックがきれいだと。いま見ると、まだ2Dだしふつうの画質なんですけど、「うわ、何このリアルな画面」っていう感じで衝撃受けたのを覚えてますね。

 スーパーファミコンだと『
F-ZERO』を遊んでいましたね。本体と同時にソフトが何個か出たのも全部おもしろかったんですけど、とくに『F-ZERO』はすごく楽しかったですね。ひたすらやってました。あと『シムシティ』かな。

――収録時、日村さんとか柴田さんとかといっしょに遊んでたころは、初代プレイステーションのころで。

バカリズム 
そうですね。プレステのまだ1かな。そのあとにPS Oneっていうバージョンが発売されたんですよ。

――ありましたね、白くて小さい。

バカリズム 
あれが少し安かったので、お金をためて日村さんに買ってあげたんですよ。でも、当時の日村さんって実家から仕送りもらってたんです。もういい大人なのに。その話は愕然としましたよ(笑)。

 柴田さんの家にはもともとプレイステーション本体があったんですけど、それで日村さんちにも買って、いっしょにやってました。

――最近ではどんなゲームをメインに遊ばれているのでしょう。

バカリズム 
ドラクエ』シリーズとか、『龍が如く』シリーズとか、もう自分がもうずっとやっているのの新作が出たらやるっていう感じで。

 でも締め切りに追われてるときは我慢していて。『龍が如く』の外伝もけっこう前に発売されていたんですけど、すぐはできなかったから、ライブとかが落ち着いてからやっとできました。

 でも、家だと据え置きができないから、別途ある作業場へ行って作業して、ちょっと早めにがんばって終わらせて、その余った1時間で進める……みたいなことをやって、やっとこのあいだ『龍が如く8 外伝』が終わりました。

――『龍が如く』シリーズはボリュームがすごいですからね。

バカリズム 
そうなんですよね。もう、だから、僕はしっかりとストーリーを見てられんないんですよ(笑)。時間が限られてるから、がっつりイベントシーンを見ると時間が掛かるから、もう飛ばし飛ばしになっちゃって、たまに「これ、なんで戦ってんだろう」というが発生するという(笑)。でもまあ外伝は比較的短めですから。

――バカリズムさんは最新作『ホットスポット』を始め、数多くのドラマや映画の脚本を手掛けられていますけど、この脚本にゲームを遊んだ経験が活きたとか、影響を受けたなんてことはあるんですか。

バカリズム 
僕、いちばん影響を受けているのはゲームからですね。ドラマとか映画を見てきてないから、かなりゲームの影響というか、展開とか、選択肢によって変わる展開であるとか、進んでいくというのは完全にゲームの発想ですね。

 最初に連ドラを書いたときの
『素敵な選TAXI』(2014年放送)っていうドラマは、まさにああいう、コマンド式のノベルゲームみたいなものを意識して作ったドラマなんです。

 ゲームでそういう“選択肢を選ぶ”ということをふつうに、当たり前のようにやってきてるから、“選択肢に戻る”とか。その発想がもともと根底にあったんだと思いますね。だからゲームの影響は大きいですね。

――『ブラッシュアップライフ』(2023年放送)に『逆転裁判2』をプレイしてるシーンがありますよね。『逆転裁判』も遊ばれるのです?

バカリズム 
やったこともありますし、ちょうど安藤サクラさんが演じていた近藤麻美というキャラクターが『逆転裁判』にめっちゃハマった世代なんで、そういうのの描写として使ったりしますね。

 だからそのへんもリサーチしつつ、どんなゲームがそのキャラクターの10代の時代に熱かった作品なのかみたいなのとか調べたところ、やっぱり『逆転裁判』と聞いて入れ込みました。

ゲーム時間の捻出方法

――最後に少しお聞きしたいんですけど、30代以上のゲームファン共通の悩みとして、「ゲームやりたいんだけどやる時間がないんだよね」という人が多いと思うんですよね。

バカリズム 
そうなんですよ。はい、わかります。

――そんななかで、芸人をやってMCをやって、さらにドラマの脚本もやられてライブをやって、どうやってゲームの時間を確保しているのですか?

バカリズム 
僕はもう作業場で遊ぶんです。それが、そのための作業場でもあるので(笑)。テレビとゲーム機が置いてあって。

――仕事場なのに!

バカリズム 
やっぱ、仕事兼遊び場というか、そのためですね。

 作業もしてますし、「そのゲームを今日1時間やりたいから、その作業をちょっと早めにがんばって終わらせよう」ってモチベーションのひとつにもなっていますから。

 1時間で終わらせようとか、あとこれ何時までに終わらせれば30分できるなみたいなのは結構ありますね。

 あとは移動中とかですかね。いまはNintendo Switchとかもそうですし、もともと据え置きハードで遊ぶようなクオリティのゲームが、携帯モードででできるようにもなっていますから。

――「ゲームやるために仕事を1時間早く終わらせるようがんばろう!」と。

バカリズム 
そうですね。終わらせましょう!
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番組情報

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