加藤英美里×高木美佑、『グラブル』の騎空士としてベテランの域に達したふたりの女性声優が赤裸々に振り返る軌跡
 週刊ファミ通本誌で月1回掲載中の『グランブルーファンタジー』(以下、『グラブル』)の連載企画『グラ通』。そんなグラ通が記念すべき100回を迎えたということで、『グラブル』を長年見守り続けてきたベテラン騎空士でもある声優・加藤英美里さんと、『グラ通』の連載コラム“高木美佑のグラブル道!”を担当する声優・高木美佑さんによる対談が実現。

 『グラブル』の各シナリオについての感想や騎空士としてRPG要素に対する印象、これまでのリアルイベントでの思い出、さらには推しキャラクターに対する熱のこもった叫びなどを存分に語っていただきました。
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加藤英美里(かとうえみり)

『グラブル』ではシェロカルテ役やハールート・マールート役などを務める。出演作はアニメ『メダリスト』(高峰瞳役)、『SPY×FAMILY』(ベッキー・ブラックベル役)、『魔法少女まどか☆マギカ』(キュゥべえ役)など多数。(文中は加藤)

高木美佑(たかぎみゆ)

『グラブル』ではミリン役を務める。出演作は、 アニメ『異世界はスマートフォンとともに。2 』(ルーシア・レア・レグルス役)、『空色ユーティリティ』(青羽美波役)、『D4DJ』(犬寄しのぶ役)など多数。

仲間にならなくてもいい!? 推しに対するそれぞれの想い

――おふたりはファミ通が運営する配信番組『英美里・美佑といっしょにグラブル!』でもパーソナリティーとして出演されていました。番組は終了してしまいましたが、振り返ってみていかがですか?

加藤
 『グラブル』がサービス開始してすぐに番組が始まったんですよね。だから、あのときは私もほとんど『グラブル』のことがわかっていなくて。

高木
 サービス開始から1年ぐらい?

加藤
 美佑なんて何も知らなかったもんね(笑)。

高木
 はい。英美里さんと違って、私は作品に出てもいませんでしたし(笑)。

加藤
 じつは番組への出演が決まった後、「もうひとりパーソナリティーを選ぶならどういう子がいいですか?」と質問されたので、「ゲームをやる子がいいです」と答えていたんですよ。そうしたらしっかりゲームを遊んでくれる美佑が番組に来てくれて、本当にありがたかったです!

 いまとなっては私を軽く越えるような騎空士に成長していますし、同じ足並みで『グラブル』を深く語れる相棒ができたことがうれしくてしかたありません。

高木
 私はこれまでソロで遊ぶゲームしか通ってこなかったので、騎空団のみんなで力を合わせるという体験自体も新鮮でした。「(“決戦!星の古戦場”で)英美里さんがすごい勢いで肉(※)を集めまくってる!」と驚いたり(笑)。英美里さんも、そして番組の視聴者の皆さんもそうですけど、まわりの皆さんがいてくれたからこそだと思います。
※肉……グラッジチャンクのこと。
――番組ではゲーム内のことに留まらず、キャラクターへの愛を語ったり、リアルイベントの感想や裏話を話したり、いろいろなことをしていましたね。

高木
 ゲーム内のシナリオイベントだけでも毎月いろいろな更新がありますし、そのうえで“グラブルフェス”や“グランサイファーキッチン”のようなリアルなコンテンツがあるのはありがたかったです。皆さんのキャラ愛を肌で感じられたのも楽しかったなって。

――ちなみに週刊ファミ通本誌では高木美佑さんの連載コラム“高木美佑のグラブル道!”が7年目となります。 振り返ってみていかがですか?

高木
 7年前にどんな記事を書いていたのか調べたところ、「もうすぐマグナ2(※)と戦えるようになります」と書いていました。
※マグナ2……レガリアシリーズのマルチバトル“シヴァHL”、“エウロペHL”、“ブローディアHL”、“グリームニルHL”、“メタトロンHL”、“アバターHL”のこと
一同 初々しい!

高木
 いまは“Proクエスト”でスキップできちゃうマグナ2ですけど、当時は苦戦していたんですね(笑)。 私が強くなったというのもありつつ、Proクエストの実装も含めてシステム面でもすごく遊びやすくなっているんだなと感じました。

加藤
 それこそ“シェロカルテの特別訓練”をこなしていれば、初心者でもいっぱいマグナ2の武器をもらえる時代だもんね。

高木
 そう、いまはもらえちゃうんですよね! 時代の流れを感じます。 環境もいまとはぜんぜん違いますし、『英美里・美佑といっしょにグラブル!』でマルチバトルの“シュヴァリエ・マグナ”に視聴者の方と行ったことも思い出しました。 きちんとディスペルを持ったかを念入りに確認してチャレンジしたなって。

加藤
 懐かしい!(笑) 当時はディスペルを持ってきている人が少なくて、 クリアーできないなんてこともありましたから。

――一度昔を振り返ったところで、おふたりの直近の『グラブル』エピソードもぜひお聞かせください。

加藤
 “四象降臨”は条件さえ満たしてしまえば時間経過に応じて四聖たちの強化が進みますけど、 それをいいことにイベント開催期間中はついついサボってしまって。ただ、前回の開催時にSSレアのピィジウが仲間に加わるということで、初めて開催期間中に最大まで強化させてもらいました。

高木
 初めてですか!?

加藤
 いままでは時間経過での強化に甘えていたので初めてです。みんなかわいいんですけど、“四象降臨”で仲間になる初の男性キャラクターなのでこれはがんばるしかないなと。あと、ゲーム外の直近のエピソードでは『グラブル』専用のチェストが爆誕しました。

――専用のチェストですか!?

加藤
 はい。最近は推しであるロベリア以外のグッズもついつい買ってしまうので専用のチェストが欲しかったんです。ガラスの引き戸になっていて、アクスタたちがずらっと並んでいるのを鑑賞できてホクホクです。

――アクスタの中にはビッグサイズのものもありますが、しっかり入るのでしょうか?

加藤
 ギリギリですけど無事に入りました。よかったです!
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高木
 グッズの話で言うと、私は推しであるベリアルの抱き枕カバーが届きまして……そのクオリティーに大興奮でした! 汗の雫が滴っているデザインがまたすごいんですよ。

加藤
 抱き枕カバーの表と裏で、汗の量も違うんですよね(笑)。

高木
 細かいところのこだわりがとんでもなかったです。テンションが上がって2018年に発売されたベリアルの香水を振りかけて、ギュッとしながらCDで彼の声を聴いてみました。最高でした……。

加藤
 わかる!

高木
 私はベリアルに絞っていますが、『グラブル』はグッズが潤沢なので、こうやって推しを絞らないとお財布がドンドン軽くなってしまうのがいちばんの難点かもしれません。

加藤
 まさにそういう状況になりつつある私からすると、 推しを絞るのはある意味では正しいのかも。

高木
 そうは言ってもベリアルと関連のある天司のグッズは揃えたくなっちゃうので、 誘惑がすごいです(笑)。

――いまお話を聞いているだけでも、高木さんのベリアル愛が伝わってきました。

高木
 本当に供給がありがたいです。いつかシナリオイベント“000 どうして空は蒼いのか Part.III”の続きを見たいんですけど、あれだけきれいに終わっていると難しいような気もしていて……。メインクエストに絡んでくれたら熱いけれどそれは難しいのかな~とか、過去のエピソードも見たいな~とか、いろいろと考えてしまいます。

加藤
 ベリアルたちもあれだけ強い力を持っている以上、メインクエストに絡んでもおかしくない気はする。ちなみに美佑はベリアルには仲間になってほしいの? ヴィランを推している人たちがどう考えているのか、個人的にもすごく気になるんだけど……。

高木
 私は、ベリアルはグランサイファーには乗らなくてもいい派です。代わりに敵としてずっとすぐ近くにいてほしい(笑)。

加藤
 ヴィランはヴィランの信念を貫いてほしいっていうのはわかる!

気がつけばロキにもドラマが! いつか仲間になってほしい

――『グラブル』を遊んでいて、ほかに最近達成した目標などはありますか?

高木
 最近いちばん達成感が大きかったのは十天衆の限界超越が終わったことです。先日のアップデートで十天衆自体も強化されて、「やっておいてよかった!」と。

加藤
 “決戦!星の古戦場”や高難度のマルチバトルでも活躍してくれるようになりましたし、SNSでも喜びの声を見かけていたので本当によかったと思います!

高木
 十天衆の加入と強化は『グラブル』でもとくにわかりやすい目標になっているので、とてもありがたいです。ちなみに十賢者の4番目のアビリティの解放も残すところ、あとふたりになりました。

加藤
 あとはどのアイテムが必要なの?

高木
 金剛晶です。

加藤
 金剛晶かー……。じつは私は10個くらい余っているけど、もしかして召喚石に使っていないからなのかな?

高木
 そうかもしれません。私の場合、とくに初期のころは軽率に召喚石の上限解放に使っちゃっていたので、いまになってしわ寄せが来ているんだと思います(笑)。

――近況といえば、加藤さんは推しキャラクターであるロベリアのバレンタインバージョンが登場したときに、SNSで興奮している様子が多くの騎空士の注目を集めました。

加藤
 開発スタッフの皆さんにもYouTubeの個人配信を見られていたみたいで(笑)。

――(笑)。ちなみにおふたりにとって、これまでの騎空士人生の中でとくに衝撃的だった出来事はありますか?

加藤
 『グラブル』が始まった当初は“邂逅、黒銀の翼”がコアコンテンツとして人気でしたけど、共闘ルームで30人全員が自発して攻略するのに合計3時間くらいかかったのがとにかく衝撃的でした。まだみんな戦力が整っていない状態だったこともあって、1戦ごとにものすごく時間がかかって寝落ちした人が部屋から弾かれていくという(笑)。

高木
 そんなことが……。いまは救援が使いやすいので、そちらが主流ですもんね。

加藤
 そうなんですよ。当時はしっかり準備して共闘に臨まないと、そもそもマルチバトルをクリアーできなかったりもしましたし。ソーンを持っている騎空士さんが来て麻痺を入れてくれたりしたら、「ありがたい!」と心から感謝していました

高木
 私も役割を分担してアビリティを回していた時代のことを思い出しました。いまでも6人マルチバトルでは近い流れがあると思いますけど、 ファランクスを打つたびに「ハイ!」スタンプを押したなって(笑)。あと、私が個人的に衝撃を受けたのは、やっぱりメインクエストの展開ですね。

加藤
 確かにすごかったね!

高木
 まさかグランサイファーのメンバーがあんなことになるとは、本当に思ってもみない事態でした。

加藤
 “グラブルEXTRAフェス2025”の大阪公演に平田広明さんが出演されるという情報を聞いたときはすごくうれしかったんですけど、「でも待って、ラカムだけなの!? 確かにメインクエスト準拠なら初期メンバーは出られるわけないけど……」と、なんだか悲しい状況に納得してしまって。

高木
 悲しい……。とにかくいまは、メインクエストが更新されると発表されている6月が来るのが待ち遠しくてしかたありません(※)。
※本インタビューは2025年4月末に行われたものです
加藤
 いまグラブルフェスの話も出ましたけれど、2017年にグラブルフェスが単独で開催されたときの衝撃も忘れられません。世界観の作り込みが尋常じゃなくて、オフィシャルキャストさんもものすごいクオリティーだったので感動しました。ゲームの『グラブル』はもちろんすごいですけど、リアルイベントに関してもこれからの『グラブル』にとって大きな目玉になっていくんだろうなという予感がありましたね。

高木
 グラブルフェスでは、オフィシャルキャストさんによるステージもありますが、ひとつひとつの動きをあそこまで完璧に寄せているのはとんでもないですよね……。しかも、さらなる切り口として3DCGキャラクターライブも行われているので、あらゆる方向から世界観を再現しているのがすごいです。

――先ほど、メインクエストが佳境に差し掛かっているという話も出ましたが、とくにシナリオ内での活躍が印象に残っているキャラクターを教えてください。

加藤
 私はロキくんです。

高木
 ロキくんいいですよね! 私も見た目がお気に入りなので、シナリオ中での活躍が気になっています(笑)。

加藤
 もともとロキくんってメインクエストよりも先にクリスマスに開催された“聖夜のスターダスト・メモリーズ”で登場したんですよね。そのときからすごくいいキャラクターだと思っていたんですが、まさかメインクエストであそこまで活躍するとは思ってもいませんでした。フェンリルとの絆というか、つかず離れずのあの感じがたまらなくて。

高木
 いい距離感なんですよね。

加藤
 そうそう。それはフェンリル以外の彼の周囲の人たちにも言えることで、個人的には彼が騎空団を結成するという展開が意外でした。よくあんなにもクセの強い人たちを集めたなって(笑)。

高木
 それこそネセサリアとか怪しくていいですよね。最初に見たときは「濃いキャラクターが来た!」と驚きました(笑)。

――ダークヒーロー感がありますよね。

加藤
 そう! 確かに一時は敵対していたこともありますが、ロキ自体がめちゃめちゃ悪意を持っているというわけではなく、考えかたが食い違っての敵対という感じだったので、いっしょに行動するようになっても違和感はありません。むしろ、このまま仲間になってくれてもおかしくないかも。

高木
 やっぱりフェンリルもいっしょに?

加藤
 もちろんいっしょがいいです! ただ、メインクエストの中で彼女もたいへんなことになってしまったので、そちらも再登場してくれるような展開にならないかとひそかに祈っています。

――メインクエストを通して印象が変わったキャラクターはいますか?

高木
 それはもう、ポンメルンとか(笑)。最初はただただ嫌なおじさんだと思っていたのに!

加藤
 めちゃめちゃいいおじさんになっちゃいましたけど、最初は完全に主人公の敵でしたからね。これだけいいキャラクターになったのに、グランサイファーには乗らずに頑なにエルステ王国にいるというのも忠義の深さみたいなものを感じてしまいます。そして、エルステ帝国出身で忘れてはいけないのは黒騎士のアポロさん!

高木
 あー、アポロさん! それは忘れちゃダメです。

加藤
 七曜の騎士はメインクエストでもだいぶ活躍していますけど、蒼の少女編以降はあんまり黒騎士としてのアポロさんは活躍していないので、また活躍が見たいです。あと、リミテッドシリーズのキャラクターとしても登場したのがだいぶ前で編成に入れづらくなってきたので、バランス調整の対象になってくれたらなと願っています。

高木
 やっぱり初期に実装されたリミテッドキャラクターはどうしても活躍させるのが難しくなってしまいますよね。

加藤
 そう、カタリナさんとかイオちゃんとかおなじみの仲間も……。バトルで編成しなくなるとどうしても印象が薄くなってきてしまいますし、それはすごくもったいないのでどこかで輝くといいな。

高木
 メインクエストがクライマックスを迎えた後に調整が来てくれたらめちゃめちゃ感動しそうな気がします。来てくれないかな……。最終上限解放しているキャラクターは限界超越とか!

加藤
 その気持ちはわかる!

――メインクエストの更新が本当に待ち遠しいですね。

加藤
 はい! イスタルシアにどうやって行くのか、そして主人公のお父さんとは会えるのかなど、気になることばかりで。

高木
 お父さん……気になる……。

加藤
 これまでも世界観の核心に迫るような情報が少しずつ出てきていましたけど、今年配信されたシナリオイベント“十二神将演義”で『グランブルーファンタジー リリンク』に登場した星晶獣アンラマンユの名前が登場したことで、枝分かれしていた世界が繋がった気がしました。

高木
いつか、イドとかマギラフリラとかガランツァが本編に絡んでくる展開もあるのかなぁ……。

加藤
 お母さんにまつわる話は『グランブルーファンタジーヴァーサス -ライジング-』(以下、『GBVSR』)で出てきていましたけど、こっちがメインクエストに絡んでくる可能性もあるからなんだかワクワクします! これまでの謎が一気に収束する感じで。

――いままで話題に出たキャラクター以外で、今後さらに活躍を期待したいキャラクターがいたら教えてください。

加藤
 仲間になっていないキャラクターではあるんですけど、個人的にシナリオでもっと活躍してほしいのは白騎士です。バトルで戦うことになったりもしましたけど、もっともっと掘り下げがあったらうれしいですね。

高木
 私はミカボシちゃんもさらに掘り下げてほしいです。すごく印象に残っているので。

加藤
 ああ、あのビジュアルで複雑なバックボーンを抱えているというのもたまりませんよね! こうやってふり返ると、まだ仲間になってない魅力的なキャラクターが星の数ほどいるのも『グラブル』のすごいところ。

 “十二神将演義”で登場したマプラもいつかグランサイファーに乗ってほしいですし……。あと、個人的には古戦場のボスとして登場したワマムツのデザインがかわいくて好きなので召喚石になってほしいです。

高木
 えっ、ワマムツですか……あの虫みたいな……? かわいい……!?

――高木さんが完全に困惑しています。

加藤
 虫っぽいデザインなんで好き嫌いが分かれるのはしかたないかなと(笑)。星晶獣という括りでいえば卜者がどんどん仲間になっていくのが順当な流れなのかなと思いつつ、今年の夏は水着バージョンの誰が来るのかと妄想するのも楽しいです。ただ、ベンヌは水着を着てもあんまりふだんと変わらないから、ハロウィンバージョンあたりで来そうだな~みたいな(笑)。

高木
 卜者にはもとからちゃんと服を着ていないキャラクターが多いのに、ホルスなんかは水着バージョンでさらに肌の露出が増えてビックリしましたから、そう考えると予想外のところから来るかもしれません。

――召喚石の“ベルゼバブ(水着バージョン)”みたいな……。

加藤
 それはさすがにプレイアブルにしたときに写せなくなる気がします(笑)。

高木
 脱げばいいというわけではなく、服が増幅してくれる魅力もありますからね。たとえば、アトゥムは浴衣バージョンが似合いそうだから見てみたいです。

加藤
 あぁ、わかる! いいなぁ、浴衣アトゥム……。ベンヌも浴衣バージョンは似合いそうですね。

SSレアで登場していなくてもおもしろそうな人物がたくさん

――リアルイベントはいまや『グラブル』にはなくてはならない存在です。ステージの思い出なども教えてください。

加藤
 個人的にうれしかったのが、10周年のグラブルフェスのステージで朗読ができたことですね。『ぐらぶるTVちゃんねるっ!』に出演するときに朗読劇をしたいとおっしゃるゲストさんもかなり多かったですし、記念すべき節目のタイミングでそういった経験ができたのは声優としてありがたいことだと感じています。騎空士の皆さんもキャラクターの声を直接聞く機会は少ないと思うので、それを届けられたのはよかったです。

高木
 グラブルフェスはアトラクションも楽しいですよね。だいぶ前になりますけど、ミリンちゃんのステッカーがもらえる縁日もあって。むしろ、そこでしかもらえないグッズのデザインがあまりにもかわいいものばかりでどうしようかと思いました。

加藤
 そうなのよ! すごいクオリティーなの!

高木
 確かあのときはサテライトステージ用のロケという形で回らせてもらったんですけど、1日じゃすべてのアトラクションを遊ぶのは難しいような規模と人気で。“VR天司”でのベリアルとのひとときは最高でしたし、帰り際にお土産があるのもビックリしました。お土産があるVRっていままで聞いたことがないです(笑)。

――残り香だけじゃなくて品物も残っていると(笑)。

高木
 そう! ファンが喜ぶようなことをしっかりやってくれていることはすごいと思いますし、1度足を運んだら毎年行きたくなるような魅力があるのもすごいですね。ぜひまたサテライトステージのロケで会場を回りたいです。

加藤
 私たちは出演者だから、あんまりアトラクションを観ることができないんですよね……。

高木
 じつは私、まだ生でキャラクターライブを観たことがありません。

加藤
 ええっ!?

高木
 いつもサテライトステージの横にあるテレビで配信を観ています。そろそろ生で観たいです!(笑)

加藤
 それはもう、なんとしてでも観せてもらって!(笑)

加藤
 オフィシャルキャストさんのクオリティーがとんでもないのもグラブルフェスの大きな魅力なのは間違いありません。ステージ上でのパフォーマンスはもちろん、会場を練り歩いているときの立ち居振る舞いがキャラクターそのもので感動します。サンちゃん(サンダルフォン)が客席で何か配っていたと聞いたときは「私もほしいー!」って暴れそうになりました(笑)。

高木
 ファンサービスが本当にうれしいですよ。なかなかない体験だと思いますし。

加藤
 ステージの最中に客席後部からファーさん(ルシファー)が登場したときの絶叫にも近いような黄色い歓声を聞けばよくわかります。距離が近くて没入感もすごいし、年々キャラクターが増えているのも素晴らしいです。

 昨年はついに主人公まで登場したのは驚きました。“特異点”としての登場でしたが、私も配信で観ていて「これが私……私がいる!」と感動しましたし、きっと泣いて喜んだ騎空士も多かったんじゃないかなと思います。

高木
 私たちが演じたキャラクターをオフィシャルキャストさんが演じてくださったことはないので、そうなったらどんな気持ちになるのかもちょっと気になりますね。

加藤
 私が演じたキャラクターはどれもちょっと難しそうだけど、ミリンだったらふつうに実現してもおかしくなさそう!

――ミリンとシオンのセットで眺めたい気持ちが出てきてしまいますね! さて、『グラブル』はグラブルフェス以外にもさまざまなリアルイベントを開催しています。そちらの思い出も教えてください。

高木
 2022年に開催された、体験型アート展“グラブルミュージアム 蒼の追想”の展示はどれも素晴らしかったです。とくに最後の4DXで構築されたサンダルフォンとルシファーのバトルはもう一度観たい!

加藤
 あれはすごかった! いまのところ、アート展以外では観るチャンスがなかったと思うので、もったいない感じもします。それこそ動画配信サイトとかで配信してくれたらうれしいですし、リアルイベントという形で上映するならグラブルフェスの“グランサイファーライド“の技術を活用する感じでリバイバルすることを切望しています。

高木
 リアルイベントの展示はいつもすごいですよね。

加藤
 セスラカとかもすごかったですし。リアルイベントに限らず、『グラブル』はキャラクターや世界観をリアルに構築するのが魅力だと私は感じています。それこそ、バレンタインデーのチョコのお返しもとてつもなく力が入っていますし。

――キャラクターごとの返信を楽しみにしている騎空士も多いですよね。膨大な数のキャラクターがいる『グラブル』において、ひとりひとりのキャラクターを可能な限り大切にしようとしているのがわかるような。

加藤
 そうなんですよ。10周年ぐらいの時期を境に、あまりこれまでスポットライトが当たっていなかったキャラクターがちょくちょくシナリオに登場するようになったのもうれしくて。もちろん、まだまだ掘り下げてほしいキャラクターもいますし、個人的にはコワフュールちゃんの活躍をもっと見たいなって。

高木
 コワフュールちゃんって大きいハサミを持っている子ですか? うちにもいます!

加藤
 そうそう。顔もすごくかわいいし、SSレアのキャラクターとして登場してもまったく違和感がなさそう。あと、おせんべえを焼いているロジーヌおばあちゃんとかもすごくユニークなキャラクターなので、仮にSSレアのキャラクターになったらどんなビジュアルでどんな性能になるのか気になってしかたがありません。
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――Sレアのロジーヌも敵味方におせんべえをあげるという変わったアビリティを持っていたので、妄想が捗りますね(笑)。
 
加藤
 独自性があったらおもしろそう! ロジーヌさんは4コママンガの『ぐらぶるっ!』だと出番もけっこうあるので、もっと本筋での活躍も見たくなってしまいます。

高木
 私の印象に残っているキャラクターはバロワかな。すでにSSレアでも登場していますが、レアがとくに印象深いというか、配信番組でバロワ砲(※)にチャレンジしたことを思い出してしまいました。
※バロワ砲……火属性ダメージをランダムなダメージ倍率で与えるアビリティ“ハッタリ”の通称
加藤
 そうそう、チャレンジしたな~!

高木
 ああいうおもしろいことができるのも、レアのバロワならではの特権です(笑)。

加藤
 こうやって見ていくと、SSレアになっていないキャラクターも魅力的な顔ぶればかりですよね。それこそ、ウェルダーもいつかSSレアキャラクターとして来てほしいです。カタリナを除けば、最初に仲間になるキャラクターなので思い入れが強いという騎空士の方も多いでしょうし。

高木
 あれ、 ウェルダーってSSレアになってないんでしたっけ!?

加藤
 じつはまだ……。シナリオイベント“俺達のレンジャーサイン!”での活躍も最高にかっこよかったので、シナリオの続編とともにSSレアキャラクターとして来てくれたらいいなと思ってしまいます。『グラブル』は仲間にならないシナリオイベントのゲストキャラクターも含めて魅力的な人物ばかりなので、欲を言い出したらキリがありませんね(笑)。

超克戦のありがたさを実感! 快適なアップデートに感謝を

――衝撃的な展開といえば、高木さんがミリン役に決まったときも衝撃が大きかったのではないかと思ってしまうのですが。

高木
 それはもちろん、言うまでもなく衝撃的でうれしかったです!(笑) 『グラブル』では重いバックボーンを背負っているキャラクターが多い中で、ひたすらにポジティブで明るいミリンちゃんというキャラクターを任せていただけたことは光栄でした。

 しかも、2024年には初めてシナリオイベント“さむらい道中 ~凶鳥の泪~”にも出演させていただけて、それが時代劇風味でさわやかな印象だったのも記憶に残っています。さとという新たな仲間も増えて……いまのところ、名前の元ネタである調味料だとみりんと塩と砂糖が出てきているので、“料理のさしすせそ”に含まれるお酢と醤油と味噌に対応する子も出てきてくれたらいいなと願っています。

加藤
 もっともっと活躍してほしいよね。

高木
 それこそローアインたちと絡んだりしてほしいなって!

――シナリオイベントに合わせて登場した、風属性のミリンの衣装もかわいかったですよね。

高木
 色合いも鮮やかだし、ミリンちゃんらしくて最高でした。

加藤
 しかも、性能も独自性が高くて! Sレアキャラクターのときからわかりやすい強みがあるのはミリンちゃんの魅力だなって。

高木
 高難度のバトルでも活躍してくれているそうで、なんだか誇らしいです。私もジョブのメカニックを育てていっしょに編成していた時代のことを思い出してしまいました。

加藤
 メカニック懐かしい!(笑)

高木
 素材を集めてパーツを作ったりしましたよね(笑)。

――シナリオイベントの中でも衝撃を受けたストーリーはありますか?

高木
 私は“HEART OF THE SUN”が印象深いです。まさか最初のシナリオイベント“降焔祭”から10年経ったタイミングでフェニックスが登場するとは予想していませんでした。 なによりフェニーが健気でかわいくて。

加藤
 あと、誰もが挙げると思いますけど、“どうして空は蒼いのか”の三部作は外せません。設定も複雑で何度か読み直さないと深く理解するのは難しい部分もありますが、最近は動画配信サイトなどでまとめてくれている騎空士さんもいらっしゃって、個人的にはすごくありがたいです。

高木
 大作映画みたいなイメージなので、解説があると助かりますよね。

――人気があるエピソードなだけに、その三部作をアニメで観たいという声も多いかと。

高木
加藤
 やってほしい!(大声で)

高木
 ベリアルの供給をお願いします!

加藤
 堕天司に関しては、 最近はグッズぐらいしか供給がないもんね……。あと、衝撃的だったシナリオといえば“ロボミ”。それまでの『グラブル』にはなかったロボットをテーマにしたシナリオイベントで、演出のバリエーションも大きくパワーアップしていて驚きました。『グラブル』の演出が大きく変わったターニングポイントのイベントのひとつという印象です。アニメーションっぽい表現が増えたのはもちろん、水木一郎さんによる主題歌が収録されているのも大きかったですし。

――『グラブル』はシリアスなシナリオイベントがたくさんありますが、コメディータッチのシナリオイベントも少なくありません。こちらの印象はいかがですか?

加藤
 笑えるシナリオイベントといえば、やはり“トッポブ”シリーズ(※)のイメージですね!
※“トッポブ”シリーズ”……ローアイン、エルセム、トモイの3人を中心にくり広げられるシナリオイベントの人気シリーズ
高木
 あー、“トッポブ”! 私も大好き!

加藤
 シリアスなシナリオイベントが多い初期の『グラブル』でも異色のシナリオイベントというか、シナリオの切り口としてそんな妄想パターンもありなんだとちょっとビックリしました(笑)。

 なんでもアリなシリーズが出てきたからこそ、 続編がくるたびにどんな切り口で来るのかとワクワクさせられます。いまでは重いシナリオイベントが来た後は、自然と「トッポブが欲しい~! ローアインたちをくれ~!」という気持ちになってしまいます(笑)。

高木
 めちゃめちゃシリアスなシナリオイベントも多い『グラブル』だからこそ、ときおりあの「ウェ~イ!」っていう明るさが恋しくなりますよね。

加藤
 衝撃的な展開も多いですからね……。それこそ“...and you.”のバッドエンドなんかものすごく衝撃が大きかったですし。個人的な塩梅としては、2回シリアスなシナリオイベントが続いたら1回ぐらいホッとするイベントを遊びたくなります(笑)。

――初期はもっとシリアスなイベントが続いていたような印象もありますが。

加藤
 そうかもしれません。それこそ初期の『グラブル』のシナリオイベントを見るとどれも相当重くてビックリします。“砂縛の涙、ひとしずく”なんてサラちゃんがあまりにかわいそうで……。

高木
 『グラブル』はつらい過去を背負っているキャラクターがあまりに多いですよね。

加藤
 フェードラッヘの四騎士関連のお話も、それぞれが国を背負っているということもあって“ビストロ・フェードラッヘ”以外は全部重いですし。とりわけ最新のシナリオイベントではウェールズが陥落したところで終わっているので「えーっ!? 」となりました(笑)。

 しかも、それまで清涼剤として癒してくれていた元ひよこ班のメンバーもとんでもないことになってきたので、読んでいて心がしんどくなる印象です。ランちゃん(ランスロット)の家族のエピソードもつらかったし、「あれ、でもそうなると彼の生い立ちってどうなるんだろう……?」みたいな気になるポイントもつぎつぎに出てきて。

高木
 気になるポイントが多すぎますよね。「イケメンばっかりだ~」というのが四騎士の私の第一印象だったんですけど、まさかあそこまで多くのものを背負っている騎士たちの物語になるとは予想できませんでした。

加藤
 だからこそ、彼らがグラブルフェスのステージでアイドルのように歌って踊ってくれている姿を見るとニコニコしちゃうんですよね(笑)。

高木 
『GBVSR』でジークさん(ジークフリート)が解放奥義を打ったときに四騎士の演出が出てくるのもグッときます。

加藤
 あれはすごくいい演出だった……。まるで走馬灯みたいにみんなの思い出が流れるのが最高だなと感じました。あとはラモラックも早く仲間になってほしい(笑)。

高木
 あれ、ラモラックってまだ仲間にはなってないんでしたっけ?

加藤
 じつはなっていないんですよ……。絶対に仲間になるだろうと思っていたのに、あれから何年もこの状態です(笑)。

――『グラブル』の場合、人気のあるキャラクターでもシナリオイベントの中で命を落とす可能性はあるかと思います。自分の好きなポラリスもそうだったので……。

加藤
 いや、もしラモラックが死んじゃったら暴動が起きてもおかしくないですよ!(笑) バレンタインであんなに素敵な描き下ろしのイラストの供給があったばかりなのに、そんな無慈悲なことはないと信じたいです。

 これ以上、四騎士のまわりを不幸にしないでほしいし、ラモラックをグランサイファーに乗せてあげることで我々も幸せになりたいです(笑)。

 あと、幸せになってほしいキャラクターといえば、アズラエルとイスラフィルの名前も挙げたい! そろそろ元の姿に再生して被り物を取っているところを見たいです!

高木
 アズイスこそ幸せになってほしいですね……。

――『グラブル』のこれまでの歩みを振り返るだけでもなんだかずっとしゃべっていられそうな気がします(笑)。最後になりますが、おふたりから今後の『グラブル』に期待することも教えてください。

加藤
 超克戦“天元たる六色の理”(※)が実装されたのが個人的にすごくうれしかったですね。報酬としてはマルチバトルよりは少なくなってしまうものの、なるべく多くの騎空士さんに触ってもらいたいという開発スタッフさんたちの心遣いが感じられたので、今後もそういう施策を期待したいです。

 もちろん、マルチバトルだからこその楽しみがあるのもわかりますが、なかなか時間が取れない方や高難度のマルチバトルに行くのが怖いという方にとっての救済は本当にありがたいです。
※超克戦“天元たる六色の理”……高難易度マルチバトル“天元たる六色の理”をソロ攻略用に調整した新たなフリークエストのこと[IMAGE]
高木
 私はまだ超克戦の“天元”には挑戦していないんですけど、ようやくスパバハ(※)をソロでクリアーできるようになったところなのでいずれ挑戦してみたいかも……。
※スパバハ……高難易度マルチバトル“神撃せし蒼き究極の竜”のこと
加藤
 むしろ、スパバハをソロでクリアーするほうが難しいと思う(笑)。せっかく報酬ももらえるし、ぜひ挑戦してみて!

 ……こんな感じで気軽にオススメできるようになったのは本当にいい流れだと思います。 全体的に見るといまの『グラブル』は敷居が下がっていて、初心者の方はもちろん、復帰した騎空士さんが遊びやすくなっていると思います。ぜひこの流れを続けてほしい!

高木
 最初に話しましたけど、“シェロカルテの特別訓練”を遊べばマグナ2の武器もたくさんもらえますからね!

 私もいまの調整に満足しているんですが、個人的なことを言うと召喚石“ルシフェル”の限界超越に使うための“刻の流砂”が不足しているのでもうちょっと獲得チャンスが欲しいです。あとは極星器ももう少し手に入りやすくなると……。

加藤
 そういう細かい要望はいっぱい出てきちゃいますよね(笑)。

高木
 はい(笑)。もちろん、大きな展開も期待しています。私は『グランブルーファンタジー リリンク』が大好きで、自分の足で作品の世界を自由に歩けたり、キャラクターの自由な掛け合いが見られたりするのが楽しくてたまらなかったので、またそういう展開にも期待しています。