
4月1日といえば――そう、エイプリルフール。ジョークが許容される1日ということから各ゲームタイトルの運営が1日限りのトンデモ企画を打ち出すのが恒例行事となっている。その中でも毎年のようにスケールの大きい企画を打ち出しているのが、サイゲームスの配信するスマートフォン向け王道RPG『グランブルーファンタジー』(以下、『グラブル』)だ。過去にはエイプリルフールを2日に分けて開催するなど、鮮烈すぎるサプライズ企画で毎年のようにSNSでも話題となっている。
2025年のエイプリルフールには、ドイツのゲーム開発者2名(PlayWithFurcifer)が提供するデッキ構築オートバトル『バックパック・バトル』のシステムを『グラブル』の世界に落とし込んだ“リュックサック・バトル!”を展開し、その深いゲーム性から1週間にわたって多くの騎空士を虜にした。
開催期間が終わったいまでも多くの騎空士をロスにさせているという同コンテンツの裏側について、『グラブル』を運営するサイゲームスの同企画プランナーと、日本国内での『バックパック・バトル』のマーケティングを担当する松竹の玉置国大氏にお話を伺った。
2025年のエイプリルフールには、ドイツのゲーム開発者2名(PlayWithFurcifer)が提供するデッキ構築オートバトル『バックパック・バトル』のシステムを『グラブル』の世界に落とし込んだ“リュックサック・バトル!”を展開し、その深いゲーム性から1週間にわたって多くの騎空士を虜にした。
開催期間が終わったいまでも多くの騎空士をロスにさせているという同コンテンツの裏側について、『グラブル』を運営するサイゲームスの同企画プランナーと、日本国内での『バックパック・バトル』のマーケティングを担当する松竹の玉置国大氏にお話を伺った。
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“リュックサック・バトル!”担当プランナー
『グランブルーファンタジー』にて、バトルコンテンツのプランニングを担当。“リュックサック・バトル!”では、企画立案から全体のプランニングも担当した。(文中はプランナー)
玉置国大氏(たまおきくにひろ)
松竹の事業開発本部ゲーム事業室に所属。『バックパック・バトル』のマーケティングを担当する。(文中は玉置)
『グラブル』であるからこそ武器を敷き詰められるようにしたかった
――2025年エイプリルフールの期間限定イベント“リュックサック・バトル!”は、Steamにて配信されている『バックパック・バトル』をベースにしたミニゲームとして大きな話題になりました。騎空士の反応も大きかったかと思いますが……。
プランナー
この企画は、僕の「やりたい!」という想いで企画したものなのですが、RPGである『グランブルーファンタジー』とはゲーム性が違いすぎるので、果たして受け入れてもらえるのかと不安でした。ですが、こちらの想定以上に盛り上がってくださって、騎空士の皆様に喜んでいただけてありがたい限りです。
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玉置
すごい! 熱い想いから始まっていたんですね。
プランナー
企画を提案したときは、メンバーもあまりピンと来ていない様子だったんです。ゲームをよくやる人間が多い弊社でもオマージュ元の『バックパック・バトル』を触ったことのない人もそれなりにいて……。でも、「めっちゃおもしろいです! 騎空士の皆さんにも受け入れてもらえます!」と布教と説明を重ねていきました。ゲーム自体のおもしろさに助けられましたね。
玉置
いやー、それはよかったです! うちとしても、日本のソーシャルゲーム界の金字塔である『グラブル』さんからオファーをいただけたのは本当に光栄でしたし、魅力的な提案だと感じました。ふだん『バックパック・バトル』を遊んでくださる配信者さんたちも「えっ、『グラブル』!?」とざわついていたみたいで影響の大きさを感じています。なによりうれしかったのは、“リュックサック・バトル!”を遊んで気に入ってくださった騎空士の皆さんが『バックパック・バトル』にも興味を持ってくださったことですね。
――『バックパック・バトル』の開発元であるPlayWithFurcifer社さんの許諾を得るという点にも本気を感じます。
――『バックパック・バトル』の開発元であるPlayWithFurcifer社さんの許諾を得るという点にも本気を感じます。
玉置
最初にお話をうかがったときにこれは企画書レベルの話かなと思っていたら、すごく完成度の高いサンプルを見せていただきまして(笑)。日本のパブリッシャーとして、その先の海外のパブリッシャーや開発元にどう説明するかという点だけはちょっと悩みました。
プランナー
いや、本当にすみません……。
玉置
いえいえ! 結果的には快く承諾をいただけて。それに、『グラブル』さんにはお世話になっているので、是が非でも進めたいという気持ちがありました。僕自身も格闘ゲームの『グランブルーファンタジー ヴァーサス -ライジング-』(以下、『GBVSR』)を楽しく遊ばせていただいていて、先日も企業対抗戦にベアトリクス使いとして出場させていただいたばかりで。一応Sランクには到達しています。
――すごい!(笑) こういう話を聞くと『グラブル』というコンテンツの間口の広さも感じます。
――すごい!(笑) こういう話を聞くと『グラブル』というコンテンツの間口の広さも感じます。
玉置
それこそ『GBVSR』でもさまざまなコラボをされていますし、本当に広いと感じます。『グラブル』というタイトルを聞いたことがないという人は少ないでしょうし、「『バックパック・バトル』は好きだけどマイナーなゲームだから、自分のお気に入りの配信者さんがこれをきっかけにプレイしてくれてうれしい」といった意見も目にしましたので。逆に、「ふだんはPCゲームをメインに遊んでいる『バックパック・バトル』の配信者さんがソーシャルゲームの『グラブル』を遊んでくれてうれしい」といった声も上がっていました。
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――アーリーアクセス中の『バックパック・バトル』も日本で人気を博したことで、ゲームが日本語対応になったという経緯もあります。玉置さんは日本での同作のマーケティングについてはどのように感じていらっしゃいますか?
玉置
『バックパック・バトル』はSteamのみで配信されている、いわゆるインディーゲームに分類されるタイトルですが、日本のユーザーとの相性は本当にいいなと思っています。おかげさまで全世界で約100万本が売れている中でも、じつは日本のユーザーは10万人以上という結果が出ていて……。モバイルゲームとコンソールゲームが強い日本において、この数字はなかなかの快挙です。その要因のひとつとして、インベントリを整理してオートバトルを行なうという基本ルールで “気が済むまでじっくりとアイテムを敷き詰めていく”ということができる点が日本人には合っているのかなと。ターンごとの時間制限がありませんから。
プランナー
そこがおもしろさだと思います! 職人気質な日本人には合っているのではないかなと。
玉置
本作はドイツのゲームクリエイターが開発をしているのですが、ドイツ人と日本人は気質が似ている部分があるとも言いますし、日本のユーザーに刺さりやすいのもうなずけますね。
プランナー
僕はこの手のジャンルのゲームにハマったのは初めてだったのですが、リロールの楽しさも大きくて……。
――リロールはインベントリに詰め込むアイテムを引き直す、いわゆるガチャですね。
――リロールはインベントリに詰め込むアイテムを引き直す、いわゆるガチャですね。
プランナー
リロールに紐づいた半額システム(※ランダムでアイテムが半額になるシステム)も含めてよくできているなと感心しました。オンライン対戦が非同期で行われる点も日本人には合っている気がします。
――強化をするためにあえて1ターン敗北する覚悟で強化に回すような、戦術面での奥深さもハマる人は多い気がします。
――強化をするためにあえて1ターン敗北する覚悟で強化に回すような、戦術面での奥深さもハマる人は多い気がします。
玉置
そうなんですよ。限られた広さのカバンの中で強力なアイテムを合成するときは、割り切ってそのターンの勝ち星を諦めたほうがその先に繋がることもあったりして……。そういう戦略面での奥深さも日本人好みなんだと思います。
――そんな『バックパック・バトル』の基本システムをベースにしたのが“リュックサック・バトル!”でした。登場するジョブや武器は『グラブル』をベースにアレンジがなされていましたが、これらのラインアップはどのように決められたのでしょうか?
――そんな『バックパック・バトル』の基本システムをベースにしたのが“リュックサック・バトル!”でした。登場するジョブや武器は『グラブル』をベースにアレンジがなされていましたが、これらのラインアップはどのように決められたのでしょうか?
プランナー
僕は『バックパック・バトル』をリリース直後から100時間ぐらい遊んでいて……今回の企画が決まってからさらに100時間ぐらい遊びましたが(笑)。とにかくプレイしていて『グラブル』と共通点が多いと感じたんです。なので、ずっと頭の中で「『グラブル』だったらこの装備に置き換えられるな~」とイメージしていていたものをシンプルに置き換えさせていただきました。あとは『グラブル』プレイヤーであれば見た瞬間、直観的に強いと思うようななじみのある武器を入れることも意識しましたね。
――わかりやすく強かった武器といえば、天羽々斬とか……。
――わかりやすく強かった武器といえば、天羽々斬とか……。
プランナー
はい。天羽々斬はまさにその代表例です。
玉置
武器の効果なども含めてそのままハマっているのは驚きました。しかも、『バックパック・バトル』に対するリスペクトも細やかなところまで感じられたのがよかったです。
プランナー
よくできたなと思ったのは“朱雀翼弦”。『バックパック・バトル』の“フェニックス”と武器のデザイン自体も似ているので、本家同様に復活の効果もつけて実装させてもらいました。
玉置
本当に似ているんです! 見た目だけでなく効果も踏襲していたのは、さすがと思いましたね。
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――朱雀翼弦は効果こそ強力でしたが、サイズが大きくて編成するのがなかなかたいへんでした(笑)。
プランナー
もちろん、コストのバランスも考えながら調整していたのですが、武器やアイテムのグラフィックを新しく書き起こしているわけではないため、既存のグラフィックをムリのある縮尺に変えるわけにはいきません。先に決まっている形に沿うように能力値を当てはめていくという作業になる以上、インベントリに置きづらい形ばかりにならないように武器やアイテムの選定作業を進めました。武器種などで言えば、弓などはどうしてもサイズが大きくなってしまいがちでそんなに多く実装できなかったですね。逆に格闘武器はサイズが小さいものばかりになる関係上、そちらもあまり実装できなくて。
玉置
それは……。『グラブル』を題材にするうえで割り切るしかないポイントでしょうか。
――たとえば弓であれば縦3~4マスというふうに固定されてしまうのはデザイン的にしかたないのかもしれません。
――たとえば弓であれば縦3~4マスというふうに固定されてしまうのはデザイン的にしかたないのかもしれません。
玉置
落とし込みの作業はかなり難しかったと思うのですが、一方で見事に落とし込まれていたと感じたのがスタミナに関するバランス調整でした。『バックパック・バトル』だとスタミナの消費が激しいので、メイン武器を編成するにしても1~2本が基本です。それに対して“リュックサック・バトル!”では、武器をたくさん編成してもしっかりスタミナ消費が間に合うように調整されているのはすごいなと感じました。
プランナー
最初は『バックパック・バトル』と同じスタミナ消費でデザインしていたのですが、そうしたらおっしゃるように武器がぜんぜん入れられないことに気づきまして。本家の『グラブル』は、アイテムと比較しても武器の存在が大きいゲームなので、スタミナの消費速度を緩和して武器をいっぱい積めるようにしないと成立しないなと思ったんです。
玉置
たしかに『グラブル』といえば、武器をいっぱい編成するゲームという印象があります。
プランナー
食べ物や飲み物も武器として登場するくらいですからね。ただ、“リュックサック・バトル!”では、食べ物や飲み物は武器ではない扱いにしています。そうしないとバナナによる攻撃すらも反射する盾が生まれてしまうので(笑)。
――飲み物といえば、弱体効果を回復する“ブロッサム・グラス”を積む編成が多くの騎空士のあいだで流行っていた気がします。
――飲み物といえば、弱体効果を回復する“ブロッサム・グラス”を積む編成が多くの騎空士のあいだで流行っていた気がします。
プランナー
タワー状に“ブロッサム・グラス”を積んだりしていましたね(笑)。ほかにも“フライパン”のまわりに食べ物を敷き詰めたりする騎空士もいらっしゃって。SNSでもそういった情報共有が盛んになされていて、『バックパック・バトル』の経験者が「いやいや、バナナは絶対に買うだろ!」と断言していたのもおもしろかったです。
玉置
相互で盛り上がってくれたのは、こちらとしてもありがたい限りです。
――あまりに盛り上がりすぎて、開催期間が終わったあとに“リュックサック・バトル!”ロスになる騎空士もチラホラ見受けられました。
――あまりに盛り上がりすぎて、開催期間が終わったあとに“リュックサック・バトル!”ロスになる騎空士もチラホラ見受けられました。
プランナー
4月下旬に開催されたシナリオイベント“Night Pareidolia”のボスであるジューダが占星武器“鬼丸国綱”(※“リュックサック・バトル!”では天羽々斬の合成素材となる武器)を使用していたことや、複数の武器を同時に扱う戦いかたをしていたことから、どうやら“リュックサック・バトル!”を連想してしまう騎空士さんが多かったみたいで……。完全に偶然なのですが、シナリオライターには本当に申し訳ないなと。
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――タイミングが悪かったというか……。ただ、それくらい騎空士の心に刺さったということなのかと思います。ちなみに“リュックサック・バトル!”はエイプリルフール1週間後まで開催されていましたが、この開催期間はどのように決まったのでしょうか?
プランナー
まず前提としてランクマッチを実装したいというのがあって、そうなると1日や2日では足りません。また、土日に遊んでいただきたいということもあってこの期間となりました。本音を言えば、もっともっと開催したかったのですが。
玉置
ちなみに僕の印象だと、弱体効果を付与しまくるカオスルーダーがランクマッチで猛威を振るっていたように感じたのですが、実際にはどうだったんですか?
プランナー
おっしゃるとおり、“リュックサック・バトル!”においてカオスルーダーはかなり強かったのですが、クリュサオルとシールドスウォーンも同じくらい勝っていました。ですから、期間中にバランス調整のアップデートをするのはなしにしようと。遊んでくださる方を混乱させてもいけませんし。
――エイプリルフールイベントのバランス調整アップデートが検討されていたというのも前代未聞のような気がしますが(笑)。
一同 (笑)
――エイプリルフールイベントのバランス調整アップデートが検討されていたというのも前代未聞のような気がしますが(笑)。
一同 (笑)
プランナー
心残りといえば、先ほど名前が挙がった3つのジョブがランクマッチにおいては頭ひとつ抜けて強かった点です。強さがバレるのに2日、3日くらいはかかりましたが、以降はほかのジョブで対抗するのが難しくなってしまいました。
――仮にいまから手を入れるとしたら、もっと長期戦ができるようにバランスを組み直したり……という感じでしょうか?
――仮にいまから手を入れるとしたら、もっと長期戦ができるようにバランスを組み直したり……という感じでしょうか?
プランナー
そうですね。ジョブの種類を増やすというよりはあまり使われなかったジョブをしっかり調整したいです。開発中に思い入れが強かったのはマナダイバーなのですが、ぜんぜん勝てなくてミスったなぁと……。大器晩成型のジョブとして設計したのですが、バトルがそこまで長期化することなく終わる環境になってしまいました。
『バックパック・バトル』の手触りをブラウザゲームに落とし込む難しさ
――技術的な部分についてもお話をうかがいます。ブラウザゲームの『グラブル』に『バックパック・バトル』を落とし込む作業はスムーズに進んだのでしょうか?
プランナー
これがめちゃめちゃたいへんで……。『バックパック・バトル』では選択している武器を離すとふわっとストックに落ちたりしますが、それをブラウザゲームで再現するのは至難の業でした。このために半年ぐらい付きっきりでエンジニアに作業をお願いしたくらいで。エイプリルフールが近づくにつれて少しずつプロジェクトに携わる人員も増えていきました。
玉置
ええっ、そこまでやってくださっていたんですか!?
プランナー
最高のコンテンツを提供するためですから(笑)。最初のころは操作している感じがあまりに違っていて、これじゃないと思ったんです。武器を回転させる速度とか回転の軸とかも違和感があったので、調整をがんばっていただきました。あと、『グラブル』には基本的にドラッグ(長押し)で操作するという概念がないので、そこもチャレンジでしたね。押す時間の長さによって挙動も変わったりしまして。
玉置
確かに本家に近しい操作感になっていましたね……。『バックパック・バトル』の開発者もプレイ中の手触りのよさにこだわっているのですが、まったく違和感がありませんでした。画面の大きさもスマートフォンとPCでは違うはずなのに。
プランナー
おっしゃるとおり、手触りこそが『バックパック・バトル』の魅力のひとつなのでそこは妥協したくありませんでした。アイテムをショップの下にドラッグすると小さくなるような演出も違和感なく再現するのに苦戦したんですよ。あんまり小さくしてしまうと今度は指でタッチすること自体が困難になってしまうので。ただ、ひとつ想定外だったのが“SkyLeap”(※『グラブル』公式推奨Webブラウザ)でドラッグ操作をするとショートカット機能が働いてしまうこと。それに関してはたいへん申し訳なかったです。
――完全に盲点だったと。
――完全に盲点だったと。
プランナー
はい……。ただ、開発に携わっているエンジニアたちも目の届く範囲ではとにかく再現をがんばっていました。先ほど僕が『バックパック・バトル』を200時間ぐらい遊んでいるという話をしましたけど、100時間以上プレイしてハマっているエンジニアもかなり多く、皆さん作品への愛情もすごかったので。
玉置
業界内の方にも評価していただけるというのは素直にありがたいですね。プレイヤーに職人気質なところが求められるゲームなので、もしかしたら肌に合うのかなと予想してしまいます。地道にコツコツと育てたビルドで相手を倒すというのが醍醐味なわけですから。
プランナー
その快感を味わってもらうためには『バックパック・バトル』と同じくらいアイテムや武器がなくてはいけません。本家と同じ140種類程度用意して、コストのバランスなども参考にさせてもらいました。
――合成のレシピについてはどのような基準で決めたのか教えてください。
――合成のレシピについてはどのような基準で決めたのか教えてください。
プランナー
たとえば“ヒヒイロカネ”などは合成レシピの素材になっていましたが、本家『グラブル』でもヒヒイロカネを使って作る武器があるので納得感があることは意識しました。「“七星剣・煌”とヒヒイロカネを合成したら、そりゃ“七星剣・白天”になるよね~」みたいな。ただ、食べ物の合成に関しては正直ムリヤリというか……。選択肢が少なかったので、あまりロジカルな感じではないですね。
――“リュックサック・バトル!”ならではの要素としては“奥義”もありますが、こちらについてはどのような経緯で実装を?
――“リュックサック・バトル!”ならではの要素としては“奥義”もありますが、こちらについてはどのような経緯で実装を?
プランナー
『バックパック・バトル』を参考にしているとは言っても差別化は必要なので、そこで実装したのが奥義です。ゲームのテンポ感を上げるうえでも成功だったとは思いますが、導入にあたって動作の検証には苦労しました。というのも、ふだんの『グラブル』ではあんな速度で奥義を連発することがないので(笑)。奥義にはゲージが溜まっていても0.3秒は発動しないというクールタイムを設けたのですが、当初はそれを設けていなかったせいで奥義を高速で打ち続けることが可能で……。画面の負荷がヤバいことになっていました。
玉置
“リュックサック・バトル!”ならではの要素といえば、個人的にはリュックサックのマスを自分で選択して拡張するのもオリジナル要素として素晴らしいと思いました。
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プランナー
……じつは、あれも苦肉の策なんですよ。
玉置
えっ、あれもですか!?
プランナー
最初は『バックパック・バトル』同様にリュックサックのマスをショップで購入して入れ替える形式を考えていたのですが、ブラウザゲームとしてそれをやるのが難しいというか、プレイ感が保証できなくて。それであの形式を導入しました。
玉置
興味深い裏話ばかりで、ずっと感心しきりです。もっと聞いていたいですね。
――もし“リュックサック・バトル!”の次回開催があるとしたら、もっと『グラブル』のキャラクターと絡めてほしいという意見もあるかと思います。こちらについてはいかがですか?
――もし“リュックサック・バトル!”の次回開催があるとしたら、もっと『グラブル』のキャラクターと絡めてほしいという意見もあるかと思います。こちらについてはいかがですか?
プランナー
ゲームシステムに落とし込むのは難しそうですが、対戦相手として出てくるのはいいかもしれません。それこそベアトリクスとか。
玉置
ああ、それはいいですね!(笑)
プランナー
じつは“リュックサック・バトル!”を対人戦という形にするのが決まる前に、コンピューターが操作するキャラクターと戦う内容にしてはどうかという話もあったんですよ。ゲーム性を考えたときに、コンピューターとの対戦ではあまり魅力が出せないということでボツになりましたが、対戦相手として『グラブル』のキャラクターを出すというのは喜ばれるのかもしれません。
玉置
あと、『バックパック・バトル』だとショップの出現率が極端に低いレアアイテムがあったりするのですが、そういう要素もあったらおもしろそうだなとは感じました。
プランナー
“リュックサック・バトル!”ではエイプリルフールの開催期間に手に入らないと本末転倒ということから、極端に出現率が低いレアアイテムは作りませんでしたが、もし次回があるなら入れたい気持ちはありますね。
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玉置
『バックパック・バトル』のレアなユニークアイテムはクセが強い一方で、熟練者は使いこなしているイメージなので“リュックサック・バトル!”でもそういうプレイが見られる日が来たらさらに楽しそうです!
――本家である『バックパック・バトル』もいよいよ6月14日に正式リリース開始となりましたね。
――本家である『バックパック・バトル』もいよいよ6月14日に正式リリース開始となりましたね。
玉置
はい、おかげ様で正式版がリリースされました! “リュックサック・バトル!”を楽しんでくださった騎空士の皆さんなら、ゲームを起動したら説明もなくすぐに遊べると思います。期間限定のローンチセールも行っていますので、“リュックサック・バトル!”との比較を楽しみながら、この機会にぜひプレイしていただけるとうれしいです!
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――今後の展開についても何かあれば教えてください。
玉置
先ほど“リュックサック・バトル!”がエイプリルフールなのにバランス調整のアップデートを検討していたという話も出ましたが、本家『バックパック・バトル』もアーリーアクセスが始まってから40回以上アップデートを重ねています。
プランナー
感覚的には3日に1回くらいは調整が入っている気がするほど頻繁にされていますよね(笑)。
玉置
開発者もまさに職人気質という感じで余念がありません(笑)。アーリーアクセスが始まった直後はクラス(ジョブ)によって強さに偏りがあったのですが、クラスに関係なく買い物が上手な人が勝てるゲームを目指して調整を重ねている感じですね。今回の取り組みをきっかけに『バックパック・バトル』のほうで『グラブル』さんの武器やキャラクターなどの要素を限定的に出すのも個人的にはおもしろいのかなと想像してしまいます。
――『バックパック・バトル』に“ゴールデンプレミアムソード”が出るのも夢ではない?
――『バックパック・バトル』に“ゴールデンプレミアムソード”が出るのも夢ではない?
玉置
そうですね。何も決まっていないので簡単には言えませんが、そういう未来があったらいいなとは思っています(笑)。
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プランナー
インディーゲームどうしのコラボはけっこうありますよね。
玉置
はい。弊社でパブリッシングをしているほかのタイトルでもさまざまなコラボをさせてもらっています。ただ、今回のようにインディーゲームとメジャーゲームと……という話はなかなか珍しいのかなと……。どうか今後ともよろしくお願いします。
プランナー
こちらこそよろしくお願いします! 直撃するユーザー層は被っていないものの、親和性があるのは間違いないかと思います。今回の取り組みで配信者さんたちも盛り上がってくれていたので本当によかったですし、また皆さんに楽しんでいただけるような展開を用意できたらうれしいですね。