プレイステーション5(PS5)とPC(Steam)向けの爆速成長アクションRPG『Stupid Never Dies』(ステューピッド・ネバー・ダイズ)が、2026年10月22日に発売される。 “ファンキーゾンビアクション”を掲げる本作は、『バイオハザード』、『デビル メイ クライ』、『戦国BASARA』、『ドラゴンズドグマ』を手掛けた小林裕幸氏がプロデューサーを務める、完全新規IPだ。
発売直前となる今回は、小林氏に加えてディレクターの佐々木栄一郎氏、アートディレクターの田中現績氏の3名にお話をうかがい、本作の魅力に迫っていく。
小林裕幸 氏(こばやし ひろゆき)
『バイオハザード』、『デビル メイ クライ』、『ディノクライシス』、『戦国BASARA』、『ドラゴンズドグマ』などのプロデューサー。カプコン退社後はGPTRACK50を立ち上げ、オリジナルタイトルのプロデュースを務める(文中は小林)。
佐々木栄一郎 氏(ささき えいいちろう)
『ステューピッド・ネバー・ダイズ』ディレクター。これまでに『バイオハザード アウトブレイク』シリーズや『バイオハザード6』などのディレクションを担当。GPTRACK50に移籍後は、本作のプロジェクトを初期から手掛けてきた(文中は佐々木)。
田中現績 氏(たなか げんせき)
本作のアートディレクター。エレクトロニック・アーツやユービーアイソフトといった、海外企業に在籍経験のあるクリエイターで、代表作は『ファークライ』シリーズ、『ニード・フォー・スピード』シリーズ、『スプリンターセル コンヴィクション』(文中は田中)。
攻撃偏重型アクションへのこだわり。そして奇跡的な展開で窮地を脱した最終調整
――本作はまもなく発売を迎えます。開発を振り返っていちばんこだわったのは、どのあたりになりますか?
小林
GPTRACK50で1作目となるタイトルなので、メンバー集めに本当に苦労しました。アートのメンバーがいない状態で、ゲームの企画とUnreal Engineへの初挑戦を先行して進めていたんです。アートディレクター探しに苦心していたところに田中が来てくれたのは超ラッキーでした。スタッフがゲームのクオリティーの50%を決めるほど、誰が作るかによって変わってくるんです。GPTRACK50は創設から4年になりますが、各セクションのコアメンバーがだいたい揃って、ちゃんと動き出してからは3年くらいかなという認識です。
佐々木
ファンキーゾンビアクションと銘打っていますが、ガードもない、避けもない、攻撃偏重型アクションという手触りを含めたノリは、なかなかほかにないユニークなところです。初めての挑戦という意味では、そこにいちばんこだわりました。その中でも爆速成長はユニークなポイントで、制限時間という壁を乗り越えるためにとんでもない速度で成長していく。こういうゲーム体験はほかにないと思うので、それをゼロから作るところにはかなりこだわりました。
田中
今回の主人公はゾンビで、さらにディレクターがパンクをやりたいということで、ゾンビとパンクというおもしろいコンビネーションをどう料理するかというところに絞って、こだわり抜きました。結果こんな感じになりましたが、いかがでしょう(笑)。

――難航した部分があればそちらも教えてください。
小林
Unreal Engine初挑戦というのもあるのですが、このゲームのポップなビジュアルをUnreal Engineで作るというのは、まずやらないんですよ。Unreal Engineはフォトリアルに向いているエンジンで、『バイオハザード』のような実写系のものに向いている。それでも佐々木が初めにやりたいと言ったビジュアルからブレなかったので、みんながんばったなと思います。シェーダーを作ったり、いろいろ削ったり、軽くしたり、最後の最後までアートチームには苦労をかけました。でも、最初に掲げた絵がちゃんとゲームになって出てきたのはすごかった。
佐々木
制限時間と爆速成長のバランス調整は、もうとにかくたいへんでした。成長要素や戦闘は、切り取って刹那的に見るとわりと想像できるんですよ。でも「そこに制限時間があったらどうなるの」というのは、最終ROMができる2週間ほど前にようやく「これいけるかも」という数字が出たくらいで。そもそも制限時間の中でどうやって調整していくのか、理論がまず存在しなかったので、そこに挑戦するのがいちばん苦労しました。最終的には、めちゃくちゃ数字に強い開発スタッフが謎の数式を使って導き出した数値を入れてみたら「何これいける!」という感じになったんです。本当にそのスタッフのおかげですね。
田中
佐々木さんと僕は趣味が合うのでパンクのイメージはだいたい共有できているんですが、チームメイトの中には「パンクって何?」という人もいて、そこを説明しないといけなかったのが全体的にいちばん難しかったです。私たちのテイストのパンクを導き出すまでに時間がかかりました。お願いして上がってくるものがちょっと違っていたりして。
――4月末の取材時には最後の調整中とのことでしたが、発売に向けてもっともブラッシュアップしたところはどこだったのでしょうか?
小林
全体です。もう劇的にゲームが変わりました。4月の時点では通しプレイでゲームクリアーまでできましたが、調整はまったくできていなくて。5月は調整が本当にたいへんで、地獄でした。じつはインタビューのときは「作業が終わるのかな、発売日やばいな」という不安しかなかったんです。ずっと調整し続けて、最終的にはすごくいいものができました。先ほどの数式の奇跡が起きたんです。
――まさに正念場だったのですね。そういえば、前回お会いしたときよりもにこやかな気がします。
佐々木
30分で世界を救うアクションRPGというのを最初の企画書に書いていたんですが、制限時間があればいいというものじゃなくて、ただの制限になってしまうとそれはつまらない。プレッシャーがある中でテクニックを覚えたり、攻略を考えたりすると、徐々に「前回より2フロア奥まで行けた」という喜びをじわじわ感じながら、「俺うまくなった!」という成功体験が味わえる、そのバランスの理論がまずありませんでした。そこにアタックするのがとにかくたいへんでしたね。「レゴブロックを全部持ってきてからどう組み立てるか」という感じでしょうか。楽しい作業ではあったのですが、最後まで苦労しました。

女子大生チアガールスナイパー誕生。開発陣のキャラクター愛
――本作にはデイビィ以外にも個性的な登場人物が多数出てきます。なかでも思い入れのあるキャラクターはいますか?
田中
思い入れが強すぎて選べないんですよね。チワワ男とか誰が思いついたんだろう(笑)。

小林
チワワ男はシナリオ会議で生まれました。僕はイケオジを出してほしかったので、かわいいチワワと合体させたんです。キャラクターはバランスを取りたかったというのもあって、国別でも考えていました。アメリカだけにならないようにヨーロッパ圏など各地域のキャラクターを出そうと。ちなみに、人間はジュリアと博士だけで、あとはモンスターばかりなんです(笑)。
佐々木
あえてひとりを選ぶなら博士ですね。いちばん初めからいたキャラクターで、モチーフは皆さんご存じの映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクです。最初はずっとドクの仮称で呼ばれていました。白衣だけじゃなくてその中に革ジャンも着ているのですが、革ジャンの色が赤だったところを、ジュリアの服が赤になったので変更するなど、いろいろと調整が入りました。ちなみに博士の革ジャンの色は、お笑い芸人の小峠英二さんが着ているものが好きで、それを参考に(笑)。

小林
僕はジュリアです。最初からジュリアというキャラクターがいたわけではなくて、ゾンビ主人公を作ってからヒロインを出そうとなって、最終的に“女子大生チアガールスナイパー”という設定が生まれました。スナイパーライフルで撃つシーンがストーリー上必要だったので、撃てるキャラクターにするためには大会で優勝できるレベルの腕前でないといけない。じゃあ誰に教わったのかと。最初は警察学校や軍隊という話もありましたが、最終的には祖父に教えてもらったという設定に落ち着きました。ストーリーは1年くらいかけて詰めています。

ゲームを発表するときも、主題歌のミュージックビデオを出したらおもしろいしインパクトがあるんじゃないかということで作ったのですが「それだけだとよくわからないゲームだね」とTGA2025のエグゼクティブプロデューサーのジェフ・キーリー氏に言われまして、30秒だけゲーム画面を足したのが発表映像になりました。 表情もアートチームが苦労して何枚も書いてくれて。発表後にはプレイヤーキャラクターと勘違いされるくらい魅力的なジュリアが完成したというところで、思い入れが強いです。最近、ジュリアが動いてしゃべっている映像を出していますが、なぜ動いているのかはプレイしてみてのお楽しみです。
――先月の3rdトレーラーではボスの四公爵が公開されました。この4体を登場させた理由を教えてください。
佐々木
敵のピックアップコンセプトは“誰もが知っているキャラクターであること”です。ヴァンパイアが出てきたら血を吸ってくるんだろうなと、ひと目でアクションのイメージが付くようにしています。そこにボディハックを加えることで、想像しやすい部分にプラスアルファして、新しい体験を作りました。ドラキュラや狼男は誰もが知っている有名どころですが、日本代表としては滝夜叉姫を選びました。歌川国芳の浮世絵に出てくる巨大な骸骨が有名で、その画風を組み合わせたらおもしろいよねという遊びもあります。
――ボスが4体というのはいつ決定したのですか?
小林
ストーリーを決めるときに“ボスを4人出す”という枠だけ決めて、具体的なキャラクターはそのあとに決定しました。
田中
デザインでみると、たいへんだったのはドラグルですね。吸血鬼はいろいろなメディアでアレンジされているので、どれが本作にしっくりくるのかを試行錯誤しました。最初に手を付けたのですがめちゃくちゃ苦労して、一旦寝かせてから最終的にいろいろなタイプのヴァンパイアを描いてもらって、現在の形になったんです。あのキャラクターで“どこまで改造するか”というバランスの基準が決まっていきました。

小林
この作品ではまずモンスターを選んでデザインし、そこにOT(オーバーテクノロジー)装備を付けるという作業があります。雑魚は少なめ、エリートはそこそこ、ボスにはたくさん付けるのですが、付けすぎるとよくわからなくなるので「ここはないほうがいい」というデザイン上の調整が必要でした。付ける場所も重要で、ドラグルは口に付けたんですよ。ちなみに、ラスボスであるKOMが改造して付けたという設定になっています。
田中
スルトは動きが鈍いからブースターを付ける、という風に弱点を補強する発想で、みんなでOT装備を考えていきました。
――まだ発売前となりますが、現時点で四公爵戦のポイントがあればお願いします。
佐々木
スルトはパワータイプですが、OT装備のおかげで遠距離からもダッシュで一気に詰めてくるので、距離があっても油断できません。突進やジャンプにも気を付けつつ、弱点を狙うのが攻略のカギになります。ハーピーで飛んで攻撃を避けることはできますが、スルトにハーピーでは攻撃力が物足りない。
小林
ハーピーで空中から近づいてパワータイプのスタイルで落下しつつ攻撃する、というような組み合わせを考えていただければ。
佐々木
ドラグルはフィールド全体に影響する血を使った攻撃をしてきます。周囲をコウモリが守っているので、ドラグル本体にダメージを与えるためにはコウモリをどうにかしないといけない。ちょっとテクニカルな戦いを求められる敵です。滝夜叉姫は執念深い存在で、嫌らしい呪い攻撃を仕掛けてくるだけでなく、骸骨も召喚します。ヴォルフガングは軍を率いる隊長型で、スピードタイプの狼男なので攻撃を当てることが難しいです。かつ部下たちを呼び出すので、ヴォルフガング本体の相手をしながら部下もなんとかしないといけないという、忙しい戦いになります。


体験版は急遽2時間というボリュームに。低難度モード追加の理由についても言及
――体験版は2時間たっぷり遊べますが、一般的なものよりかなり長いですよね。
小林
最初は1時間程度と考えていたものの、新要素を順番に入れ込むとデイビィバーストを手に入れるまでに2時間はかかるんです。そんなとき、ファミ通グループ代表の林克彦氏から「2時間ぐらいの体験版がある作品もありますよ」と教えていただいて。そこから先も20時間以上遊べますし、最初のボスまで体験してほしかったので、2時間に決めました。セーブデータの引き継ぎは最初の設計になかったのですが、合わせて実装しました。

――体験版をプレイしてみて、ノリノリな演出がとくに印象的でした。本作の根幹をなすファンキーゾンビアクションの定義を、改めて教えてください。
佐々木
“ゾンビだから腕一本くらい取れてても戦える”というノリができないかとなり、それをどう定義するのかという話になりました。『デビル メイ クライ』のスタイリッシュアクションとは違うし、対をなす言いかたを追求するうち、ファンキーという言葉が出てきたんです。ただし、ファンキーにはいろいろな意味があるので、“パンキッシュ”と“ラブ”が混ざったものを我々のファンキーとすることに決めました。パンクというのは自由な精神とか、大樹によらないとか、個人の気持ちや反骨精神みたいなノリです。加えて、本作には純粋でピュアなラブがある。このふたつをアクション表現や絵に全部紐付けて、つなげていきました。
田中
これを聞いたときおもしろいなと思いました。パンクもあるし、ゾンビもある。このふたつを混ぜたときの化学反応を楽しもうという感じで具現化していきました。デイビィの視点から見たものにするといいんじゃないかというアイデアが出て、彼の妄想を入れたり、落書きを使ったりしています。
――ゾンビが主人公ですがまったく怖さがなく、ホラーが苦手な私としてはストレスなく楽しめました。実際プレイしてみると、デイビィがとてもかわいらしく、凝った演出にも驚かされました。
小林
登場演出も80年代モンスター映画風のブラウン管の雰囲気を出したものにしていたり、ボスが出るたびにデイビィの落書きが激しくなって敵にヒゲが生えていたり、罵倒の言葉が入っていたりします(笑)。デイビィのイケイケな気持ちを表現していて、敵には絶対見えていない。デイビィのキャラクターとしては、純粋でバカな男の子なんですよ。ジュリアのためにひたすらがんばるけど、弱い。映画的なモチーフで言うと、『キック・アス』のへたれなやつがちょっとがんばって強くなったりとか、『スパイダーマン』のような感じ。まあ、蜘蛛に刺されてじゃなくて卵を食べてパワーを得るんですが(笑)。感情移入しやすいスタートにはなっていると思います。

――BGMにもかなりのインパクトがありました。音楽の方向性はどのようにして決まっていったのでしょう。
小林
最初「パンクをやりたい」と聞いて、めちゃくちゃマニアックだと思いました。でも、ゲームデザインの担当が「ポップパンクっていうジャンルがあるよ」と教えてくれて。マシン・ガン・ケリーとかいろいろなアーティストを聴いてみたところ、「これならいける」と思いオーケーしました。そこを軸に、ロックやジャズなどをミックスした音楽を作っていったんです。キャラクターごとに雰囲気を作れたのもよかったと思っています。

――音楽と言えば、メニュー画面でミュージックビデオが観られる仕様になっていたのが個人的にうれしかったです。
小林
体験版のミュージックビデオは「せっかくいいものができたのでゲームにも」とお願いして入れてもらったものです。製品版のタイトル画面でも同じように選んで観られます。なぜあれを作ったかというと、最初ジュリアはゲーム内では凍った死体で動かないんですよ。プレイヤーがヒロインに感情移入するためには、生きているジュリアを先に見せる必要があるんです。かわいい表情で歌声も聴けて、素敵な衣装で動いているジュリアを見ることで“恋”につながっていく仕掛けです。ゲーム内では、物語が進むにつれて、スマホからジュリアの情報を得ていって、ジュリアをどんどん好きになっていくという、片思いのストーリーになっています。
――オプションの“Go Nuts”(ゴーナッツ)をオンにすると劇的に難易度が下がりました。こちらの実装理由も教えてください。
小林
もともとはコアゲーマーをターゲットにした歯ごたえあるゲームとして制作してきたのですが、5月に本格的な調整をやってみるとやはり難しすぎて。キャラクターとストーリーをアクションが苦手な人にも見てもらいたいという思いもあり、実装してもらいました。僕自身がコアゲーマーじゃないので、これなしだとクリアーできないです(笑)。
佐々木
純粋にこの世界観を楽しみたい方のために採用しました。そもそも僕がやりたかったのは短い時間で濃密な成長体験をしてもらうことで、長くプレイしたらいけるという永続的な成長の方向性だとずれてしまうので。Go Nutsを入れてよかったと思っています。“ゴーナッツ”という名前はネイティブのスタッフが付けてくれたんですが、日本語だと“ネジが外れる”という意味があるんですよ。
ブレスト合宿で決定した戦闘システムの基本。デイビィバーストが無敵でない理由も判明
――デイビィはゾンビなのに変身したり爆速で成長したりします。このようなシステムはどのようにして生まれたのでしょうか?
小林
ゾンビというお題からスタートし“ゾンビだから食べる”というところから発想が広がっています。敵を食べて能力を得る、体力回復も食べてする、というようにつながっているんです。ブレスト合宿もしましたね。

佐々木
合宿でアイデアを出し合ってかっちり決めたシステムは、最後まで通しました。食べて何をするか、爆速成長のためにこれがある、というシステムの骨格は合宿で決めたものを維持しています。30分で区切りがいいゲームにしようというのも最初からです。あと、デイビィの足は遅いままにしようとしていたら猛反発を受けました(笑)。
――もしかして、そこからデイビィの乗り物“改造クリーナー”が誕生したとか?
佐々木
どうやって速く移動させるかということになり、掃除ロボに乗るというアイデアが出てきました。ほかの作品で使っていた乗り物の案もあったんですが、別のゲームに登場するのが発覚してやめようとなって。猫が乗っている動画のようなイメージで、業務用の大きなものにデイビィが乗るという形になりました。
――スタイルチェンジも本作の特徴となります。活用するコツがあれば教えてください。
佐々木
初心者の方は、どんどん食べてください。スタイルは3フロア進むと使わなくても消えてしまうんです。つねにふたつのスロットを埋めておくことが大事です。各スタイルには5種類のスキルがあって、レアリティーでも強さが変わるので、いろいろと試してみてほしいです。
小林
コアを食べ続けると永続成長にもつながります。世界観の設定で言うと消化能力が高まっていくんですよ。食べ慣れてより吸収できるようになるという設定です。リザルト画面でどれだけ食べたかを確認できます。特定の種族だけ食べてもいいし、満遍なくでもいい。そこは自由です。
佐々木
ある条件下では、生きたままコアが露出します。そのコアを食べるとスタイルを奪え、体力が全回復し、無条件でレベルが上がり、制限時間もプラス20秒されるという恩恵が受けられます。上達したら生きたままコアを露出させるほうがだんぜんお得です。

――左腕に装着するタイプのボディハックでおすすめはありますか?
佐々木
ボディハック装備にはボタンを押して発動するOTスキルと、自動で発動する機能があります。OTスキルで初心者におすすめなのはホーミングミサイルを撃つミサイルポッドです。敵に近づかなくてもダメージを与えられて、空中の敵にも有効、かつ初期から作れます。熟練者向けにはカウンターシールドです。ガードがないゲームですが、パーフェクトガードカウンターのスキルで攻撃できます。敵のどんな攻撃も反撃して吹き飛ばせ、決まれば非常に強力です。ただし、タイミングが難しいんです。また、どんな方にもおすすめなのがホロエミッターです。ホロミラージュでデコイを出すと敵のヘイトがそちらに向くので、安全に立ち回れます。レベルが上がるとデコイがとんでもない爆発を起こすので、攻撃にも使えます。
――そう言えば、ガードはないですがパリィはありますよね。ステューピッドパリィが非常に使いやすかったです。
佐々木
ステューピッドパリィを使いやすくした代わりに、使用するとHPがリカバリーダメージとして減っていくようにしています。一般的なシビアなパリィではなく“敵の攻撃に頭から突っ込んでいけばなんとかなる”というノリを体現したものです。ちなみにカボチャ爆弾を食べたあと、爆発が起きるタイミングでダッシュしてパリィすると、自分の爆発すらパリィできるという隠れテクニックもあります(笑)。
あと、体験版をプレイした方からハーピーへの攻撃やパリィが当てにくいという意見を多くいただきました。シルバーウイーク中にアップデートが入りましたので、改めて遊んでもらうとだいぶ手触りが変わっているはずです。

――デイビィバーストについてもお伺いします。完全無敵ではなくダメージを受ける仕様なのはなぜなのでしょうか。
佐々木
無敵にすると遊びがひとつ減ってしまうんです。そうすることで食べる必要がなくなってしまう。どんなに強くなっても食べることは忘れないでね、というゲームの根幹を守りたかったんです。
田中
発動時の演出は“愛を歌うワンマンライブ”です。スポットライトが当たって、ディスコ調の演出になって音楽もノリノリに。
小林
デジタルデラックス版のチクタクベアの一部では、装備するとデイビィバーストの落書きが萌え絵になるなどの変化が起きますので、ぜひ体験してください。

――本作にはロックオンシステムがありませんが、その理由も教えてください。
佐々木
ロックオンがあると、1体を狙った瞬間、ほかの敵への対処が遅れてしまいます。このゲームは自分がスピーディーでありたいがために敵の攻撃も熾烈で、深い階層ほどいろいろな方向から攻撃が来ます。ロックオンせず、右の敵を倒し切る前に左から来たらすぐ向き直して殴る、飛んできた敵にはすぐにジャンプしてアタックするという、瞬時でのフレキシブルな判断を求めたかったんです。敵を固定するロックオンはその行動のジャマになるということで、最初は通常ロックオンなしで作ってみました。
ただ、ロックオンの要望がやはり多くて、かっちり固めるロックオンではなくても攻撃が当てやすくなる調整をパッチで入れています。「この人はこっちを殴りたいんだな」というところにフォローする感じです。序盤は敵が少なくて1対1になりがちですが、後半はぶわっと大勢出てくるので、ロックオンしてる場合じゃない状態になります。体験版から先に進むと集団戦になるのでぜひ体験してみてください。

――最後に、記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。
田中
アートにいろいろなものを詰め込みました。ほぼ悪ノリみたいな感じで入れているのでプレイして笑っていただけたら最高です。
佐々木
まずは爆速成長の快感を楽しんでもらいたいと思います。もうひとつは、毎回新しい発見があるゲームなので、ぜひくり返し遊んでもらえるとうれしいです。
小林
アクションゲームが好きなメンバーが、アクションゲーマーのために作ったゲームです。得意な方は体験版を遊んでみてください。おもしろかったらぜひ製品版を。苦手な方でもキャラクターとストーリーの魅力がふんだんに詰まっているので、Go Nutsをオンにして、ジュリアがどうなるかというエンディングまで楽しんでいただければと思います。
