前日譚となる『蒼炎の軌跡』が配信されたばかり
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『ファイアーエムブレム 暁の女神』は、任天堂から発売されたシミュレーションRPG。同ジャンルを確立させた『ファイアーエムブレム』シリーズの10作目にあたる作品だ。Wii本体が発売(2006年12月2日)された直後の登場だったので、準ローンチタイトル的な立ち位置と言える。
前作であるゲームキューブ用ソフト『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』の直接的な続編として発売された本作は、その圧倒的なボリュームと複雑な物語構造などから時に議論を呼びつつも、シリーズファンから強い支持を受け続けている。
物語の舞台となるのは前作『蒼炎の軌跡』から3年後の世界。敗戦国となり、ベグニオン帝国の駐屯軍による圧政に苦しむデイン王国。その窮地を救うべく立ち上がったのは“暁の巫女”と呼ばれる新主人公“ミカヤ”率いる“暁の団”であった。
一方で、再建に奔走するクリミアの女王“エリンシア”、そして大陸最強の傭兵へと成長を遂げた前作からの主人公“アイク”もまた新たな争いの渦へと巻き込まれていく。
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非常にワクワクさせられたのは、シリーズ最大級で描かれる群像劇である点だろう。前作の敵国だったデイン王国の視点(ミカヤ)から始まり、前作の主人公アイクとの宿命の対決を経て、徐々に大陸全土を巻き込む神話級の戦いへと収束していく構成が圧巻。
新旧主人公のどちらの陣営も操作するからこそ生まれる葛藤もあり、まるで大河ドラマのような壮大さが際立っていた。もちろん、アイクをはじめとするキャラクターたちの『蒼炎の軌跡』から成長した姿が見られるのも魅力的なポイントだった。
マップにシリーズで初めて“高低差”の概念が取り入れられていたことも新鮮だったと思う。シミュレーションRPGでは比較的よくある要素だが、『ファイアーエムブレム』シリーズとしては異例。
段差や崖のような地形が存在し、高い位置にいるユニットは低い位置にいるユニットに対して命中率や回避率に強力な補正を得ることができた。とくに序盤の暁の団による防衛戦では高低差をしっかり活かさなければならず、かなり熱いバトルが展開した覚えがある。
以降の作品では本格的な高低差は採用されていないが、だからこその『暁の女神』のアイデンティティー。本作ならではの尖った戦略性は多くのプレイヤーの記憶に残っているんじゃないかな。
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下級職、上級職に加えて、さらに最上級職が追加されたのもロマンがあった。最強感溢れるビジュアルの変化もイカしていたが、その名称に恥じない圧倒的な“奥義”を備えていたのもよかった。
アイクなら“神将(ヴァンガード)”で奥義“天空”の使い手。ミカヤなら“巫女(シャーマン)”で“暁光”を使い、サザなら“密偵(エスピオン)”で“瞬殺”を使うといった具合。シリーズ屈指の長編ゆえの極めたという達成感も味わえたし、クライマックスに相応しいカタルシスがあったと思う。
残念ながら本作はオリジナルのWii版しか存在せず、いま遊ぶのはハードルが高い。しかし、話が直接繋がっている前作の『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』であれば、2026年1月9日より“ニンテンドー ゲームキューブ Nintendo Classics”にて配信されている。ぜひとも“Nintendo Switch Online + 追加パック”に加入して遊んでみてほしい。
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