2026年2月16日にサイバーコネクトツーより『.hack//Z.E.R.O.(ドットハックゼロ)』のティザートレーラーが公開された。
本作は2002年に発売された、架空のネットワークゲームを冒険するRPG『.hack』シリーズの最新作。『.hack//Z.E.R.O.』の発表は、世界中の多くのファンを沸かせた。
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それと同時に、“Z.E.R.O.の意味とは?”、“かつて発売された小説版との関係性について”、“なぜバンダイナムコエンターテインメントではなく、サイバーコネクトツーが発表したのか”など多くの疑問が浮上した。
そこで今回は、週刊ファミ通2026年3月5日号(No.1936/2026年2月19日発売)に掲載予定のサイバーコネクトツー30周年特集にて、本作の制作総指揮を務める松山洋氏にインタビューを敢行。『.hack//Z.E.R.O.』の開発経緯や、現段階で公開できる情報を可能な限り語っていただいた。キャラクターの設定画像も掲載しているのでインタビューと併せて楽しんでほしい。
※インタビューは2026年1月上旬に実施松山洋(まつやまひろし)
サイバーコネクトツー代表取締役社長兼ゲーム製作総指揮。現在は『.hack//Z.E.R.O.』を開発中。2024年は原作を担当した『チェイサーゲーム』の実写ドラマ版『チェイサーゲームWパワハラ上司は私の元カノ』、『チェイサーゲームW2美しき天女たち』が放送。2026年5月に実写映画版『チェイサーゲームW 水魚の交わり』が公開予定。
『.hack//Z.E.R.O.』はバンダイナムコグループに対する“恩返し”
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――ついに『.hack』シリーズの完全新作の情報が公開されましたね。
松山
はい。世界中の皆様が待ち望んでくださっていたであろうタイトルを、ついに発表することができました。じつはこれ、10年単位の時間をかけて、水面下で準備を進めてきたプロジェクトなんです。まず何よりも、バンダイナムコエンターテインメント様には圧倒的な感謝を伝えたいです。今回の件、業界の方でもいまいちピンときていないかもしれませんが、じつはとんでもなく“異例”なことが起きています。
――と言いますと?
松山
今回の完全新作『.hack//Z.E.R.O.』は、サイバーコネクトツーの自己資金による、自社開発・自社パブリッシング(IP)タイトルになります。IPを保持しているバンダイナムコエンターテインメントには、快く許諾をしていただきました。コピーライトには先方の名前が載りますが、運営と責任の主体は我々にある。これは、通常のライセンスビジネスではまずあり得ない、極めて稀な関係性です。
純度100%のサイバーコネクトツーが、いま持てる技術力、開発力、そして外部パートナーとのパイプをすべて注ぎ込んで挑むプロジェクトです。きっと世界中の皆様に愛していただける、完全新作になると自負しています。
――たしかに前代未聞ですよね。
松山
ふつうならあり得ませんよ。権利を買い取るか、先方の予算で作るかの二択ですから。でも、旧バンダイ時代から30年、我々はバンダイナムコグループに育てていただいたという強い恩義があります。何の力もなかった10人の若者に投資してくれた『テイルコンチェルト』からいまに至るまで、紡いできた信頼関係があるからこそ、このような形にできたのだと思います。今回の『.hack//Z.E.R.O.』は、我々からバンダイナムコグループに対する“恩返し”のつもりでもいます。
――自社パブリッシングという挑戦の旗印に『.hack』を選んだ、そこにはやはり特別な思いがあるのですね。
松山
社内には「完全新作なら、いっそオリジナルRPGとして出せばいいのでは?」という意見もありました。しかし、それでは『.hack』を彷彿とさせる作品にはなっても、『.hack』そのものにはなり得ません。我々の看板タイトルである『.hack』の名を冠して正々堂々と勝負したい。その一心で10年にわたり対話を重ね、30周年というこの好機に、ようやく最新作をこのような形で世に送り出すことが叶ったのです。
今回の新作は、サイバーコネクトツーがゼロから100まで責任を持ちます。20年前の『.hack』は、当時の我々ができる限界の姿でした。この30年で培ったノウハウを全力で発揮したらどうなるか、その答えを皆様にお届けします。
――ちなみにこれまでの『.hack』シリーズの制作体制はどのような形だったのでしょうか?
松山
これまでは、まずバンダイナムコさんの担当プロデューサーがいて、我々と話し合いながら大きな方向性を決めていく形でした。もちろん我々からも「こうしたい」という提案はしますが、最終的にお金を出しているのは先方ですから、どういう作品にするかの決定権はプロデューサー側にあります。
――なるほど。
松山
当然、予算とスケジュールには限りがありますから、すべてを盛り込むことはできません。となると、どこかを削る取捨選択を迫られます。たとえば『.hack』には“リアル(現実)”と“ゲーム”というふたつの世界がありますが、これまでは予算の都合上、両方を同等に描くことは難しかったです。基本的にはゲーム内で物語を進め、リアルの描写はメールやウェブブラウザだけに留めるようにしてきました。
それは“何をするゲームなのか”を明確にし、限られたリソースで量産性を高めるための合理的な判断でもあったんです。また、バンダイナムコさんのパイプでバンダイビジュアルがアニメを作り、KADOKAWAのパイプでマンガを展開する……といったメディアミックスにしても、現場を動かすのは我々ですが、大きな意思決定を下すのはパブリッシャー側でした。プロデュースの主導権は、完全にバンダイナムコさんにあったわけです。
しかし、今回の新作ではその“手綱”がなくなります。何の制約もない状態で、サイバーコネクトツーが自分たちの考えだけでモノを作ったらどうなるか。それをお見せしたいと思っています。
――ということは、リアル側の物語もより濃密なものになると?
松山
まだ多くを語るタイミングではないのですが、今回は“リアルドラマ”、いわゆる“現実世界サイド”の物語にも重きを置いています。これまでのシリーズでも、メールシステムや掲示板などで現実を感じさせる演出はありましたが、今回はもっと抜本的に、生身の人間ドラマを深く描いていきます。
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キャラクター設定画。現実世界側に登場する人物たち。
メインバトルテーマを手掛けるのは、日本を代表するヴァイオリニスト・葉加瀬太郎氏
――開発体制はどのような感じになるのでしょうか?
松山
かつての『.hack』シリーズを手掛けてきたベテランと、ゲームをプレイして育ってきた若手を組み合わせた、新しいチームで開発を進めています。『戦場のフーガ』や“復讐三部作”(※1)は、『.hack//Z.E.R.O.』を開発する体制を整えるためのいわば布石のようなものでした。
それとは別にここ数年で力を入れてきたこともあります。それが、2Dキャラクターデザイナーや2Dイラストレーターの採用・育成です。まだお披露目していないスタッフも多く、“とびきりの描き手”が揃っている状態です。
※1 8年前にサイバーコネクトツーが発表した自社パブリッシングプロジェクト3作品の総称。第一弾の『戦場のフーガ』シリーズを筆頭に、第二弾『CECILE』、そして第三弾『刀凶百鬼門』が名を連ねる。![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/famitsu/66142/5159f3beb9de211a4ad6c22c663d6fd73.jpg?x=767)
――まさに全力投球という感じでワクワクが止まりません。音楽についても気になります。
松山
サイバーコネクトツーの作品ではお馴染みのサウンドユニット“LieN -リアン-”が参加しているのに加え、メインのバトルテーマは葉加瀬太郎さんにお願いしました。
――えっ!? ホントですか!?
松山
いいご縁がありまして(笑)。お願いしたら快諾していただけました。
――楽曲はどのように制作が進められたのですか?
松山
葉加瀬さんにはゲームのイメージはもちろん、内容も含めて「そもそもどうやって作るのか」「ループ再生の構成はどうすべきか」といった基礎的な部分からご相談を始め、作品のテーマを共有しました。
その後、さまざまな楽曲をいっしょに聴きながら、「ああでもない、こうでもない」と対話を積み重ねた上で、ようやく一曲を書き上げていただく。そこからさらに、実際のゲーム展開に合わせた再調整をくり返す……。そうしたやり取りを経て、このプロジェクトのためだけの音楽を一から作り上げていただきました。葉加瀬さんが手掛けた音楽に関しては、公開されているティザーPVでも聴くことができます。
“Z.E.R.O.”の意味と過去作との関係性、そして気になるゲームジャンルは?
――『.hack//Z.E.R.O.』というタイトル名にはどういった思いが込められているのでしょうか?
松山
まず誤解のないようにお伝えしておきたいのですが、20年前にKADOKAWAから出版された横手美智子さんの小説『.hack//ZERO』とは、まったく別のものになります。そのため、今回のタイトルは、“Z”“E”“R”“O”のそれぞれのあいだにドットが打たれています。読みかたはそのまま“ゼロ”で構いません。
表向きには「我々がゼロから『.hack』を再始動させる」というメッセージがあります。さらに、一文字ずつのアルファベットやドットの打ちかたにも、作品の根幹に関わる重要な仕掛けを隠しています。これについては、ぜひ実際の物語の中で味わっていただきたいですね。
――タイトルは最初から『.hack//Z.E.R.O.』だったのでしょうか?
松山
タイトル案は100個ほどありましたが、どれもしっくりこないというか、「そういうことじゃないんだよな」と感じるものばかりでした。さらにシリーズの象徴だった“六角形”の旧ロゴについても、使うべきか否か議論を重ねましたが、新しいプロジェクトでもあるので六角形を外そうと決断し、あえてモノクロで公開しました。まだ名もなき主人公のメインビジュアルも、これまでのシリーズとは一線を画す、挑戦的な印象に仕上がっているはずです。
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――メインビジュアルを白と黒で統一した理由を教えてください。
松山
もともと『.hack』シリーズには、いくつものメッセージが込められていて、その中のひとつが境界性(リミナリティ)です。人間には必ずふたつの世界があります。それは“表向きの顔と内心の本音”あるいは“現実とゲームという二面性”だったりします。
とくにオンラインをテーマにする場合、いまのSNS社会が象徴するように、目の前にある情報と、それを実際に書き込んでいる生身の人間は、決して同一ではありません。そうした曖昧な境界線を、視覚的にもっとも分かりやすく表現するために、今回はあえて白と黒のモノクロームなビジュアルで行こうと決めました。
――PVでは“データドレイン”を思わせるポーズもありましたが、ゲーム内容はどうなるのでしょうか。
松山
ジャンルはRPGではありますが、アクションやアドベンチャーといった要素が複合的に絡んだ作りになっています。
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――作品の雰囲気やイメージはどのような感じなのでしょうか?
松山
かつては“オンライン黎明期”という時代背景でしたが、いまはSNSを含め、ネットワークの存在は完全に日常の一部となりました。それに伴い、ネットとの距離感も当時とは様変わりしています。いまのオンライン世界には、かつて以上の“悪意”や“不気味さ”が潜んでいると思います。
本作の入り口は、まさに初代『.hack』を彷彿とさせる不穏な空気感を描く“デジタルサスペンス”。そこから物語が進むにつれ、出口では『.hack//G.U.』で確立したサイバーコネクトツーならではの“少年漫画の文法”や“圧倒的な熱量”が感じられるような構成になっています。
――今回、主人公たちが立ち向かう敵対勢力の在りかたも、これまでとは変わってくるのでしょうか?
松山
そうですね。もちろん悪い企業も当然登場します。ただ、重要視しているのは、“この時代のネット社会がいままさにどうなっているのか”という点です。表舞台に立つ企業の顔と、その裏側に潜む人々の思惑。現代のネットワークにはその両面が必ず存在します。そうした社会の多層構造を敵として描くようにしています。
――舞台はやはりオンラインゲーム“The World”ですか。
松山
そうです。
――時間軸はいつごろになるのでしょうか?
松山
我々が生きる現代からそう遠くない未来、10年後の世界をイメージしてもらえればいいかなと思います。
――ティザーPVを見ると、カイトやバルムンクに似たキャラクターが登場していますよね。過去作との関係性はどうなのでしょうか?
松山
キャラクターや世界観については、まだ多くを語れません。ただ言えることは、過去のシリーズと地続きになっていないということです。ちなみに公開されたティザーPVは神風動画さんに作っていただいたイメージ映像で、ゲームのリアルタイム映像ではありません。
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――続編ではないと。ということは、過去作をプレイしなくても楽しめるのでしょうか?
松山
もちろんです。「『.hack』シリーズを知らない」「シリーズ作品だから入りづらそう……」と身構える必要は一切ありません。
――ちなみに発売日は?
松山
まだお答えできません。ぜひとも続報をお待ちいただければと思います。
――最後に、ファンの方へメッセージをお願いします。
松山
こうして30周年を迎えられたのは、ファン、業界の皆様、そしてスタッフのがんばりのおかげです。おかげさまで、明日潰れるような会社ではなくなりました。ここからの新しい10年も、世界中の皆様を退屈させない、あっと驚くような仕掛けをくり出していくつもりです。サイバーコネクトツーが作る未来を、ぜひいっしょに楽しんでください!
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サイバーコネクトツー30周年特集にて、その他の設定画を公開
週刊ファミ通 2026年3月5日号(No.1936/2026年2月19日発売)にて、サイバーコネクトツー30周年特集を実施。『.hack』シリーズの魅力や松山社長をはじめとするサイバーコネクトツー関係者へのインタビュー、30年の軌跡、復讐三部作・第二弾『CECILE』の概要といった情報を全30ページにわたって紹介している。
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また、『.hack//Z.E.R.O.』のキャラクター設定画も大公開。今回のインタビューで掲載したものとは異なる設定画が満載! 見逃し注意だ。
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詳細は週刊ファミ通 2026年3月5日号(No.1936/2026年2月19日発売)で確認を!
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松山洋氏著『ゲーム業界の攻略法』発売中
2026年2月16日に、サイバーコネクトツーが30周年を迎えるにあたり、松山社長がゲーム業界志望者や、ゲームクリエイターへ贈る“新バイブル”として書籍『ゲーム業界の攻略法』を刊行しました。
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『チェイサーゲーム』でも伝えられてきたゲームクリエイターへのメッセージをより深く、より濃く語った内容になっています。就職面接の実態や、特典として実際にサイバーコネクトツーに合格した人のポートフォリオも公開しているので、ゲーム業界を目指している方にもおすすめの1冊。ぜひ手に取ってみてください。