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『星のパーティータイム』120種類以上のミニゲームを楽しみながら自分だけの街づくり。“ライフシミュレーション”と“パーティーゲーム”を両立させる難しさ、こだわりを訊く

byジャイアント黒田

『星のパーティータイム』120種類以上のミニゲームを楽しみながら自分だけの街づくり。“ライフシミュレーション”と“パーティーゲーム”を両立させる難しさ、こだわりを訊く
 NetEase Gamesが手掛ける『星のパーティータイム』は、癒しの“ライフシミュレーション”とクリエイティブな“パーティーゲーム”が融合したマルチジャンルソーシャルゲーム。PC(Steam)のほか、モバイルでのリリースが予定されている。

 今回は、NetEase Games傘下のUniverse X Studio(ThunderFire所属)から、本作のプロデューサーを務める成功(セイコウ)氏にメールインタビューを実施。東京ゲームショウ2025(以下、TGS)に出展した手応えをはじめ、気になるゲームの内容に関しても詳しく伺った。
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※本記事は『星のパーティータイム』の提供でお送りします。

成功 氏セイコウ

『星のパーティータイム』プロデューサー。文中は成功。

日本での正式サービス開始に向けて手応を実感!

――TGS2025への出展について、どのようにお考えですか。また、現地のお客様からの反応はどのようなものでしたか。

成功 
2025年の東京ゲームショウは、『星のパーティータイム』が日本のプレイヤーに向けて初めて行った大型オフライン展示でした。今回は“ディノと彼のハッピープラネット”をテーマに、実際に宇宙生活を体験できるブースを用意したんです。

 ありがたいことに、六面体の星で街を自由に建てるシステムが多くの来場者から高く評価されました。「立方体の各面に異なる街を作れるなんて新しい!」、「発想がユニーク」といった声がとくに印象的でしたね。さらに、パーティーゲームと経営シミュレーションを組み合わせた遊びかたにも注目が集まり、“気軽なコミュニケーションと奥深い育成が共存する”というコンセプトが大きな共感を呼びました。
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『星のパーティータイム』ブース。3.6メートルの巨大なドラゴン“ディノ(本作のメインキャラクター)”の彫像が展示されていた。
――宇宙を舞台にしたライフシミュレーションゲームの開発を決めたきっかけについて、詳しく教えてください。
成功 
宇宙は“無限の可能性”を象徴する場所です。未知の世界でプレイヤーが“もうひとつの生活”を再構築する――そんな発想から企画が始まりました。たとえば、異星の土壌を耕したり、ホシフルパーティー(このゲームのパーティーゲームモード)に参加したり。そこには“理想の生きかたを自分でデザインする”という楽しさがあります。ゲームの基盤には6つのキーワードを置いています。

  • 探索:未知の惑星を巡り、資源を見つける
  • 採集:生き延びるために必要な素材を集める
  • 建造:自分だけのハッピープラネットを作る
  • 経営:資源を管理し、星を発展させる
  • 社交:星間の仲間と友情を育む
  • 創造:自作ミニゲームなどを通して表現する

 この6要素が絡み合い、可能性に満ちた“宇宙での暮らし”が形になります。宇宙の広さは空間の問題ではなく、そこにある“選択の自由”なんです。

――プレイヤーが操作するキャラクターを恐竜にした理由は何でしょうか? また、デザインを考える際に、とくに注意した点はありますか?
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成功 
まず見た目の親しみやすさですね。恐竜の特徴を残しつつ、ぬいぐるみのような柔らかいフォルムと淡いカラーで仕上げました。かわいらしさの中に親しみやすさとわかりやすさがあることで、プレイヤーとの距離を一気に縮められると考えています。

 一方で、恐竜というモチーフは“古代文明”の象徴でもあります。荒廃した異星で文明を復興させていく本作のテーマにぴったりなんです。このデザインを通じて、文明の進歩というゲーム体験をより共感していただけると考えております。

 さらに、装飾やカラーを自由にカスタマイズできるので、自分だけの“個性ある恐竜”を作れるのもポイント。これらのデザインは、すべてプレイヤーの皆様により没入感のある楽しいゲーム体験を提供するためのものです。愛らしさと個性を兼ね備えたこの小さな恐竜のキャラクターが、プレイヤーとゲーム世界を結ぶ架け橋となることを願っております。

――本作の大きな特徴は、街づくりシミュレーションとパーティーゲームというふたつの楽しみを同時に体験できる点にあります。ゲームの流れとしては、具体的にどのような遊びかたが想定されているのでしょうか? たとえば、パーティーゲームに参加してポイントを貯め、そのポイントを使ってシミュレーション部分でアイテムを購入するといった、ふたつのモード間の連動要素はあるのでしょうか?

成功 
『星のパーティータイム』では“パーティーモードとシミュレーションが繋がる”仕組みを採用しています。プレイヤーは120種類以上のミニゲームをプレイしてポイントを貯め、そのポイントで建築資源を解放できます。
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 一方で、シミュレーションパートで農作物や集めた資源などを売ることで資金を手に入れられます。このお金で星の繁栄度を上げると、新しいパーティー会場が開放されるんです。パーティーゲームとシミュレーションのサイクルが、自然に回り続けるようデザインされています。
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――シミュレーション部分では、具体的にどのような目標を達成する必要があるのでしょうか?
成功 
ゲームのシミュレーションパートでは3段階の成長フェーズで進行します。まずは荒れ果てた星を復興させる“再生”フェーズ。耕作や牧畜を通して生態系を再生し、星を蘇らせることが第一歩です。つぎに、資源の採掘・交易を通じて経済を発展させる“繁栄”フェーズ。星は次第に賑やかさを増し、経済や文化が発展していきます。

 そして最終段階では、他星との交流を深める“ソーシャル”フェーズへと進みます。自分の星を“宇宙連合”の中でひとつの存在として確立させていく。各段階はシームレスにつながっており、プレイヤーの選択次第で星の姿も大きく変化。ゼロから文明を築き上げていく手応えと達成感を、じっくり味わえる構成になっています。

――カスタマイズ可能な惑星を六面体にデザインした理由を教えてください。また、惑星を六面体として表現する際に、どのような苦労がありましたか?
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成功 
六面体は、“無限の宇宙を具現化する形”として生まれました。各面に砂漠や海洋、森林など異なる生態系を持たせることで、プレイヤーが一つの星の中で多様な世界を楽しめるようにしています。もちろん、実装は簡単ではありませんでした。技術的には、視点を回転させたときの“面のつなぎ目”が最大の課題でした。

 違和感のない自然な切り換えを実現するために、独自の動的ローディング技術を開発しています。最終的には処理負荷を抑えつつ、滑らかな体験を実現できました。この仕組みは私たちの誇りであり、本作を象徴する“手触りのある宇宙体験”に繋がっています。

――宇宙での生活をテーマにしたデザインにおいて、プレイヤーの没入感を高めるためにとくにどのような点にこだわりましたか?

成功 
“未知の星で文明を再構築する”というテーマを本当に“体験”してもらうために、私たちは3つの軸を重点的に磨き上げました。ひとつ目は星そのものが“生きている”――ダイナミックな惑星エコシステム。異星は、ただの背景ではありません。ちゃんと“生きている世界”として存在させたかったんです。そのために、時間・気候・環境のすべてを連動させる設計を行いました。

 たとえば昼夜交替システムでは、夜になると“光る植物”が発光してレア生物を引き寄せ、昼間は眠るように閉じる。時間帯によって、星の表情そのものが変化します。また、天候の連鎖反応も特徴的です。酸性雨は一時的に建築を腐食させますが、同時に汚染された土地を浄化する効果も。プレイヤーは“損失と恩恵のバランス”を考えながら生きることになります。
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成功 
ふたつ目は、“触れられる文明の温度”――冷たくないSF世界を、です。私たちは“SF=冷たいテクノロジーの世界”にはしたくありませんでした。そこに人の記憶や、過去の営みが息づく温度を感じさせたかったんです。

 遺跡ストーリーテリングでは、発掘した鉱石や遺跡の断片を通して、かつてこの星に存在した原住民の文明史が少しずつ明らかになります。たとえば、ある種族は資源の過剰開発で滅んだ――そんな断片が、プレイヤーへの警鐘として響きます。

 また、多言語放送システムでは、宇宙連合の通信が“日本語+外星語”のミックスで流れ、プレイヤーの進行に合わせて聞けるチャンネルが増えていきます。まるで星間社会に少しずつ溶け込んでいくような感覚が味わえます。

 NPCの個性的な反応も見どころです。工業的な建築を多く配置すれば環境派の住民が抗議し、商人タイプのキャラクターは「効率的だね」と称賛するなど、プレイヤーの選択が街の空気を左右します。
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成功 
3つ目は、“ひとり”でも“みんな”でも――選べる外星コミュニティです。“異星生活=孤独”ではなく、“選べるつながり”をテーマにしています。無理に誰かとつながらなくても、ちゃんと世界は動いていく。でも、気が向いたら誰かと遊べる――そんなバランスを目指します。

 非同期交流では、自分の作った建築設計図をほかのプレイヤーと共有できます。オフライン中でも訪問・再現され、他人の星に影響を与えることができます。パーティーモードには“リラックス/チャレンジ”の2モードを実装しました。ソロ派でもAIチームを組んで協力ミニゲームを楽しめます。

 そしてユニークなのが“ツリーホール・プラネット”。匿名で入れる中立惑星で、プレイヤーは顔文字や定型文だけで交流。深い関係性は求めず、安全・安心な交流を楽しめる場所です。没入感って、グラフィックの派手さじゃなく、「自分の選択で世界が変わる」という実感なんです。『星のパーティータイム』では、たった一個のキューブをどう置くかで、星の未来が変わることもある。その小さな変化の積み重ねこそが、異星生活のいちばんロマンチックな部分だと思っています。

――リラックス要素の強いシミュレーションとマルチプレイヤー対戦モードのゲームバランスを調整する際、どのような課題がありましたか?

成功 
このふたつの要素を両立させるのは、正直、開発でもっとも頭を悩ませた部分でした。スローライフを楽しみたいプレイヤーもいれば、競争を求めるプレイヤーもいる。その両者が同じ宇宙で遊べるようにするため、私たちは“ローン”というシステムでその壁を越えました。これは、プレイヤーが先に資金を借りて建築を進め、さまざまな方法で返済していく仕組みです。

 たとえば、のんびり農業で稼ぐのもオーケー、パーティーゲームで上位に入って報酬を得るのもオーケー。どんなプレイスタイルでも自然にゲーム経済に関われるようにしています。さらに、“ローン”という言葉にプレッシャーを感じないよう、設定面では“宇宙開拓支援”という前向きなニュアンスに。リラックスして楽しめるように調整しました。

 また、競技モードのスコア報酬と、シミュレーションパートでの資源生産も絶妙なバランスでつながっています。どちらかが過剰に有利にならないよう、プレイヤーの“時間と努力の価値”を丁寧に設計。ストレスを生まないバランスを成立させること――それが、チームとしてもっとも誇りに思っている成果のひとつです。
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――高い自由度の建設システムとマルチプラットフォーム対応のバランスを、どのように調整されていますか?
成功 
TGSではPC版を出展しましたが、じつはすでにマルチプラットフォーム展開を想定して開発しています。モバイルではシンプルなドラッグ操作で直観的に建設でき、PC・コンソールでは細かいパーツ調整や高度なレイアウトも可能。それぞれのデバイスで“気持ちよく創る”体験を追究しています。

 さらに、クラウドセーブでデータをリアルタイム同期予定。外出先ではスマホで星を軽く整えて、帰宅後はPCで本格建設――そんな遊びかたもオーケー。どの環境でも途切れない制作体験を届けることを目指しています。

――ローカライゼーションとマルチプラットフォーム対応の優先順位は、どのように決定されていますか?

成功 
ローカライズでは“文化的な親しみやすさ”を最優先にしています。言語翻訳だけでなく、各地域のプレイヤーが“自分の世界”として愛着を持てるよう、美術面でも細かく調整。たとえば日本版では、季節ごとに桜モチーフの装飾や建物が登場する予定です。マルチプラットフォーム対応に関しては、まずPC・コンソールで最適化を行い、その後モバイルへ展開。とくにTGSでの反響を受け、日本市場に向けて優先開発を進めています。

――日本で予定されているコラボレーションイベントの実施内容について、教えてください。

成功 
詳細はまだお伝えできませんが、日本の人気IPとのコラボレーションを予定しています! 限定コスチュームや装飾パーツなど、ファン必見のアイテムを準備中ですので、ぜひ続報を楽しみにお待ちください。

――日本のプレイヤーの皆様に対して、メッセージをお願いします。

成功 
『星のパーティータイム』を応援してくださっている皆さん、本当にありがとうございます! 現在、より快適で楽しい宇宙生活をお届けできるよう、チーム全員で調整を進めています。最新情報はファミ通特設サイトと公式サイトで随時お知らせします。“キューブの星で、あなたの物語を描く”――その日を、どうぞ楽しみにしていてください。
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