
本日(6月16日)はスペースインベーダーの日
『スペースインベーダー』は、タイトーから発売されたシューティングゲーム。若いゲームファンにはあまりなじみはないかもしれないが、日本で空前の“インベーダーブーム”を巻き起こし、社会現象にまでなった伝説のアーケードゲームだ。
ルールはいたってシンプルで左右にのみ動く砲台(ビーム砲)を操作し、隊列を組んで画面上から下へ向かって迫ってくる敵“インベーダー”を撃破すればオーケー。敵が真下に落としてくる弾をかわしたり、トーチカを利用して回避したりしながら画面上の敵をすべて撃破できれば1ステージクリアーとなる。
敵が画面下まで到達して占領されるか、残機がゼロになったらゲームオーバー。時折出現する高得点の“UFO”を逃さないように撃破して、ハイスコアを狙っていくのが基本的なプレイとなる。BGMや効果音はかなり独特だったので覚えている古参のゲームファンは多いはず。
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ハイスコアを狙うだけの単純明快なシューティングなのだが、本作が発売された当時はビデオゲームそのものが珍しかったし、敵が攻撃してくること自体が画期的でスリリングだったそうだ。ゆえに若者たちが夢中になるのは想像に難くない。発売されるとすぐに『スペースインベーダー』は大ヒットを記録。
このころは何と“ゲームセンター”と呼ばれる施設がまだほぼ存在せず、インベーダーゲーム(コピー品も含めてこう呼ばれるのが一般的だった)だけをズラリと並べた通称“インベーダーハウス”が全国に乱立され、連日大勢のファンたちが詰めかけていた。昭和を象徴する風景と言えるほどの社会現象となったのだから、このときのブームがいかにすごいものだったかうかがい知れるだろう。
ほかにも“ゲーム喫茶”と呼ばれる、テーブル代わりにゲーム筐体を置いた喫茶店も作り出されいたのだから恐れ入る。ギリギリ40代の筆者でもインベーダーブームのことは記憶にないが、ゲーム喫茶は体験したことがあってゲーム目当てに軽食を食べに連れていってもらったことがある。筐体の上でふつうに飲食をしていたのだから、なかなか稀有な体験だった。
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『スペースインベーダー』と言えば、代名詞的な裏技“名古屋撃ち”の存在も忘れられない。これはインベーダーが放つ弾が真下からではなく、少し離れた下側の位置から発生することを利用したテクニック。自機がインベーダーに密着すると敵の弾の発生場所が自機よりも下になり、そのうえ弾の当たり判定も弾の先にあったため、自機は破壊されず弾がすり抜けてしまうわけだ。あとは安全に連射するような感覚で撃破していける。
ただ、一歩間違えば占領されてゲームオーバーになるため、ギャラリーに見せるための妙技といったところだったのだろうか。インターネットもない時代に全国的に情報が広まったのもすごすぎるが、こういった知る人ぞ知る裏技の存在が当時のプレイヤーたちをよりゲームに熱中させたのかもしれない。また、“レインボー”と呼ばれるインベーダーが移動した軌跡が残ってしまう現象も名古屋撃ちと同様に広く知られている。
また、2023年5月24日に発売された『パズルボブル エブリバブル!』には、『スペースインベーダー』45周年記念コラボミニゲーム『パズルボブルvsインベーダー』を収録。遊んでみてもいいだろう。