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【カプコン ファイティング コレクション2】3タイトルを先行レビュー。『カプエス2』『ZERO3↑』『燃えジャス』の移植度はバッチリ。真・豪鬼やファイナルベガも使用可能!

by西川くん

【カプコン ファイティング コレクション2】3タイトルを先行レビュー。『カプエス2』『ZERO3↑』『燃えジャス』の移植度はバッチリ。真・豪鬼やファイナルベガも使用可能!
 カプコンより2025年5月16日にNintendo Switch、プレイステーション4(PS4)、Xbox One、PC(Steam)で発売予定の『カプコン ファイティング コレクション2』。
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 本作はカプコンの対戦ゲームを移植したコレクションタイトル。収録タイトルは下記の通りで、今回はその中から3タイトルを先行試遊したレビューをお届けしよう。

収録タイトル

  • 『カプコン vs. SNK MILLENNIUM FIGHT 2000 PRO』
  • 『カプコン vs. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001』★
  • 『カプコンファイティングジャム』
  • 『ストリートファイターZERO3↑(アッパー)』★
  • 『燃えろ!ジャスティス学園』★
  • 『スターグラディエイター2 ナイトメア オブ ビルシュタイン』
  • 『パワーストーン』
  • 『パワーストーン2』
★……今回試遊したタイトル。[IMAGE]

まさかの名作たちが続々移植!

 初代『カプコン ファイティング コレクション』は『ヴァンパイア』シリーズを中心のラインアップで、その中に家庭用初移植の『ウォーザード』や、対戦ツールとして優れた『ハイパーストリートファイターII』などを収録。ガチの対人バトルも、ひとりプレイも楽しめるような収録タイトルとなっていた。

 その後、アメコミのマーベルとのコラボタイトルを多数収録した『MARVEL vs. CAPCOM ファイティングコレクション アーケードクラシックス』も発売。厳密にはシリーズ作品ではないが、システムや仕様はほぼ同じものなので、シリーズの流れを汲んだタイトルだ。移植は難しいと思われていたところ、まさかの実現に驚いたものだ。

 そして本作の発表にも、またまた驚いた。対戦格闘ゲームファンが注目したのは、『カプコン vs. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001』の収録だろう。通称『カプエス2』の名で知られる本作は、カプコンとSNKのコラボで誕生したタイトルで人気が高い。マーベルもそうだが、やはりメーカーの垣根を超えた作品ということで移植は難しいだろうと思われていたところ、今回実現となった。
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 そしてさらに個人的に驚いたのは『燃えろ!ジャスティス学園』や『パワーストーン』など、3Dタイトルの数々が移植される点だ。ほとんどのタイトルがドリームキャストと互換性のある“NAOMI”基板を採用しているため、本コレクションはある意味“NAOMIコレクション”とも言えるラインアップになっている。
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便利機能は健在

 『カプコン ファイティング コレクション』同様に、多数の追加機能を搭載している。画面フィルターやインストラクションカード(遊びかたや技表が書かれた、アーケード用のポップ)の閲覧、どこでもセーブ&ロードなどが可能。
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 特筆すべき点は、トレーニングモードが遊べることと、ワンボタン必殺技の設定。とくにワンボタン必殺技は『ストリートファイター6』のモダンタイプ操作に近い感じとなっており、誰でも気軽に必殺技・超必殺技を放てるので遊びやすい。
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 また、今回は試遊していないがオンラインプレイにも対応。前作と同じくランクマッチやルームマッチなどに対応しているので、ランクを競いながらガチバトルを楽しめるほか、カジュアルにワイワイと遊ぶこともできる。マッチングタイトルを複数から選ぶことも可能なので、やろうと思えばまるで十種競技に挑むかのような感覚で対戦可能なのも特徴だ。

 なお、タイトル別の追加機能もあり、基本的にバランス調整は含まれていないが、隠しキャラクターの解放などは恒例の追加要素となっている。
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 さらに、試遊時点は判明していなかったのだが、公開された“予約特典紹介トレーラー”で、『カプコン vs. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001』、『燃えろ!ジャスティス学園』、『パワーストーン2』の3タイトルのみ、アレンジBGMでゲームを遊べる追加要素が明らかとなった。
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※画面は動画を撮影したものです。

試遊した3タイトルを紹介!

『カプコン vs. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001』

 2001年にリリースされた対戦格闘ゲーム。カプコンとSNKがクロスオーバーし、夢の対決が実現したシリーズ2作目。

 前作より登場していた、キャラクターのメインシステムを複数の中から選ぶ“グルーヴ”システムはより複数のシステムが用意され、キャラクターごとにコストが決められた“レシオ”システムは、自分で好きにコストを振り分けるシステムに変化するなど、全体的な進化を遂げた。
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 前作はカプコンからは『ストリートファイター』シリーズ、SNKは『ザ・キング・オブ・ファイターズ』のキャラクターがほとんど。『ヴァンパイア』のモリガン、『サムライスピリッツ』のナコルル以外は、おとなしめのキャラクターラインアップとなっていた。
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 本作はキャラクターがより増加し、カプコンからは『ファイナルファイト2』のマキや、初代『ストリートファイター』のイーグルなどマニアックなキャラクターも登場。SNKからは『龍虎の拳』の藤堂竜白や、『幕末浪漫第二幕 月華の剣士』の高嶺響などが使用できた。
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 本シリーズはステージ背景も魅力のひとつで、ステージのいたるところにカプコンかSNKのキャラクターが登場する。今回の移植はクッキリと綺麗になっていることもあり、より背景のキャラクター探しがやりやすくなっていた。
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『ART OF FIGHTING 龍虎の拳外伝』に登場した、技名が異様に長いことで知られるカーマン・コールだ! といった具合に、キャラクターに詳しい人であれば背景を眺めるだけでも楽めるだろう。
 『ストリートファイター6』に『餓狼伝説』のテリーや舞が参加したこともあり、いまではあまり驚きはないかもしれないが、当時バチバチのライバル関係だった(ように思えた)カプコンとSNKのキャラクターたちが対決するのは、いま見ても心が躍る夢のタイトルとなっている。

 なお、個別追加機能としてEX設定に“EO版準拠”というバージョンに設定可能。これはかつてゲームキューブとXboxで発売された『カプコン VS. SNK 2 EO』のバージョンにできるもので、いろいろとバランス調整は加えられている(高嶺響が投げから特定のコンボを狙えなくなるなど)が、大きな点は“前転キャンセル”という本作の重要なテクニック(悪く言えばバグ)が使用不可で遊べる。

 今回の試遊では残念ながらEX設定に触れることはできなかったので、どれくらいEO版に準じているのかわからなかったが、公式サイトの更新が入り、“Pグルーヴがスーパーキャンセルに対応”、“一部グルーヴとキャラクターの調整”が加えられているとのことなので、基本はEO版になっている模様。より硬派な仕様で対戦を楽しめるだろう。もちろん前転キャンセルが使えるオリジナル版もあるので、「無敵付与こそ
『カプエス2』!」という人もご安心を。
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試遊版は製品版と異なり、EX設定自体にアクセスできなかった。
 ちなみに、かつてSNK側が発売した同じコンセプトの対戦格闘ゲーム『頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM』(公式サイト)、『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』(公式サイト)は、すでに移植版が発売されているので、ぜひ併せて遊んでみてほしい。
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なお、『ストリートファイター6』の舞は、待機モーションが『カプエス2』のものだったりする。見比べてみるのもおもしろいかも?

『ストリートファイターZERO3↑(アッパー)』

 『ストリートファイターZERO3』が家庭用に移植された際に、ガイル、ディージェイ、フェイロン、T・ホークの4キャラクターが追加された。それをアーケードに逆輸入し、バランス調整を加えた集大成が『ストリートファイターZERO3↑(アッパー)』だ。
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 バイソンをはじめとする一部のキャラクターは前作では(隠しキャラクターだったため)ストーリーがなかったが、家庭用からは物語が用意され、『ZERO3↑』でもストーリーを楽しむことができる。
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 ゲージシステムを自分で選択できる“ISM”システムを搭載しており、『スーパーストリートファイターII X』をモチーフにした“X-ISM”や、『ストリートファイターZERO』シリーズの特徴である“オリジナルコンボ(オリコン)”を発動できる“V-ISM”などが使用可能。

 膨大なキャラクター数×ISMの選択によりバリエーションはとても豊富。バランスはものすごくいいというわけではないが、遊びの幅はとても広く、いまでも遊べる対戦格闘ゲームだと感じた。
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 また、加えられたバランス調整の中には“着地キャンセルの削除”が存在する。詳細は省くが、端的に言うと難しいテクニックを駆使すれば永久コンボ、10割コンボが狙えるテクニック(悪く言えばバグ)。一見凶悪に見えるものの、とても難しいことと、それ以外のコンボも凶悪だったりするので、ある程度容認されていた要素だが、『ZERO3↑』では削除されている。

 ただ、公式サイトが更新情報によると、EX設定に“着地キャンセル”の有無が追加されている模様。着地キャンセルが可能な状態で
『ZERO3↑』が遊べるので、やり込んでいる人にはうれしくもあり恐ろしい要素になりそうだ。

 オリジナル版から踏襲するように、ボスキャラクターの真・豪鬼とファイナルベガはもちろん本作でも使用可能。ボス性能そのままなので、かなり強烈な性能を誇る。オリジナル版と同様に、設定からオフにすれば隠しキャラクターなしの状態で対戦できる。

『燃えろ!ジャスティス学園』

 2000年にリリースされた、『ジャスティス学園』シリーズ最終作にして3作目となるタイトル(厳密に言うと、対戦格闘ゲームとしては2作目に近い)。
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 3D対戦格闘ゲームで、学園を舞台にした熱血ストーリーや、青春のテーマにした物語が楽しめるのが特徴。野球で戦う沢村将馬、サッカーで戦うロベルト三浦などわかりやすいものや、チアリーダーのティファニー、保険教師の水無月響子(『NAMCOxCAPCOM』にも参戦した)など、個性豊かなキャラクターたちが使用可能。
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 『ストリートファイターV』には、シリーズキャラクターの風間アキラ(+兄の風間醍醐)が参戦したほか、主人公のバツはほかのタイトルへの客演も多い。また、先述した『カプコン vs. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001』には鑑恭介が参戦しているので、一部キャラクターは知っている人も少なくないだろう。

 『燃えろ!ジャスティス学園』ではさらに個性的なキャラクターが登場し、新たに“聖純女学院”が追加。スケバンな不良のザキや、お嬢様の霧嶋ゆりかなどが使用可能に。また、プレイヤーキャラクターとして委員長が初めて使用可能になった。
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 前作までは2on2のタッグバトルだったが、『燃えろ!ジャスティス学園』からは3on3のトリオバトルに変化。ふたり協力技“愛と友情のツープラトン”はそのままに、さらに“正義と勇気のスリープラトン”も登場するなど、よりハチャメチャなバトルがくり広げられるようになった。
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 純粋な対戦ゲームとしてはやや難あり(鑑恭介は難の塊。詳細は後述)なのだが、ストーリー性やキャラクター性はバツグンに高く、いま遊んでも熱くなれるし、そして笑える。担当編集と「ああ、あったあった!」と当時を思い出しながらワイワイと遊べたので、ある意味パーティーゲームのような感覚で、独特の世界観を楽しんでほしいところ。
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ツープラトンを阻止する“ツープラトン返し”も登場。ほかの対戦格闘ゲームにはないシステムも少なくない。
 なお、本作の追加要素として“EDITキャラクター”が使用可能とのことだが、EX設定に触れることができなかったので確認できなかった。EDITキャラクターはオリジナルキャラクターを制作するシステムなのだが、本作のゲーム内では作成できないとのこと(当時のアーケードと家庭用版の連動システム)。テンプレートのようなEDITキャラクターがいるのだろうか? と予想していたが、“予約特典紹介トレーラー”を見る限り、どうやらテンプレート的なEDITキャラクターが何種類か用意されており、それらが使用できる仕組みになっているようだ。
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※画面は動画を撮影したものです。
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※画面は動画を撮影したものです。
 また、“鑑恭介は難の塊”と称したが、オリジナル版では必殺技の“幻影キック”を絡めていろいろやると、恭介が空中に立った状態にできる、空中浮遊テクニック(というかバグ)が存在していた。空中浮遊状態は重ねることで恭介が空高く飛び上がり、投げ以外の攻撃が恭介に当たらないのに、恭介自体は飛び道具を地上で撃てるという、ものすごい状態にできた。公式サイトや“予約特典紹介トレーラー”を見ると、恭介の空中浮遊をオンオフにできるEX設定があるそうなので、恭介ファンも安心して恭介を使えそうだ(名指しオプションに、つい笑ってしまった)。
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※画面は動画を撮影したものです。
 ちなみに『燃えろ!ジャスティス学園』のタイトル名の“燃えろ!”とは、熱血な意味合いも感じ取れるものの、じつは文字通りにジャスティス学園を燃やすという意味で“燃えろ!”と言っている。
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ね、燃えてるでしょ!
 今回遊んだのはすべてNAOMI基板のタイトルだが、遜色なくバッチリ動作する、これまで通りのハイクオリティーな移植となっていた(細かいところはもちろん違うと思うが)。冒頭で触れた通り、収録タイトルはほかにも多数存在しているので、今後も発売日に向けて、肌で感じた移植度をお伝えしていきたい。
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      集計期間: 2025年03月25日20時〜2025年03月25日21時