
クリアーを目指していたのに気付けばバトル
『アイスクライマー』は、任天堂から発売されたアクションゲーム。全身を防寒具で身を包んだポポとナナ、いずれかのキャラクターを操って氷山の登頂を目指す作品だ。ふたり同時プレイが可能で、協力しながら登ったり、あるいはジャマをし合ったりとプレイヤーの気分次第でプレイスタイルが変化するのが激アツなポイントだった。
ほとんど同時期に名作『バルーンファイト』が発売されており、『アイスクライマー』とどちらを買うか悩んだゲームファンも大勢いたと思われる。
本作の目的は前述の通り登山となるが、プレイヤーの所持品はハンマーのみ。これを振るって敵を倒し、ブロックを破壊して道を切り開きながら上へ上へと登っていく。
画面は山を真横から見た断面図のようになっていて、8フロアまで登るとクリアー目標が達成されてボーナスステージに突入。野菜でスコアを稼ぎつつ、頂上で飛んでいるコンドルに捕まればつぎのステージへと進める仕組みだ。山は全32ステージあり、すべてクリアーすると永久ループの2周目が始まる。
筆者はあまり利用しなかったと思うが、ステージセレクト機能が付いていて開始ステージを選ぶこともできた。
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フロアを移動するため縦方向には驚異的なジャンプ力を発揮するのだが、横方向には1キャラクターぶんくらいしか動けないのが憎らしいところ。このせいで何度も落下、あるいは敵に接触してやられてしまった思い出が……。
加えて壊せないブロック、ベルトコンベアーのような床、2階層分が吹き抜けになったフロア、高速移動する足場の雲などなど、操作テクニックを必要とするステージギミックが盛りだくさん。敵の種類は少ないものの、床を埋めるアザラシのような“トッピー”や自由に飛び回る鳥“ニットピッカー”と接触死して思わずヒートアップした思い出がよみがえる。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/famitsu/31825/af99687dd719c4e8bc6a39e946c3d9ef7.jpg?x=767)
ふたりプレイの際にひとりが上へ上へと急ぐと、画面のスクロールに追い付けず画面外へ取り残されてしまいもうひとりがミスにさせられるのは「あるある」。だが、こういった不慮の事故をキッカケに突然バトルが始まるところもまた、本作のおもしろいポイントだった。
もはやステージクリアーそっちのけでバトルが始まり、何の成果もないまま遊びの時間を終えてしまうというのも「あるある」だったのでは?
いま『アイスクライマー』で遊びたいならNintendo Switch Onlineに加入してダウンロードするのが手っ取り早くておすすめだ。登場するキャラクターが一部異なるアーケード版も存在しており、そちらで遊びたい場合はハムスターから発売されている『アーケードアーカイブス アイスクライマー』がいいだろう。