
コストパフォーマンス最高のゲーム
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とはいえ1作目が発売されたときの注目度はそれほど高いものではなく、『マール王国の人形姫』や『ラ・ピュセル 光の聖女伝説』といった知る人ぞ知る名作を制作した日本一ソフトウェアの新作ということで、コアなファンにより注目されるタイトルでした。
当時、筆者はすでにゲームライターとして活動しており、本作の攻略班の一員として発売前からせっせと攻略ページを作っていました。『魔界戦記ディスガイア』は“史上最凶のやり込みSRPG”という謳い文句なだけあって、幅広いやり込ができるのが特徴。やり込んでもやり込んでも底が見えないので、何泊も編集部に泊まって作業をしていたのはいい思い出です。余談ですが、この作業は『2』や『3』とシリーズ作が発売されるたびに恒例になりました(苦笑)。
ただ、このやり込み要素というのが尋常じゃないほどおもしろく、メーカーから「サンプルロムのバージョンが変わったら、それまでのセーブデータが使えなくなる」と聞きつつも、ついついやり込んでしまう編集者やライターが多かったです。そのため、発売前から「これはヒットする!」という予感がありました。
魔王の息子であるラハールの活躍を描いたストーリーは全体的にコミカルであるものの、仲間の死による悲しい展開や愛の大切さを描くハートフルな展開も多く存在します。そんな数々のシーンを、『マール王国』シリーズでも音楽を担当していた佐藤天平さんの名曲が盛り上げてくれました。とくに挿入歌である『戦友(とも)よ』と『赤い月』はすばらしく、ゲーム内はもちろん佐藤さんのライブでも盛り上がる曲になっています。
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なかでも、人間界で悪事を働いた罪人の魂が入った見た目がペンギンのプリニーは人気で、いまでは日本一ソフトウェアの看板キャラクターになっています。主要キャラクターだけでなく、キャラメイキングで汎用キャラクターを仲間にすることも可能。原田たけひと氏のキャラクターデザインは、本当にどれもかわらしいです。
SRPG部分はオーソドックスなシステムを土台にキャラクターを持ち上げて投げることができたり、マップに“攻撃力+50%”“無敵化”などの特殊な効果があるジオエフェクトがあったり、いくつかの独自システムが搭載されていました。隣接したキャラクターによる連携攻撃や同じ敵を攻撃するコンボ攻撃もあり、画面が派手で気持ちよかったです。
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レベルを9999まで上げることができるのに“転生”をするとレベル1に戻ってしまうのですが、ステータスが上昇したり、それまでの特殊技や武器熟練度を引き継ぐことができるので延々と育てられました。ゲームを進めていると「そろそろ転生でパーティの強さを底上げしたいな」と思うタイミングで絶妙に稼ぎやすいステージが登場するので、すごく遊びやすかったです。また、新しくキャラメイクで作った弟子の魔法を師匠が習得することができたりと、自由度の高さも魅力でした。
本作をどこまでもやり込んでしまう理由に“アイテム界”の存在もあります。
アイテムの内部にあるランダムダンジョンを攻略することでアイテムのパラメーターを上げたり、イノセントと呼ばれる追加効果を付与することができるのですが、とくにこのイノセントはほかのアイテムに移したり、合体させたりすることもできるので、どこまでもやり込むことが可能。そのため、本編そっちのけでアイテム界に籠もってしまうこともしばしば……。メインストーリー自体は20時間ぐらいでクリアーできるものの、気づけば100時間以上プレイしてしまうほどでした。
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2023年1月26日にはシリーズ最新作の『魔界戦記ディスガイア7』が発売。こちらは和風の魔界“日ノ本魔界群”を舞台に、はぐれ武士のフジと日本オタクの少女ピリリカが、“打倒・大穢戸幕腐”を掲げて日ノ本魔界中を大暴れする内容になっています。