【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第59回

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【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第59回
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助けてくれてありがとうハクス

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 この流れは完全にゲーム版と同じ展開ではありますが、やはりかつての敵との共闘は燃えますよね。

 そして、過去の罪が消えてなくなるわけではないので、かならず訪れる因果として、ハクス自身も消滅するという流れもまた王道少年マンガの展開なのですよ。

 完全にこの関係性はロージェノムではありますが、まぁ
『天元突破グレンラガン』は特別に大好きですがこれは意図的にオマージュしたわけでもなく、やはり王道展開として物語を構成した際に自ずとそうなっただけなんですよね。

 脚本構成ができあがった段階で「あれ、これって完全にロージェノムじゃね?」とは思いましたが1秒後には「まぁ、いいか、そりゃこうなるわな」と思い直したので大丈夫なんです。

 王道は被るんですよ、どうしてもね。

 だから気にしたら負けなんです。

 突き進むしかないんですよ、自分のドリルで! (あっ)

さようなら……タラニス

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 これもゲーム版とまったく同じですが、ゲーム『戦場のフーガ』の段階から「そうだね、『戦場のフーガ2』のラストではタラニスとお別れすべきだよね」という考えを持ってプロットを作っていましたね。

 「強大すぎる力には責任が伴う」ってやつです。

 そこに違和感を覚えないのは逆に不自然だろう、という考えからこの展開を(物語的に
『2』の)ゴールに持って来るということは当初から決めていたんです。

 まぁ、とはいえ、ゲームソフトの脚本なので(システム的なバトルとしてのピンチ展開が個人差によって発生するため)プレイした人によってはその感覚が希薄になってしまうというのは否めないというジレンマはありましたが。
 
 ゲーム展開的にいつもギリギリで勝利している人にとっては「え? タラニスってそんなに強かったっけ? むしろ俺がいないと絶対に勝利できないくらいに装甲含めて弱くない?」という感覚があって、「強大すぎるチカラ」に対しての違和感はあったのかもしれない、ということです。

 このへんはゲームデザイナーとしても、いつも抱えているジレンマなので(どうしようもないくらいに)悩ましいところではあるんですよね。

プチ・モナ村に全員集合

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 じつはこれまでに子どもたちがプチ・モナ村に全員集合することって一度もなかったんですよね。

 マルト・メイ・カイル・ハンナ・ボロン・ソックスという最初の村の6人はつねにいっしょでしたが、そこから旅立って順番に戦車に乗って合流していくという流れがRPGとしての脚本構成としてはどうしても美しいのでそうなっちゃうんですよね。

 ちなみに、最初の村の6人のうちカイルだけは途中合流というか、都心から引っ越してきたという設定なんですよね(これはゲーム内でも説明しています)。

 なので、カイルだけは幼少期のマルトの過去を知らないのです。

 過去エピソードはゲーム内の“絆イベント”でしっかりと語られていますので、ぜひゲームもプレイしてご確認いただけると嬉しいです。

 さぁ、次回はいよいよ“約束のかけっこ”の回ですよ、泣く準備はいいですか?

編集部コメント

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 かつての敵やライバルとの共闘って展開っていいですよね。長いあいだ戦ってきた仲だからこそお互いのことがよくわかり連携取れたり、軽口たたきあいながら共闘なんて展開も個人的に大好物です。

 そして、次回は“約束のかけっこ”とのこと。そういえば以前、マルトが約束していましたね……。
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 マンガ『戦場のフーガ 鋼鉄のメロディ』第60話は2025年1月21日(火)掲載予定です。
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