『原神』炎の国“ナタ”にまつわる魔神任務がいよいよクライマックス! 「マーヴィカは私の理想のお姉様」炎神・マーヴィカを演じた小松未可子さんに彼女への想いを訊く

by星裕也

『原神』炎の国“ナタ”にまつわる魔神任務がいよいよクライマックス! 「マーヴィカは私の理想のお姉様」炎神・マーヴィカを演じた小松未可子さんに彼女への想いを訊く
 細部まで作り込まれた世界観やハイクオリティーなゲーム性で世界中のユーザーを魅了し続けるオープンワールドRPG『原神』。

 週刊ファミ通12月26日発売号では、そんな
『原神』に登場する炎の国“ナタ”にまつわる魔神任務がいよいよクライマックスを迎えるということで、炎神・マーヴィカをフィーチャーした大特集を掲載。

 本稿では、同特集で掲載するマーヴィカ役の小松未可子さんのインタビューをお届け。演じた感想やマーヴィカへの想いなどを語っていただいた。
広告

小松未可子コマツ ミカコ

11月11日生まれ。三重県出身。おもな出演作に『科学×冒険サバイバル!』(ダイヤ役)、『呪術廻戦』(禪院真希役)、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(マァム役)、『モーレツ宇宙海賊』(加藤茉莉香役)など。

[IMAGE]

マーヴィカはいい意味で裏表のないキャラクター

――最初の収録でマーヴィカを演じたときの印象をお聞かせください。

小松
 正確に言うと最初は収録ではなく、マーヴィカの演技の方向性を決めるボイステストのようなものでした。いくつかセリフがあって、それを読んでマーヴィカのイメージをすり合わせていく感じです。こうしたすり合わせはゲームのボイス収録ではなかなかないので驚きました。

――そのすり合わせはどんな方向性で進められたのでしょう?

小松
 マーヴィカのイラストや設定資料を見ながら、実際に軽く声を発してスタッフの方々とも話し合いながら、少しずつクールないまのマーヴィカに近づけていきました。収録中に声を調整することもあって、スタッフの皆さんのこだわりの強さや、丁寧にキャラクター作りをされているという印象を受けました。

――マーヴィカのイメージは基本的には現場で固めていったのですね。

小松
 はい。『原神』はちょっとずつストーリーのボイス収録を行うため、その後のストーリー展開を視野に入れたボイス調整を行うこともありました。少しずつキャラクターの設定を重ねていきながらマーヴィカという人物を自分のものにしていった感じですね。
[IMAGE]
――では、マーヴィカの演技の方向性は基本は変えず、物語の流れ寄せて少し変えていったと。

小松
 そうですね。最初は凜々しさを織り交ぜながら年齢感を若めにしていました。しかし物語が進むにつれて、マーヴィカが背負っているものの重さを意識することが増えたため、年齢感を少し上げたような演技を意識しました。

――マーヴィカのイラストや設定資料を見たときの印象はいかがでしたか?

小松
 カッコよくて強くて、自分の憧れの存在であるビジュアルをしていたので見惚れました。でも、人間から神になり、ナタの命運を握る重要キャラクターなので、マーヴィカの背負っているものの重みを出せるのか、という不安も若干感じました。
[IMAGE]
――実際にマーヴィカを演じてみてどういった印象を抱きましたか?

小松
 演じ始めのころは、ほかのキャラクターに上から目線で指示したり、民の前で演説したりするセリフが多くて、神としてのすごみを感じました。でも物語が進むにつれて、マーヴィカのやさしさや人としての強さを感じるようになり、いい意味で裏表のないキャラクターという印象に変わりました。とくにマーヴィカの芯の強さは、演じながら変えてはいけない部分だなと思いました。映像を見ながら声を当てるシーンもあったのですが、そのときにマーヴィカのお茶目な一面が見える映像もあってギャップを感じました。そのギャップも彼女の魅力ですね。

――印象に残っているマーヴィカのシーンはありますか?

小松
 マーヴィカと隊長のバトルシーンはカッコよ過ぎて感動しました。空中戦が多くて驚いたのですが、夫(鍾離役で『原神』にどっぷりハマっている声優の前野智昭さん)に聞くと、ナタのキャラクターは既存のキャラクターとは違った戦闘スタイルを持っているとのことだったので、マーヴィカにもそれが色濃く反映されているのだなと、作り手のこだわりをしみじみと感じました。

――ナタ編のストーリーについてはどのような印象を受けましたか?

小松
 アビスが本格的に国を攻撃してきたり、戦いの中で多くの犠牲者が出たり、マーヴィカはもともと人間だったりと、これまでのストーリーにはない異例さ、特殊さに驚かされました。あと印象的だったのは夜巡者の戦争です。みんなでいっしょに戦って、ひとりでも生き残れば反魂の詩で蘇ることができるという設定は “ひとりがみんなのために、みんなはひとりのために”という精神が感じられ、ナタとそこに住む人々の強さの秘密を知ることができた気がして非常に印象深かったです。

――ストーリーの中でマーヴィカの“確実性に欠けるがナタのすべてを救える計画”と隊長の“確実に救えるがナタの歴史や記憶をすべて犠牲にする計画”のふたつの計画がありましたが、小松さんだったらどちらの計画を選びますか?

小松
 それは難しいですよね。マーヴィカのように500年間背負ってきたものがあると、彼女と同じ選択をすると思います。でも、三十数年しか生きていない私の立場からすると隊長の計画を選択するかもしれません。何もなければあと何十年も生きていくわけですし、国が生き残るなら記憶がなくなってもいいかな……みたいな。
[IMAGE]
――そんなマーヴィカの計画も無事成功し、2025年1月1日実装予定のアップデートVer.5.3でいよいよクライマックスに向けて物語が進みますが、注目してほしい部分はありますか?

小松
 自分を犠牲にしてでも国を救おうとするマーヴィカの行く末もそうですし、周囲の人たちが抱く彼女への想いにも注目してほしいです。隊長の存在も大きな見どころになっています。

――早く続きのストーリーが見たくなります。マーヴィカのキャラクター性で尊敬できる点や自身がマーヴィカと似ている点があればお聞かせください。

小松
 ひとりで現地に赴いて、自分が責任を取るという姿は尊敬できますし、こういう人の作る社会のもとにいたいなと思いました。マーヴィカは私の理想のお姉様でもあるので、こういう人に頼りたいです。

――自身が同じ立場だったら?

小松
 何もできないと思います。絶対、旅人に頼りまくります(笑)。似ている点で言えば、マーヴィカの姉御肌なところですかね。私には弟がいるので、重なるものや親近感を感じます。とは言ってもマーヴィカほど重たいものは背負っていませんが(笑)。

――マーヴィカには妹がいて、家族とのシーンも印象深いですよね。

小松
 記憶の回想シーンは炎神になるために、いろいろなものと別れる描写が多くて悲しさと辛さのあるシーンでした。回想シーンではリアルタイムの感情ではなく、マーヴィカが「昔の私はこういう風に言っていたな」という部分を意識して演技するようにしました。
[IMAGE]

『原神』愛があまりにも強すぎる岩神であり、旅人でもある前野智昭さん

――ところで、小松さんご自身は『原神』はプレイされているのでしょうか?

小松
 私自身はあまりプレイしていないのですが、先ほども話に出た夫(鍾離役の前野智昭さん)が『原神』大好きで。リビングで遊んでいるのを横から見ていることが多いです。

――小松さんがマーヴィカを演じるとわかったときの前野さんの反応はいかがでしたか?

小松
 ずっと前から炎神の性別が気になっていたみたいで、知ったときは本当に驚いていました。完全にいちユーザーとしての反応でした(笑)。家で収録用の映像をチェックするときは、なるべく夫にネタバレしないように隠れて確認しました。

――前野さんからマーヴィカについて感想を聞くことは?

小松
 個人的に聞くのは恥ずかしいので、どこか公式の番組やイベントのタイミングで聞けたらなと思っています(笑)。

――前野さんは小松さんの前でナタ編をプレイすることもあるのでしょうか?

小松
 もちろんあります。恥ずかしいのでナタ編のときだけは「ちょっと音を下げて……」とお願いするのですが、マーヴィカが話すシーンになると音量を上げるので余計に恥ずかしい思いをしています(笑)。

――そんなことが(笑)。

小松
 スシローと『原神』がコラボした際、自宅から鍾離先生の大きめのアクリルスタンドを持参してスシローの店舗で写真を撮っていました(笑)。『原神』のVポイントカードを日常的に使ったり、バッグに『原神』グッズや鍾離先生の缶バッジをつけていたりと、一見するとただのファンです(笑)。
[IMAGE]
――前野さんは本当に『原神』がお好きなんですね(笑)。では最後に『原神』ユーザーへのメッセージをお願いします。

小松
 ナタのキャラクターや世界観はこれまでのものと大きく異なるので、いつもとは違った『原神』が楽しめると思います。ナタ編のストーリーがどういう結末を迎えるのか、そしてマーヴィカはどうなってしまうのかも大きな見どころです。またこのインタビューが出るころにはマーヴィカのプレイアブル化の情報も出ていると思います。彼女がどういう戦いかたを見せるのか、私も楽しみにしています。旅人の皆さん、ぜひともナタでの物語と冒険をたっぷり満喫してください。
[IMAGE]
■週刊ファミ通(紙版)のご購入はこちら
■炎神マーヴィカのB5判アクリルプレートが付き週刊ファミ通(紙版)のご購入はこちら
 炎神マーヴィカが描かれたVer.5.0イラストのB5判アクリルプレートが付いた限定版の週刊ファミ通も販売!
■電子版のご購入はこちら
この記事を共有

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります