四ヵ国間の戦争を描くハードな物語
『ファイナルファンタジー零式』は、もともと『ファイナルファンタジー アギトXIII』というタイトルで携帯電話用のアプリとして発表。2008年にプラットフォームがPSPに変更になり、2011年1月にタイトルが『ファイナルファンタジー零式』に変わった経緯があります。
本作は“オリエンス”を舞台に、四ヵ国間の戦争と、それに立ち向かう若者たちのドラマを描いたタイトル。魔導院ペリシティリウム朱雀の0組(クラスゼロ)に所属するキャラクターたちを操作して物語を進めていくことになります。なお、2周目以降でしか見られないイベントも多く、周回プレイをすることで物語の裏側やキャラクターの素顔が見えてくるという仕掛けでした。
また、本作はクリスタルの影響によって“死んだ人間の記憶が思い出せなくなる”という独自設定もあり、ストーリーをさらに切ないものにします。とくにエンディングは衝撃的。ネタバレになるため、あまり書けませんが、すべてを失ったような虚無感があるのと同時に、これから“彼”はすべてを背負って生きていくのだな……と胸がいっぱいになりました。エンディングに流れるBUMP OF CHICKENの主題歌『ゼロ』もすばらしいです。
バトルの難易度は全体的に高め。敵にサイトが表示されたときに攻撃を当てると一撃死させたり大ダメージを与えたりできる、“ブレイクサイト”や“キルサイト”を活用するのが重要でした。イフリートやバハムートなど、おなじみの召喚獣を呼び出して戦う“軍神”のコマンドもあり、派手なバトルを体感することができました。