絵本のような手書き風ビジュアルが美しかった
1991年の『ヨッシーのたまご』や1992年の『ヨッシーのクッキー』、1993年の『ヨッシーのロードハンティング』ですでにメインキャラクターには据えられていたものの、本編シリーズと言えるアクションゲームで主人公を務めたのは本作が初めてだった。
クッパ王国の魔法使いカメックによってさらわれた双子の赤ちゃんのひとり(弟)を救い出すため、プレイヤーはヨッシーとなって難を逃れたもうひとり赤ちゃん(兄)とともに冒険の旅へと出発する、というのが導入のストーリー。
特徴的だったのは、一見しただけでわかる絵本のような手書き風のグラフィック。スーパーファミコンでこれほどまでに温かみのある美しい映像を作り出せるのかと、当時の誰もが思ったんじゃないだろうか。ROMカセットには『スターフォックス』でその凄さを知らしめた“スーパーFXチップ”が搭載。ハードが持つ以上の性能を発揮し、キャラクターや背景に高度な映像処理を施していた。
ヨッシーが敵に接触するなどしてダメージを受けると、赤ちゃんマリオがバブルに包まれた状態で空中を漂う。離れた状態でいるとどんどん“スターのおまもり”が減少し、ゼロになるとマリオがカメックにさらわれてミスになるという独自のシステムだった。赤ちゃんマリオがヨッシーから離れると泣きわめくため、焦ってなかなかキャッチできなくなってしまうのがもどかしいところ。
2002年9月20日には、本作の移植版と『マリオブラザーズ』のリメイクをセットにしたゲームボーイアドバンス用『スーパーマリオアドバンス3』が発売。また、2017年10月5日に発売された“ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン”には本作のほか、ヨッシーのデビュー作である『スーパーマリオワールド』も同時収録されていた。
なお、いま『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』で遊びたい場合はNintendo Switch Onlineに加入して遊ぶのが手っ取り早くておすすめ。『ヨッシーのたまご』もプレイ可能なうえ、“+追加パック”のほうに加入すれば『スーパーマリオアドバンス3』でも遊べてしまえてお得だ。