『護縁』先行レビュー。リアルタイムとターン制、ふたつのバトルを楽しめて別窓でオート周回も可能。かわいさと遊びやすさが詰まった欲張りセット

by松葉

『護縁』先行レビュー。リアルタイムとターン制、ふたつのバトルを楽しめて別窓でオート周回も可能。かわいさと遊びやすさが詰まった欲張りセット
「ポップなストーリー展開で楽しませたい!」
「全キャラを掘り下げて(ゲーム的にも)活躍の場を与えたい!」
「MMORPGの伝統も戦略的なターン制バトルも味わってほしい!」
「楽をしてほしい!」

 そんな想いを全身から発する新作RPGに出会った。NCSOFTの『護縁』(ごえん)だ。

 『リネージュ』シリーズで知られる同社が、スマートフォン(iOS/Android)、PC(※)向けに2024年8月28日にリリースを目指して開発を進める本作は、“ドラマティック縁バトルRPG”と銘打たれた意欲作。
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※NCSOFTのサービス“PURPLE”を使用。
 今回、『護縁』を先行プレイする機会に恵まれ、前述の“叫び”を感じるプレイ体験を得た。その内容をレポートする。

いきなり高まる期待

 ゲームで重要なのは‟プレイヤーのしたいことができる”こと。その答えのひとつがオートプレイだろう。“楽に遊びたい”という希望を叶えたもので、いまや多くのオンラインRPGで採用されている。

 これに対して、
『護縁』ではさらに一歩踏み込んでいた。オートプレイ周回中に別のことができるのだ。詳細は後ほど説明するが、‟周回をバックグラウンドで走らせるイメージ”と言えば伝わるだろうか。
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 オートプレイは便利だが、画面を占有されると手持ち無沙汰感はぬぐえず、要するに暇な時間が発生してしまう。やや地味かもしれないが、ストレスを減らす工夫を知ったことで、『護縁』への期待が高まるのだった。

明るい少女が巻き起こすエネルギッシュな冒険活劇

 プレイを始めて最初に気づくのは、キャラクターに対する作り込みの深さだ。

 本作の主人公は、家門再建を目指す少女“ユッシ・ユキ”。滅んでしまった“護縁門”の後継者である彼女が、新たな門主としての決意を立てるところから物語は始まる。

 なお、“家門”とは血縁、思想、仁義、武術の技能などによって結びついた集団のことだ。チームやファミリーなどとも言い換えられるが、もっと精神的な結束が強いイメージだろうか。
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 ゲームとしては、新たに名付けた家門がプレイヤーネームに。プレイヤーレベル的な意味合いを持つ“家門名声”を上げていくと、拠点の建物が建設・増築できたり、商人が訪れたりと家が発展していく。
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 そんなわけで、ゲーム序盤はユキを操作してプレイを進めることになるのだが、まず彼女のビジュアルに目を奪われる。

 ユキは少数の門派生以外のすべて(家まで!)を一度失うという、決して軽くない背景を持つ人物。しかし、ポジティブな性格と、それがひと目でわかる顔つきや立ち姿によって悲壮さを感じさせない。芯に強さを持った性格なのだろう。

 モーションのひとつひとつが生き生きとしていて、細部からみずみずしさのようなものが伝わってくる。
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 そうした主人公の気質も相まって、本作は非常に“ポップ”な雰囲気に包まれている。登場人物たちのやり取りはコミカルで明るい。筆者は個人的に“NCSOFT=ダークファンタジー”な印象を持っていたが、本作は趣を異にしている。それが最初の驚きだった。
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 今回体験できたストーリーは序盤にとどまったが、“縁”に重きを置くエネルギッシュなユキと仲間たちが各地の人々を助け、縁を結び、家門を成長させていくというわかりやすいサイクルが敷かれていることが理解できた。

 物語のベースは“武侠もの”だろう。日本で言うと“任侠もの”や‟時代劇”に近いものの、ニュアンスは異なる。たとえば空手道場の先生と門下生の精神的なつながりを描いた作品のようなものかもしれない(あまり詳しくないので担当編集者の受け売りです)。
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 ジャンルの特性上、復讐劇が描かれることが多く、展開も演出も重くなりやすい。なじみがないお話はなかなかスッと入らないものだが、『護縁』ではそこを明るく描いているので理解しやすい。これはエポックメイキングなポイントなのでは、と思う。

冒険の中で縁を結ぶ多彩なキャラクターたち

 ユキたちは冒険の中、さまざまな人物と出会う。

 60人以上ものプレイアブルキャラクターが登場する本作は、アニメ調のキャラクターデザインが非常に親しみやすく、推しキャラも見つけやすい。というか、デザインの幅が広すぎる。

 その幅広さたるや、美少女やイケメンはもちろんのこと、イカツいおっさんからケモノキャラ(ケモ度もさまざま)、果てにはロボやカエルまで、じつに多彩。誰かが誰かの好みにマッチするであろうラインアップが用意されていた。
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こう見えてと言うか当然と言うか、男の子である。
 キャラクターの掘り下げ要素もバッチリ。キャラ個別のストーリー“江湖録”があるほか、キャラ同士の掛け合いを楽しめるサブストーリーも完備されている。推しキャラの意外な一面や、登場人物たちの関係について理解を深めることができるのはうれしいところ。
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 それぞれのキャラクターモデルはユキ同様、非常によく作り込まれている。攻撃モーションの滑らかさはもちろん、全員にダッシュ中の固有モーション(スライディング等)を確認でき、ひとりひとりの個性が感じられた。

 カメラが寄ると目線を向ける仕様もあり、眺めているだけでも楽しい。フォトモードも実装されているので、キャラ推しが好きなプレイヤーにはたまらない要素だろう。
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筆者はお忍び姫様“グレン・マリナ”の気が強そうな表情にひと目惚れ。パーティにおいてはバッファーの役割を担ってくれるのもグッド。はやく正式版でその内面に迫りたい。
 また、バトルでもキャラクターひとりひとりが輝けるような設計が施されているようだ。属性や利用戦術(近接or遠隔、攻撃範囲など)、役割(回復、タンク、補助)といったものが設定されており、敵の弱点や攻略を考慮した編成が必要な仕様。後述するバトルコンテンツは基本的に5人編成を組むことになり、プレイヤーの戦略が試される。
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 そこで気になるのはキャラクターの入手方法。これは、おもにガチャからの入手となる。ガチャからはキャラクター本体、もしくは“好感度”が排出される仕組みだ。好感度はガチャ以外(キャラクターストーリーやデイリークエスト、一部ショップ)からも入手でき、好感度の数値が100に達すると仲間として獲得できる。
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 時間を掛ければある程度ガチャに依存せずキャラクターをゲットできるほか、超過した好感度は“超越”と呼ばれる凸システムに使用でき、パッシブ増加、究極技の解放、衣装解放などの恩恵を受けられる。

 なお、ガチャにはピックアップガチャのほか、属性を指定して排出確率を上げられるものも存在していた。手持ちに不足している戦力を補充できるようになっている模様だ。
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リアルタイム戦闘とターン制バトルがひとつのゲームに

 冒頭で説明した内容をもう少し詳しく。本作のバトルコンテンツは、“スイッチング”がキーワードとなる。

 というのも、バトルには“フィールド戦闘”と“戦術戦闘”の2種類が存在するのである。どちらもオート操作(クエスト目標への自動移動も含む)に対応しておりカジュアルに楽しめるが、強敵との戦いでは遊び応えのあるバランスに調整されているのが特徴。面倒な周回を楽にしつつも、エンドコンテンツを攻略する楽しさを追求している印象だ。

 “フィールド戦闘”では操作キャラクター+4人のサポートキャラクターを編成。回避や“フィールド武功(スキル)”、スキルによる“連鎖効果”などを駆使して敵を倒す。おもにメインストーリーにおいて、フィールドを探索しながらリアルタイムで敵と対峙する。
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 基本的には、オーソドックスなスマホMMORPGスタイルのバトルを想像してもらえば問題ないだろう。だが、ギリギリで回避することで強力な攻撃の威力を軽減させる“受け流し”や敵の一部行動をキャンセルできる“遮断”といったテクニカルな要素もあり、遊び応えは十分。

 プレイヤー同士で協力できる高難度コンテンツでは、強敵の範囲攻撃(地面に予兆が表示される)がより激しくなったり、ギミック処理が必要だったりと一筋縄ではいかない難しさとなっていた。なお、MMO的だがフィールドでPK(プレイヤーキラー)の要素はない。
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黄色の予兆が出ている攻撃は、武功を連携させると放てる“協力技”を当てることでキャンセルできる。
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 一方で、育成コンテンツ“心象修練”などやストーリー上の要所ではパーティを編成して戦うターン制バトルが発生。これが“戦術戦闘”である。5人のキャラクターを編成して、戦術武功(スキル)や陣形効果を活用。タイムラインで行動順を管理して、作戦を練って、指定されたターン以内に敵を倒すのが目的だ。
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 バトルコンテンツは判明しているだけでも豊富に用意されており、フィールドバトル・ターン制バトルともに複数のモードが確認できた。

 フィールドバトルコンテンツには、制限時間つきで開放される“公開ダンジョン”、タイムアタックでランキング報酬有りの“挑戦ダンジョン”、2対2や4対4で争うリアルタイムPvPの“比武対戦”など。

 ターン制バトルコンテンツには前述の“心象修練”に加え、使用できるキャラに縛りがある“指名手配”、疑似PvPの“比武行”などがある。装備・アクセサリ(入手機会が少ない)や素材が手に入る“ネームド”はフィールドバトルで行われる。これらはメインストーリーの進行によって、徐々に解放されていく。
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 ゲーム中ではふたつのバトルをいつでも“スイッチング”(切り替え)可能。画面上のアイコンをタップ(クリック)すると、ゲーム内で別ウィンドウが開く。そしてフィールドの状況 or ターン制バトルの状況を確認し、リアルタイムに画面遷移することも可能なのだ。

 これにより、フィールドでクエスト目標の場所に自動移動している間に難しいバトルコンテンツへ挑戦したり、逆に育成素材集めの周回をしている間に未踏のフィールドを探索したりと、“フィールド戦闘”と“戦術戦闘”を“スイッチング”しながらプレイ可能。“スイッチング”は非常に画期的、かつ合理的なシステムと言える。
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 そのほか、瞬時に保存したパーティを切替できたり、オート操作で発動するスキルをキャラクターごとに調整できたり、キャラクターのレベルを上位5人の下限値に揃えられる“修練場”が搭載されていたり、初心者ミッションが導入されていたりと、細やかな配慮が行き届いている。

馴染み深いけど新感覚もあるRPG

 『護縁』はこれまでにNCSOFTが築き上げてきたMMORPGのノウハウを存分に活かしつつも、まったく新しい方向にもチャレンジしつつ、キャラもかわいい欲張りセットだった。なんといっても、一作品に異なるふたつのバトルシステムが採用されているのが驚き。だがそのおかげで、とても賑やかな飽きないプレイ体験が可能になっていた。

 また、アニメ調のキャラクターたちも非常に魅力的で、眺めているだけでも時間が経ってしまいそう。正式リリースされたらSNS等でフォトモードを活用した投稿が盛り上がりそうだ。見てみたい!
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