子どものころ、何に憧れただろうか?
筆者は、戦隊モノやアニメの影響で一時期、「忍者になりたい」と思っていた。火遁や水遁など自然の力を利用したり、クナイや手裏剣といった忍者専用の武器にかっこよさを感じていたからだ。
実際のところ、当時の忍者は相当輝いていたのではないかと思う。ただ、時代が移り変わり現代社会では、科学技術が飛躍的に進化。
忍者の武器を超える銃器やロボットが登場し、街中には監視カメラが仕掛けられていたり……もし現代に通常の忍者が存在していたら、とても生きづらく、任務などの難度も格段に上がるに違いない。
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しかし、『NINJA KAMUI: 忍・零號』の忍者は違う。忍者側も科学技術を活かし、敵に見つかろうが、銃で撃たれようが、最終的に殲滅してしまえば問題ない。もし現代に忍者がいたら、こう生きていくのだと教えてくれた。
今回は、そんな現代風忍者の魅力について語っていこうと思う。
※プレイ画面は開発中のものです。
※Nintendo Switch版をプレイしています。
※本稿は『NINJA KAMUI: 忍・零號』の提供でお届けします。ハイテク忍者スーツをまとい、かつての仲間を救い出せ
まずは、『NINJA KAMUI: 忍・零號』について簡単に説明しよう。本作はオリジナルアニメ『NINJA KAMUI』を原作とし、世界設定を共有したスピンオフ作品だ。Rainmaker Productionsより、Nintendo Switch用ソフトとして、ダウンロード専売で2024年5月30日に発売。価格は2750円[税込]となっている。
なお、原作となるオリジナルアニメ『NINJA KAMUI』は、日本でも2024年7月1日(月)24時よりTOKYO MXにて放送開始が決定している。主人公・ヒガンは、声優業に加え近年俳優としての活躍も顕著な津田健次郎氏が声を務める。
さて、本作の物語はアニメシリーズ冒頭の時代設定より約1年前から始まる。本作の主人公である“白(ツクモ)”は、巨大多国籍企業”AUZA”の戦闘組織の忍者の一員だ。そんな彼はある日、かつての仲間であり、組織から離れた“抜け忍”の隠れ里を、戦闘組織所属の傭兵部隊により襲撃が実行される計画を知る。
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ツクモはハイテク忍者スーツのプロトタイプである、ブーストギア“TYPE 0(零號)”を装着。抜け忍を助けるため、組織の幹部たちと敵対し、強敵たちと戦っていくというストーリーが展開される。
ちなみにツクモと会話している人物は、同じ組織に所属するスーツの開発者“J(ジェイ)”。ブーストギアや情報の提供といったサポートを行う頼れる相棒だ。
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ストーリーは会話シーンに加えて、ときにアメコミテイストでも展開されるため内容がわかりやすく、マンガを読んでいる感覚で楽しめた。
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とくに、「ドロン」という効果音とともにブーストギアを装着するシーンが筆者のお気に入り。
一瞬、ヒーローモノかと思ってしまったくらいクールだ。主人公の肉体も忍者というだけあってムキムキ。現代に適応する忍者になるにはこれぐらい鍛えなければならないのか、よしがんばろう。
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そんなブーストギアの威力がどんなものかというと……。
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一撃必殺。カ、カッコいいー! ゲーム中での様子も後述するが、パワードスーツに近く、某サイボーグな忍者を彷彿とさせる。装着可能時間は短いものの、圧倒的なパワーで敵を斬りつけ悪を屠っていくさまは爽快だ。
豊富なアクションを駆使し、迫りくる敵を殲滅せよ
ゲームの流れは“基本”横スクロールアクション。なぜ、基本を強調したかというと、途中で3DのFPS視点に切り換わるからだ。ひと粒で二度おいしいというわけ。ではまず、2Dのアクションシーンから見ていこう。
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ステージ1のBGMが個人的に最高。神秘的なコーラスがたまらない。
なお、本作におけるゲームオーバーは時間切れのみ。体力ゲージが0(ミス)になっても、ゲーム内のタイマーを消費して全快で復活する。いまの忍者は時間さえも掌握できるのだ。
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ボスにやられても……。そもそも敵の攻撃が痛い!
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完全復活。なお、代償としてタイマーは-10秒されている。ちなみに道中なら-3秒。
また、体力がゼロになる攻撃を受けると“致死”モードが発動。すぐにはミス扱いにはならず、敵の攻撃一発ぶんを踏ん張れる。かなりの根性だ。
ただ、被弾時に無敵時間の設定がないというシビアな面も。被弾時は硬直状態にもなり、場合によっては多段ヒットで体力を一気に削られてしまうのがキツかった。そのぶん、何度でも挑戦できるようになっているのは、アクションが苦手な人にとってはありがたい仕様だろう。
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つぎはおもな攻撃手段について。Yボタンの近接攻撃、Aボタンではクナイ攻撃か、銃装備時には射撃が可能。近接攻撃と遠距離攻撃を使いこなすことが戦闘の基本となる。銃の種類は、
- ハンドガン
- ショットガン
- アサルトライフル
- サブマシンガン
の4つ。
そして、驚いたのはそこから派生するアクションの豊富さだ。方向キーの上+Yボタンで対空技、スライディング中に攻撃すると下段斬り、近接攻撃中に射撃でガン=カタなど、操作を組み合わせることでさまざまな特殊技を繰り出せるのだ。
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ジャンプ中に方向キーの下+Yボタンで地面に向かってライダーキック。着地技としても優秀でお気に入り。
攻撃ヒット時にはヒットストップ(ディレイ)がかかる。斬撃が敵を多く巻き込むほど、ディレイが大きくなるので、攻撃した重みが伝わってこの上なく気持ちがいい。
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忍者の世界にもガン=カタ。現代の忍者は銃器の扱いも得意じゃないと務まらないらしい。
また、HP下にある赤いバー(ブーストゲージ)が溜まっている状態でXボタンを押すと、短時間ブーストギアが使用可能に。ブーストギアはいわば必殺技。高火力な一撃で敵を薙ぎ払うことができる。赤紫のオーラもまとっており、禍々しい。これ身体的に本当に使って大丈夫なんですかね……。
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そして、本作を華麗にプレイするうえでもっとも重要なのが、Rスティックのロックオン機能だ。敵をロックオンすると、クナイが自動追尾。敵が武器を所持している場合、ヒットすると敵を痺れさせ、行動を一時的に無効化し、この状態で攻撃をヒットさせると武器を奪うことができる。これが非常に便利。
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通常のクナイ攻撃の場合、単発かつ直線上にしか投げられないが、ロックオン機能によって、空中にいる敵や壁・床をも貫通して当ててしまう。命中率がほぼ100%の恐ろしいクナイに変わるのだ。
果たしてこれがツクモの技術なのか、スーツの能力によるものなのかは不明だが、いずれにしても時代に合わせてクナイも進化しているということだ。
3Dシーンはアーケードガンシューティング味で懐かしい気持ちに
続いてはFPS視点の3Dでのプレイ。FPS視点のプレイは、ゲームセンターに置いてあるアーケードガンシューティングのような雰囲気だ。
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前後左右にオートで移動する中、つぎつぎに現れる敵をクナイで痺れさせたり、ドラム缶を銃で破壊すると、さまざまな銃・回復アイテムなどを獲得できる。アイテムは道中でも入手可能だが、圧倒的に敵から奪ったりするほうが簡単かつ確実だ。
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敵が撃ってくる弾や迫りくる障害物は近接攻撃で防ぐことができる。なお、さも当たり前かのように弾くので頼もしい。
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照準マークは大きく表示されており、射撃はかなり当てやすい印象だ。別のゲームをプレイしているような感覚で楽しむことができるが、プレイヤーの被弾時が少しわかりづらいため、油断しすぎると体力が大きく削られていたなんてことも。
3Dでのプレイでとくに筆者が好きなのは、このモードで発動できるブーストモード。正確には、2Dプレイ時のブーストギアで、名称が変わっている。
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2Dプレイ時では発動すると、ブーストギアを装着していたが、3Dプレイ時ではどうなるのか……。
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え?
まさかの大爆発。広範囲ダメージとしか知らなかったので予想外だ。
ひとりの忍者が出していい火力じゃないけど、敵が落としたアイテムは大量でうれしいし、これならどんな敵も一掃できるね。改めてこのスーツの強力な力を知ったのであった。
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辺り一面火の海にしてしまった。
原作のオリジナルアニメ『NINJA KAMUI』が早く見たい!
慈悲はなく、目の前の敵をひたすらラッシュで殲滅するツクモ。一方で、ボス戦では容赦のない猛攻で歯応えのある戦いが楽しめる。そこの塩梅が筆者は好きだ。アクションも豊富なので、どの敵にどんな攻撃が有効なのか探っていくのも醍醐味となっている。
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そして、ブーストギアやホーミングクナイといった現代風の忍者のハイテク事情を知ることができて大満足。いや、待て、筆者にはもうひとつ気になっていることがある。そう、原作アニメのことだ。
本作と世界設定を共有しているということで、やはりオリジナルアニメ『NINJA KAMUI』がいったいどのようなものなのか気になるところ。
原作アニメはテレビアニメ『呪術廻戦』第1期や『劇場版 呪術廻戦 0』などの朴性厚氏が監督を務め、キャラクターデザイン原案は映画『サマーウォーズ』のアバターデザインなどを担当した岡崎能士氏、制作はE&H production、企画プロデュースはSOLA Entertainmentが務めている。アメリカのカートゥーン ネットワーク“Adult Swim”で先行して放送されており、熱狂的な人気を博している。
日本での放送に先駆けPVも解禁されており、妻マリ・息子レンとの慎ましやかだが幸せな生活を奪われた悲しみと怒りの中、仮面らしきものをつけ復讐に燃えるヒガン。逆さづりにされた誰かが焼き殺されるシーン、FBI捜査官のマイクとエマが忍の事件を捜査する中で浮かび上がってきたAUZA、フードを被ったヒガンらしき人物が刀を手に次々に敵をなぎ倒していくシーン、そしてかつて所属した組織の頭領だったヤマジの名を叫ぶ憤怒に満ちたヒガンの声など、放送を前に期待が高まる映像が公開されている。
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