カプコン アーケードキャビネット -レトロゲームコレクション-|ファミ通.com

アレスの翼

アレスの翼

アーケード発売日:1986年11月 2人同時プレイ可能

空を飛びながら戦う縦スクロールシューティングと、歩いたりジャンプしながら戦う横スクロールアクションのふたつの要素で構成されているゲーム。主人公の“ミッシェル・ハート”(1P)と“ケビン・ウォーカー”(2P)は、人類滅亡の根源である巨大コンピューター“ダーク”を破壊するために戦っていく。

ストーリー・システム説明

「人類が異星人のもたらした巨大コンピューター“ダーク”によって古代文明から超未来文明へと変革を遂げようとしたとき、突如として“ダーク”が狂いだした。人々は次々と殺され、人類はまさに滅亡の危機に瀕した。それを悲しんだ軍神アレスは、2人の若者に愛と勇気の翼を与え、人類の未来を託した。もう時間はない。“ダーク”を破壊するのだ! 飛び立て伝説の戦士たち!!」

 スタート時は縦スクロールシューティング。巨大な人面像に吸い込まれたり、敵の基地へ乗り込むと横スクロールアクションゲームとなる。
 縦スクロールシューティングの面では、ふたつのボタンで空中攻撃と地上攻撃を使い分ける。横スクロールアクションの面では、ふたつのボタンで攻撃とジャンプをすることが可能だ。

 敵を倒すとPと描かれたアイテム(POW)が登場することがある。これを取得すると武器が3段階にパワーアップする。Pをふたつ取るとショットが太くなり、4つ目で3-WAYショットに、5つ目で強力なショットになる。このショットのパワーアップは縦スクロールシューティング、横スクロールアクションに共通で引き継がれる。ただしステージが終わると、最弱の段階からパワーアップし直さなければならない。
 1周を5ステージで構成。全2周クリアーでエンディングを迎える。

ストーリー・システム説明 ストーリー・システム説明

▲各ステージは縦スクロールシューティングのステージから始まる。巨大な人面像の口に吸い込まれると横スクロールアクションとなる。

異なるゲーム性が融合した異色のシューティングゲーム

 本作の特徴は、縦スクロールシューティングと横スクロールアクションといった、異なったゲームスタイルを同時に楽しめる点にある。カプコンの作るシューティングは、戦闘機ではなく人間をプレイヤーとしたものが多い。本作はその路線を踏襲しつつ、キャラクター性を活かして新たな方向を模索したものといえるだろう。

 プレイヤーに大きなインパクトを与えるのは、地形に描かれた巨大な人面である。この人面像はプレイヤーが近づくと大きな口を開け、プレイヤーを吸い込む。このように背景の巨大な物体が動く表現は、ハードの性能が低かった当時としてはかなり珍しいものだ。ショットを撃つと口の中に吸い込まれていくように表現されていて、作り手のこだわりが感じられる。

基本的な攻略法

 各ステージでショットのパワーアップがリセットされ、強化されていない状態からスタートする。そのため、各ステージで確実にショットのアイテムを入手し、パワーアップしていくことが重要となってくる。パワーアップは最高段階よりも、4段階目の3-WAYのほうが攻撃範囲が広く、役立つ場面もあることを覚えておこう。

 縦スクロールシューティングのステージでは、通り抜けられない障害物があるので注意しよう。障害物に引っかかり、押しつぶされるとミスになる。また、ミサイルだけではすべての地上物を破壊しきれない。破壊する地上物を決めて、敵の撃ってくる弾をかわす攻略パターンを作ろう。

 横スクロールアクションステージは、人面像の口に吸い込まれた場合と敵の基地の2種類がある。どちらのステージも通路は3つの階に分かれているが、できるだけ上の階を進むようにすると楽に進めるはずだ。

基本的な攻略法 基本的な攻略法

▲地上物を破壊すると穴が開き、そこからボーナス面に進める。ボーナス面の宝箱を取るとポイントになる。宝箱を撃つと壊れてしまうが、中から敵やPOWが出現することがある。

PLAY MOVIE

(1) ステージ1の途中までをプレイ。人面像の口に吸い込まれるとデンジャーゾーンへ、3つある地上物を破壊するとラッキーゾーンに続く入口が現れる。

(2) 1周目のステージ5を通してプレイ。寄り道せずにボスに向かう。シューティング面ではあるが、地形が複雑なので、動きをパターン化する必要がある。

『アレスの翼』の思い出

 『アレスの翼』はゲームセンターでの出回りが少なかった、レアなタイトルのひとつです。ふたり同時プレイが可能で、異なるゲーム性が融合した意欲作なのですが、アクション面が個人的には物足りず、やり込まなかった記憶があります。当時ゲーセンで見たことのなかったプレイヤーは、この機会にプレイしてみたらどうでしょうか。

石井ぜんじ
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