サイドアーム
アーケード発売日:1986年12月 2人同時プレイ可能
横や縦に自在にスクロールする、全方向シューティングゲーム。キャッチフレーズは“絶対合体!”。地球滅亡を阻止するため、5つの武器を使い分け、左右への攻撃を駆使し、2機合体の力で敵と戦う。
アーケード発売日:1986年12月 2人同時プレイ可能
横や縦に自在にスクロールする、全方向シューティングゲーム。キャッチフレーズは“絶対合体!”。地球滅亡を阻止するため、5つの武器を使い分け、左右への攻撃を駆使し、2機合体の力で敵と戦う。
「地球では全生物を抹殺しようとする“ボゾン”との激しい戦いが展開されていた。ヘンリー中尉とサンダース軍曹は、死の星と化した地球に“モビルスーツ”を操り降下していった。人類は青い地球を取り戻せるか!!」
横視点のシューティングだが、上下を含みさまざまな方向へスクロールするのが特徴。プレイヤーの攻撃ボタンはふたつあり、右方向と左方向の、異なる方向へ撃ち分けることが可能だ。このボタンを駆使し、上下左右から出現する敵を撃破していく。
プレイヤーのショットはビット、ショットガン、3WAY、メガ・バズーカ・ランチャー、オートの5種類。同じパワーアップを取得することで、2〜3段階にパワーアップしていく。またアイテムをPOWの状態で取るとスピードアップし、WOPを取るとスピードダウンする。
ときおり出現する合体アイテムを取得すると、別の機体がやってきて合体する。この状態は全方向にショットを撃つほか、2回まで攻撃に耐えられるようになっている。ちなみにふたり同時プレイの場合に合体アイテムを取得すると、画面上のふたつの機体がひとつに合体。いっぽうのプレイヤーが移動、メイン攻撃を操作し、もういっぽうのプレイヤーがサブ攻撃を担当することになる。
▲POWのアイテムを撃つと、さまざまな武器アイテムに変化する。ふたつの攻撃ボタンと、5種類の武器を使い分けて敵を倒していく。
1980年代のシューティングにおいては、ナムコの『ゼビウス』、コナミの『グラディウス』シリーズなどに代表される、宇宙を舞台にした世界観の作品が人気を博していた。それに比べ、カプコンのシューティングは、西部劇や近代の戦争を舞台にしたものなど、リアルな路線の作品が多かったといえる。そんな中で本作は、本格的なSFの世界観を持っており、発売直後から熱狂的に受け入れられた作品である。
本作は左右にショットを撃ち分けることができ、合体時には全方向にサブショットが撃てる。攻撃範囲が広いので、敵を狙って攻撃するというよりも、ひたすら撃ってひたすら避けるタイプのシューティングである。その意味では、近年の弾幕シューティングにゲーム性は近いかもしれない。しかし弾幕シューティングと比べて大きく違うのは、自機の当たり判定が大きいこと。そのため敵の攻撃は、近年のシューティングと比べてそれほど激しくない。
発売直後の人気は非常に高かった本作だが、ロングヒットしたかといえばそうでもなかった。学習効果よりも弾を避けるセンスが問われるゲーム性だったため、シューティングマニアの攻略が早く、一般プレイヤーとの格差がついてしまったのが原因と思われる。とはいえ、カプコンのデザイナーが描き出す美しいグラフィックと快適なサウンド、爽快な弾避けの感覚など、非凡な点が多いシューティングであることは間違いないだろう。
基本的にザコとの戦闘には3WAY、ボスとの戦いではメガ・バズーカ・ランチャーを使っていく。万一やられて3WAYを失った場合は、ビットの攻撃がオススメ。場所によっては3WAYよりも使いやすいことがある。
合体アイテムを取れば2発食らってもやられないので、逃さず取っていくようにしよう。合体している状態をどれだけキープできるかどうかがポイントになる。
臨機応変に弾を避けていくゲーム性ではあるが、難しい場所は敵の出現パターンを覚えたほうが楽に対応できる。ダメージを食らいやすい敵は決まっているので、これらの敵は優先して早く倒すとよい。
▲メガ・バズーカ・ランチャーはボス専用の武器といってよい。ホーミングミサイルをたくさん出すタイプのボスは、3WAYなどで戦うといいだろう。
(1) ゲーム開始から最初のボスまでをプレイ。早めに3WAYとビットを取っておくのが無難。合体アイテムは逃さず取ってパワーアップしていく。
(2) ラストのボスまでをプレイ。ここまで来るとザコ敵の攻撃も激しい。合体アイテムの位置を覚えよう。ラストボスの弾避けはパターン化できる。
シューティング全盛のあの時代、カプコンからついに本格SFシューティングが出た、と周囲が盛り上がっていたのを思い出します。本作は、カプコン初期の作品と比べれば難度はそれほど高くなく、初プレイでクリアーした知人も何人かいたはず。さすがに初プレイクリアーは無理でしたが、筆者も少しやりこんでクリアーした記憶があります。当時は難度が高く何周もできるシューティングが好まれた時代で、マニアにはいささか物足りなかったかもしれません。それでもいまプレイすると、本当にプレイヤーを楽しませてくれるシューティングだなと感じました。