Last Time I Saw You 雨の薫り(プレイステーション5)のレビュー・評価・感想情報

卵を守る雨宮
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8

台風上陸前の湿った空気までも感じられるような手描きのグラフィックと、キャラクターの滑らかな動きが、1980年代の田舎町を舞台にした少年の小さく、壮大な冒険に独自の魅力をプラス。陰影強めな色彩と妖怪が不気味さを、シミーズ姿の精霊がエロティックさを醸し出す。時代考証に疑問を感じる部分も少しあるが、作り込まれた風景や小物、ライトなアクションが、引きのある物語を後押しする。

週刊ファミ通1869号より

ジゴロ☆芦田
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8

日本を舞台にした海外産の作品特有の不自然な部分はわずかながらに見られるものの、アニメ風のグラフィックは味があり、1980年代の日本の風景の再現にもこだわりが感じられ、魅力的に映ります。不思議な現象の発生や妖怪たちが登場する怪しさが漂う一方で、物語には青春っぽさと温かみも。ゲームを進行させるためのフラグ立てがお使い的ではあるけれど、先が見たくてプレイを続けてしまう。

週刊ファミ通1869号より

くしだナム子
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7

昭和の日本のようでどこか違和感のある、アジアや霊界を連想させるアートが、独特のムードを漂わせています。謎めいた物語はもとより、登場人物ひとりひとりの小さなエピソードにまで興味が向く描写力に感心。アクションとしては少々大味な探索パートですが、神秘的な森での冒険や妖怪との出会いにはワクワクさせられました。総じてゆっくりめのテンポには眠気を誘われたものの、作風にはマッチ。

週刊ファミ通1869号より

戸塚伎一
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7

日常的な場面にも神性が宿っているかのような背景アートは圧巻。ふと挿し込まれた“違和感”の演出も随所で光ります。そうしたウォーキングシミュレーターとしての持ち味が、オーソドックスなジャンプアクション文脈の諸要素によって、やや削がれている面も。甘々なボーイミーツガールものに帰結しない物語展開は好みですが、テキストの文体が硬く、情緒の持っていき場に困ることしばしばでした。

週刊ファミ通1869号より

ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和

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レビュー

平均

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7.5

手描きの幻想的なグラフィックで表現された1980年代の日本が舞台。個性的な人々が住む町や、恐ろしい森を探索し、少年の友情や初恋、古の呪いをめぐる物語を体験する。

発売日
2024年10月10日
価格
2,000 円+税
ジャンル
アクション / アドベンチャー
メーカー
コーラス・ワールドワイド
関連サイト
公式PS Store
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