現実世界に軸足を置きつつ、観光地での非日常性をファンタジーRPG的冒険に結び付けた世界がすてき。現実とファンタジーのバランスも、本作ならではの絶妙なさじ加減で、等身大の登場人物たちとの触れ合いに、確かな温もりを感じられる。『ゼルダ』ライクな謎解きバトル＆アクションありの冒険パートは、ダンジョンの攻略順の自由度の高さと、使用できる魔法がワールドで異なることが、冒険のメリハリに。

週刊ファミ通1861号より

トゥーンレンダリングで描画される風光明媚なフィールドに心が躍る。完全なファンタジー世界ではなく、オーストリアのアルプスを休暇で訪れて冒険する、ちょっと不思議な雰囲気も魅力。ダンジョンごとのパズルやギミックは多種多様で、“魔法スキル”を活用しながら進んでいくのが楽しい。バトルも含め、カジュアルに遊べる手触り。夜に街で人々と交流する要素もあり、ゆったりプレイしたくなる作品。

週刊ファミ通1861号より

異世界ではなく、現代を舞台に等身大の主人公が観光として探検を楽しむ構図がおもしろい。アルプスの氷河や山上湖といった美しい自然や、拠点の村にいる人々との交流を楽しみながら、アトラクション感覚でダンジョンに挑戦するサイクルが新鮮です。各エリアで使える魔法が違ったり、ダンジョンごとに趣向の異なる大掛かりなギミックが用意されていたりと、一本調子にならない工夫の数々に好感。

週刊ファミ通1861号より

地域単位、または局所単位での地形の変化が楽しく、観光地のハイキング気分で世界を旅したくなります。冒険ファンタジーの要素と、大人（20代女性）の自分再発見物語とのバランスもよく、バカンスの日々を送るモチベーションになります。戦闘は、アクションの腕前である程度の戦力差をカバーできる余地あり。地形パズルは、洞察と論理的思考をほどほどに働かせる必要がある、ちょうどよい悩ましさです。

週刊ファミ通1861号より