DesperaDrops/デスペラドロップス(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
ヨーロッパ全土を股に掛けた逃亡劇は、主人公の不思議な力や謎の組織などのミステリー要素が複雑に絡んでスリリング。監視カメラの映像を参考に指示を出すミッションモードも特徴的でおもしろい。最初は主人公に無関心だった6人と長めの共通ルートで絆を深め、個別ルートで彼らの背景やトラウマがあらわになり深く結びつく展開は映画を観ているよう。甘い要素もあるが、人間ドラマの重厚感が光る。
週刊ファミ通1826号より
無実の罪を着せられた主人公と6人の犯罪者たちとの逃亡劇という、乙女ゲームとしては珍しい状況とクライム&サスペンスのテイストが興味をそそる。選択肢を選んで進行するスタンダードな作りだけど、要所で発生する“ミッションモード”では、監視カメラの映像を見ながら仲間に指示を出すのが、ハラハラ感を味わえていいね。分岐の確認と各場面へのジャンプが可能なフローチャートも助かる。
週刊ファミ通1826号より
恋愛対象は全員、素性の知れない犯罪容疑者で、各々が抱える事情や背景に興味をそそられます。強面、インテリ、ジゴロなど、さまざまなタイプのワルと行動をともにするのは、刺激的な体験。本来の良心ややさしさも垣間見え、そのギャップにハートをつかまれました。監視カメラの映像を分析し、仲間に指示するミッションは、お荷物になりがちな主人公として、役に立つ喜びをかみしめられるギミック。
週刊ファミ通1826号より
あえての“女性らしさ”が際立つ主人公像にはそれぞれ思うところがあるかもしれませんが、大筋は、個性的な仲間たちとチームで何かを成す過程と達成感を味わえるクライムサスペンス風。プレイヤーの心を直接えぐりかねない、暗部に鋭く切り込むセリフも随所に用意され、プレイ中は適度な緊張感が維持されます。恋愛モノとしては、瞬間的な情熱よりも友愛をほのぼのと感じていたい人向けの温度感です。
週刊ファミ通1826号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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