フォートソリス(プレイステーション5)のレビュー・評価・感想情報
UIを排除し、メニュー画面などほぼすべてをゲーム内の世界で完結。封鎖された基地の探索は、ムービーとキャラ操作の切り換えが、シームレスかつワンテイクで行われることで、抜群の没入感を演出。洋画的セリフ回しとカメラカットで、まさに映画の主人公になったような気分に。それゆえ、突如挿入されるボタンアクションに対応できないことも。失敗しても物語がそのまま進行するのも地味にすごい。
週刊ファミ通1814号より
ちょっとした探索要素やQTEもありはするけれど、基本的にはインタラクティブな映画のような作りのため、そこを承知のうえでプレイしないと退屈に感じるかも。火星の鉱山基地を舞台にした非日常のロケーションは魅力的で、ミステリアスな物語もそそられる。プレイの手触りや演出が没入感を高める反面、ゆっくりとしか歩けない移動方法や、見やすくはないマップにはもどかしさも。
週刊ファミ通1814号より
集中して取り組めるコンパクトなボリュームで、深い満足感が得られ、周回への意欲も高まります。全般的にテンポがスローなのですが、主人公の過ごす時間がリアルに感じられ、スキップできない動作や音声にも不思議とイライラしません。マップが見づらかったり、QTEがシビアだったりもするけれど、停滞せずにことが運んでいくのが好ましい。無線での会話は、閉塞感や孤独を強調する演出としても機能。
週刊ファミ通1814号より
セキュリティーロックがかかったドアだらけの、限定的な空間内を歩き回るムード自体はいいのですが、主要インタラクトの刺激の少なさが、状況への没入感を阻害する方向に働いています。登場人物や、物語世界内の事象として極力描かれるストーリーの“引き”が強いわけでもなく……言うなれば“どうでもいい気持ち”のまま進められる不思議な作品です。コレクション要素の回収のし甲斐はそこそこあります。
週刊ファミ通1814号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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