9 R.I.P.(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
現世を生きる主人公とこの世のものではない者たちが紡ぐ物語は、ホラーかつファンタジー的な要素が多いながらも、しっかりと構成されていて先が気になる魅力的な展開。美しい演出や選択肢のバリエーションがそれに彩りを添えています。また、物語がオムニバス形式になっており、世界線ごとにまったく違う内容で刺激的。この形式を考えた企画力に拍手。幽霊や妖との恋なので、“メリバ”好きな人にオススメ。
週刊ファミ通1803号より
怪談や都市伝説をモチーフにした乙女ゲームというのが一風変わっていて興味深い。怪しげで非日常的な空気感を作り出す、美しい色遣いのビジュアルも印象的。ときには、ぞわっとするようなシーンもあったりして、シナリオにも緊張感が漂います。ルートごとにテイストが異なるほか、主人公の置かれた状況もだいぶ変わってくるのは、周回プレイをするうえで驚きがあっていいね。
週刊ファミ通1803号より
世にも奇妙なお話と乙女ゲームとのマッチングがこんなにいいとは! ふつうの女の子には到底あり得ない、モテぶりやアイドルとの出会いといった現実離れした状況も、幽霊なら受け入れやすい。ミステリーと恋愛と、どちらの先も気になる物語の運びが巧みです。家族や親友をはじめ、周囲の女性がしっかり描かれているのにも好感が持てました。Joy-Conの振動による演出も、ホラー作品としてグッド。
週刊ファミ通1803号より
広く浅くのオカルトファンとしては、本作の“幽霊の正体見たり”的な物語世界が心地よいです。ゾワッとくる狂気描写や、各世界線をつなぐエピソードをアクセントに、異界脱出モノとしての興味で読み進められます。恋愛要素があまり印象に残らなかったのは、それはそれでアリかなと。UIの洗練ぶりは同ブランドの特徴として、今回はバックログからのシナリオジャンプ操作が、よりスムーズになった印象。
週刊ファミ通1803号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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