シリアルクリーナーズ(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
犯行現場の“後片付け”に主軸を置いたシステムが、ステルスアクションに本作独自の色をプラス。死体を運んで証拠隠滅する禁忌性と、血痕を掃除機で取り除くという物音を立てる行為が、緊張感を増し増しに。操作キャラ4人のそれぞれの物語と異なるスキル、クライム映画を彷彿させる軽妙なセリフ回し、そして1990年代を再現したポップなグラフィックが、ステージクリアー型で進む任務を盛り上げる。
週刊ファミ通1790号より
ステルス&クライムアクションだけど敵を倒すことはできず、犯罪現場での証拠隠滅を図るのが目的なのもユニーク。いかにもゲーム的な行動パターンを取る敵の警察官は、まぬけにも思えるけれども、リアルすぎない調整がほどよい。裏稼業のアングラなムードと、血痕を消すために警察官の目を盗んで掃除機をかけるといったプレイのシュールさとのコントラストも、おもしろみのうち。
週刊ファミ通1790号より
捜査の真っ最中の殺人現場から死体を運び出し、おまけに掃除機までかけるなんて(笑)。鈍感な警官のおかげで6割こっそり4割大胆に動ける、スリルと笑いのバランスに降参です。スキルの異なる各メンバーのエピソードが、オムニバス形式で進む構成にワクワク。メンバーの性格や背景が垣間見え、裏稼業ならではの連帯感がほんのり漂う幕間の演出も小粋。しゃがれた音楽が緊張感と背徳感を増幅します。
週刊ファミ通1790号より
さっきまでなかった袋詰め遺体が巡回ルートに転がっていてもスルーする敵の倫理観に唖然としつつも、想像の3倍以上に大胆なムーブで“おそうじ”できます。小手先のアクション操作や時間経過(ほとぼりが冷めるのを待つ)でリカバーできる余地が大きいので、クリアー重視で一気に遊びきるプレイスタイル向きでもあります。個々の主要キャラに魅力はあるものの、一本筋の通った物語性は、ほどほど。
週刊ファミ通1790号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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