広大な砂漠に点在する宇宙船の残骸や廃墟、遊牧民の気配を探す旅を、ホバーバイクの移動とトゥーンを駆使したアート表現が強力に後押し。壁上りや滑空など『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』を彷彿させるシステムだが、オープンワールドの世界として独自の個性とセンスを感じる1本。探索特化のスタイルと、時折挿入されるBGMの演出で、未知の世界を巡る“旅”をしている感覚を満喫できます。

週刊ファミ通1778号より

神秘的な砂漠の世界をホバーバイクで旅する雰囲気が最高。音楽もすばらしく、とくにボーカル入りの楽曲は、プレイ体験をより情緒的なものにしてくれます。マスクを集めて自分が何者になるかを決める物語と、自由に進められる構造も親和性が高くてグッド。クエストはお使い的なところはあるけれど、壁面を上ったり、空中を滑空するグライドを活用して、移動経路を考えながら進む道のりも楽しい。

週刊ファミ通1778号より

すばらしい総合芸術。メビウスを思わせる独特のタッチで描かれたアート空間を自由に動き、そこに構築された異文化に触れるのは、五感を揺さぶられる体験です。小さなパズルは、壮大なスケールと噛み合わない気もしますが、ひとつひとつが旅のエッセイ集のように紡がれていくサイクルが作品性にフィット。導きが足りない場面もありましたが、この世界に浸りたい旅人にとっては問題になりません。

週刊ファミ通1778号より

景色をざっと眺め、たどり着いてみたい場所までの道のりをイメージし、実行……といった一連の流れがごく自然に発生。そのくり返しで不思議と充実感に満ちていきます。ホバーバイクの挙動がカメラアングルと連動していない気もしますが、情報密度が薄い世界をかっ飛ばすこと自体は爽快です。すべてが自由そうで、何だかんだで指定イベントをある程度順番通りにこなす必要がある点は、承知のうえで。

週刊ファミ通1778号より