SIGNALIS(プレイステーション4)のレビュー・評価・感想情報
1990年代後半のサバイバルホラー黎明期の名作たちへのリスペクトを感じる1本。キャッチーなキャラや、見下ろし視点のステージなどで敷居を下げつつ、“怖さ”と“スリル”は超正当派。謎多き物語を紐解く作業が探索の推進力に。銃弾や回復アイテムが不足しがちなうえ、一度に持てるアイテム数も少なく、コンテナを行き来することもしばしば。そのままならなさを恐怖の最高のスパイスと感じるか。
週刊ファミ通1769号より
不穏な空気が漂うSFの世界と、主人公の置かれた状況が少しずつ見えてくる構成が好奇心をくすぐる。見下ろし視点でプレイする、初期の『バイオハザード』シリーズライクな手触りで、ハラハラしながら探索をして、キーアイテムを探し、ギミックを解いて先へ進んでいく定番の内容は、なかなか没頭できます。操作に若干ややこしさを覚えるメニューやマップの画面は、改良の余地ありといったところ。
週刊ファミ通1769号より
暗さと静けさの中、緊張感溢れる探索が続く構成に、(いい意味で)疲れました。散りばめられたミステリアスな物語の断片と、アニメ絵風の人物たちに興味をそそられます。携帯できる持ち物の数に限りがあるため、問題解決の順序を検討したり、装備を取捨選択する必要があり、これがおもしろみを高めています。謎解きとは別の部分でわかりにくい場面があり、テンポが損なわれるのは少々惜しい点。
週刊ファミ通1769号より
現在置かれている状況を把握しつつの探索は、断片的な各情報をつなぐ演出に乏しく、自主的な情報整理作業が必須。背景グラフィックの立体感のなさもあり、“盲点”ができやすくなっている点が厄介です。戦闘は、弾薬などのリソースが少ないうえに接敵時の行動の選択肢が少なく、一度のミスでやり直し(リロード)…… という流れが序盤から多いのが気になりました。退廃的なムードが好きな人であれば。
週刊ファミ通1769号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
ファミ通公式のレビュー文、レビューアーイラスト(画像)等の無断転載・複製をお断りしています。