犬鳴村〜残響〜(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
謎に満ちた村を、複数のキャラ&異なるシチュエーションで探索する視点の違いが、謎と怖さを深め、物語の推進力に。ポイント&クリック操作で臨む謎解きアドベンチャー定番のシステムと、悪霊退散、そして親切かつ手軽な再スタートで、万人が気軽に“ホラー”を味わえる。物語を読み進める楽しさが重視された作風ゆえに、クリック操作の“戻る”や、ときどき挿入されるノイズ音の演出が気になりました。
週刊ファミ通1716号より
ポイント&クリックで進行するなじみやすい構造で、小ぶりなボリュームながら、お手ごろ価格でホラーを味わえるコンセプトがいい。言動のクセが強い登場人物のパートは、もはやギャグに思えるが、オムニバス形式と都市伝説を題材にしたシナリオがマッチしている。恐怖演出は若干安っぽさを感じる部分もあり、怖さはほどほどといったところ。映画を原作にしてはいるけど、未鑑賞でも楽しめます。
週刊ファミ通1716号より
音、映像、振動などをできる限り動員し、全力で怖がらせようとしてくる演出に好感。おぞましいものの、暗さと曖昧さでグロさが緩和されているビジュアルもうまい。オムニバス構成でありつつ、それぞれが絡み合い影響する仕組みに、工夫が感じられます。脱出ゲーム的な謎解きと、都合のいい設定で笑いを誘うシナリオとで、カジュアルに遊べました。操作は直感的でない部分が多少あります。
週刊ファミ通1716号より
位置関係は強引ながら、原作映画の見どころスポットを周回できます。各エピソードの主人公の共感できない行動原理を“極限状態ならではの心理”と解釈できれば、驚かせ演出多めの陰鬱な物語をスピーディーに楽しめるでしょう。別展開のフラグがほかのエピソードに隠されている構成はよいのですが、ホラーものとしてのムード作りが総じて淡泊で、底知れぬ不気味さを味わえるまでにはいたっていない印象。
週刊ファミ通1716号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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