探偵撲滅(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
探偵たちの捜査過程をシミュレーションゲームの形式に落とし込んだのがなかなかに斬新。突発的なイベントがあったりするおかげか、適度な難しさを感じつつ謎解きに挑戦できてよかったです。最初は物語の設定が荒唐無稽かなとも思ったのですが、読み進めるうちに気にならないどころか好きになっていきましたね。悲劇を回避するために主人公がもがきながらも成長していく姿が熱かったです。
週刊ファミ通1694号より
個性の強い魅力的なキャラが登場し、自分たちの中に紛れている犯人を捜すシチュエーションなど、『ダンガンロンパ』を彷彿させる。そういう作風を好む人は楽しめそう。シミュレーションパートで謎を解明するのもおもしろみがあるが、捜査が進展すると新たな調査対象が出現したりするため、制限ターン内でムダなく行動するには、一度プレイしてみてからやり直すことになりがちなのが若干もどかしい。
週刊ファミ通1694号より
事件の意外性だけでなく、調査する探偵たちの軽快なやり取りにも惹きつけられます。伏線も張られており、読み手側としてもいい緊張感が持続。ただ、どの探偵も愛すべき存在なだけに、裏切りや別離がかなり堪えました。推理力がいわば攻撃力のような捜査シミュレーションパートは、いいアクセント。各探偵の語る信念や、ラストの黒幕との問答はメッセージ性が強く、グッと来るものがありました。
週刊ファミ通1694号より
登場人物の多さや詳細な状況説明などが絡み合って捜査パートに移行するまでが長く、“ひたすら読んでいるだけ感”も。とはいえ個性溢れるキャラや独特の世界観など“読み物”としては魅力的な作り。捜査は、誰をどの順番で動かせばいいのか、詰め将棋的なおもしろさが味わえるが、マップ回転機能がないのでキャラが重なると見にくく遊びにくいのは難。捜査~解明パート間ずっとセーブできないのは不親切。
週刊ファミ通1694号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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