片恋いコントラスト -collection of branch-(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
ひとつのルートに初恋と失恋、新たな恋、ふたりのあいだで揺れる心など、多感な時期の繊細な心の在り様が美しく表現された作品。内容を凝縮したぶん足早に展開しますが、物語の魅力が輝き出すのは2周目以降。新たに彼視点のエピソードが追加され、ぐっと深く切なく進化。人と関わるのが苦手な主人公が成長する姿にも共感できるものが。エンディング数が少ないですが、逆にそれが活きている感じ。
週刊ファミ通1602号より
少女マンガチックな繊細な絵柄や魅せかたが、いいムードを醸し出している。初恋、傷心、三角関係といった、ツボを押さえたシナリオの流れもキャッチー。個別ルートがない作りは、やや駆け足気味の印象も受けるが、ふたりの男性のあいだで揺れ動く恋模様は先が見たくなります。主人公も含めて、登場キャラは少しクセがあるように感じるかな。ノベル風だけど、後日談が追加されたのはうれしいね。
週刊ファミ通1602号より
ヒロインと男性陣、ともに心の動きが丁寧に描かれていて、片思いの切なさに共感。選択によるストーリーの変化がほぼない構成には、3人それぞれのどうしようもない気持ちを実感させられます。その一方で、個別ルートがないことで、物足りなさを感じてしまうのも事実。ラジオパーソナリティーとのやり取りは、思春期特有の甘酸っぱい感情とともに、主人公が成長する様子が伝わってくるいい仕掛け。
週刊ファミ通1602号より
清涼感ある画面デザインと、効果音のセレクトが絶妙なUIに、心が洗われます。糖度の高い状況にニヤニヤ……というよりは、酸いも甘いもひっくるめた学園青春ものの世界に浸ることが主目的に。オムニバス形式の各シナリオはほぼ一本道で、展開の抑揚に乏しい点をどう捉えるか次第といった面があります。キャラが好きになった人には、新規追加と再構成されたおまけシナリオの存在はうれしいですね。
週刊ファミ通1602号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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