“After Story”は、さまざまな問題に直面しつつも、互いを敬い、深く愛し合い、前に進んでいく物語。彼視点もあり、かなりの糖度なので充足感がハンパないです。“ADONIS”の展開は衝撃的。構成員たちの人物像が鋭く掘り下げられていて、その生き様は胸に響きます。内容面もボリューム的にもファンディスクの域を超えた作品。ときにユーモラスな表現もあり、演出も秀逸。すっかり魅せられました。

週刊ファミ通1546号より

美しいキャラのグラフィックだけでなく、演出面の巧みさも光る作品。後日談では、冒頭から気持ちを高めてくれます。甘さの増した恋愛要素を堪能できつつ、推理やサスペンスの要素のあるシナリオも健在で、ほどよく悩みながら読み進めていくのは楽しめる。犯人側のキャラを掘り下げる“アドニス編”も興味を惹く内容で、多様なコンテンツでさまざまな角度から物語の世界観に浸らせてくれるのがいい。

週刊ファミ通1546号より

登場人物への理解を深め、想像の翼を広げられるコンテンツの充実ぶりがやばい。とくに、彼らなりの事情を抱えて犯罪に走った、アドニス構成員たちの人間らしい一面が垣間見えるifストーリーには興味をひかれました。攻略キャラとのハッピーな後日談や、日常的なメールのやりとりができるおまけ要素にもほっこり。タブーな関係性も、乙女ゲームならではのお話として、うまく昇華させています。

週刊ファミ通1546号より

アフターストーリーは総じて短めですが、そのぶんイチャイチャシーンが充実。どう転んでもほっこりする結末にたどり着く安心感があります。主人公が敵組織にどっぷり浸かったifストーリーを楽しめるアドニス編では、ほのぼのさとやりきれなさが入り混じった独特の退廃ムードを堪能できるのがいいですね。各ルートの解放条件はやさしめ。演出面や操作システムはシンプルながら、必要十分です。

週刊ファミ通1546号より