絶対迷宮 秘密のおやゆび姫(PlayStation Vita)のレビュー・評価・感想情報
前作『グリム』の世界観を踏襲しており、一見するとかわいらしいファンタジーですが、どんどんダークでシリアスな展開に。そのアンバランスさがすごく魅力的。主人公の性格が前向きで力強く、グラフィックの枚数も多いので、おとぎ話を読み進める感覚で楽しめました。操作性もブラッシュアップされ、前後の選択肢にジャンプできて便利。要所の仕掛けや演出にこだわりがあり、作り手の愛を感じます。
週刊ファミ通1390号より
童話をモチーフにしたファンタジックな物語だが、甘い雰囲気を味わうというよりは、冒険の成分が多めの印象。選択肢を選ぶ際に時間制限があるほか、どう作用するかが予想しにくい選択肢が出てきたりするため、やや難解にも感じるかな。ただ、ステータスで各キャラの“運命度”が見られたり、前後の選択肢にジャンプできる機能があるなど、フォローはある。攻略対象に女性が混じっているのは珍しいね。
週刊ファミ通1390号より
主人公が童話の中の存在でも、攻略対象に惹かれていく心の動きが丁寧に描かれているので、スッと感情移入できます。女の子キャラクターのルートも切なくていいですね。恋愛の部分はもちろん、笑いあり涙ありで、ひとつの物語としてもすばらしい作品。時間制限つきの選択肢もいいスパイスです。柔らかな色合いのグラフィックや、途中で挿入されるプロポーズシーンも、おとぎ話らしくて和みます。
週刊ファミ通1390号より
システムとしては一般的なコマンド選択式だが、グラフィックを始め、各種インターフェースや演出などのセンスがよく、全体的に丁寧な作り。キャラの立ち絵が入れ替わり表示されて芝居をするタイプではなく、多数のイベントスチル絵と凝った演出で物語を見せていくという、まさに絵本を読んでいるかのような作りが新鮮。章仕立てで読みやすいが、物語が長く、多少間延びしがちに感じる部分も。
週刊ファミ通1390号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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