【漫画の裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム 『デバッグルーム』シーズン2 第53回

沖縄のゴザ(い草=ビーグ)の恐るべき性能

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 こんな使いかたをして、沖縄の方に怒られてしまいそうですが、沖縄にはビーグと呼ばれる“い草”を使用したゴザが存在します。

 ビーグというのは沖縄の方言です。

 沖縄の“い草”は本土にある物と比較しても太さは2~3倍で、重量は約2倍もあって非常に耐久性に優れているのです。

 また、消臭効果や空気浄化作用や湿度吸収力にも優れていてアトピーや喘息・シックハウス症候群(室内の汚染された空気を吸うことで引き起こされる疾患)の予防にも効果があると言われている万能アイテムなのです。

 沖縄出身の入川さんの再登場なので、それっぽいアクションをさせようと考えて調べていたら、この沖縄ゴザ(ビーグ)に辿り着きました。

 だから銃弾だって簡単にガードできるのです。

 すごいですね、沖縄のビーグ。

なのにそのビーグを現場に置いて行く入川さん

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 階段を駆け上がるのに棒高跳びの要領でビーグを使用した後に、そのまま階段の下にビーグを置いて行ってしまっています。

 じつは最初は(原作では)そのまま持ち歩く予定だったのですが、作画をしている松島幸太朗から「これってずっと持ち歩く必要ってありますか?」と聞かれて考えたのでした。

 確かに、(地下から)1階部分に到着した後には入川さんの“任務(ミッション)”は達成してしまいますので不要と言えば不要なんです。

 そして、背中に西川さんを背負っているという作画コストに加えて右手に意味もないビーグを持たせたままにする必要がどこにある?

 いや、ない。

 そう考えて「うん、現場に置いてきていいよ」と率直に指示をしたのでした。

 沖縄の皆さん、すみません、きっと入川さんはまた沖縄で新しいビーグを購入してくれると思います。

次回は懐かしいあの人が再登場しますよ

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 ついに姿を現した本田さん。そして陳マイクとの対峙。

 ここからはまたアクション回が続きそうですが、まぁ、そのとおりなんですけどね。

 なんとなく“ダーシュ”の正体にも気づき始めた読者の方もいらっしゃるかもしれませんが、次回は懐かしいあの人が久しぶりに登場しますよ。

 そのあとは“一方そのころの蓮実さん”の話に移行します。

 皆さん、覚えていますか?

 いま熱海では合宿をやっているんですよ。

 アニメやゲームの脚本や絵コンテやキャラクターデザインの話をしているんです。

 本作は“ゲーム業界を舞台としたお仕事マンガ”ですからね。

 横浜ではドンパチやっていますが、ちゃんとつながっていきますので安心してくださいね。

編集者コメント

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 まだアクション回が続くということは察しがつきますが、なんとこの展開が熱海の合宿にもつながるとのこと……。いま思えば本田さんが失踪したのも蓮実のアニメ業界見学の東京出張のときでしたし、いったいどのような結末を迎えるのでしょうか。

 
気になる次回『チェイサーゲーム』は2025年年8月25日(月)に掲載予定です。