『バルーンファイト』40周年。ふわふわと風船で浮かぶ独特で激ムズな操作感が印象的だった。協力プレイのはずが対戦バトルに発展しがち！【今日は何の日？】

もはや本作は対戦バトルゲームかもしれない

　1985年（昭和60年）1月22日は、ファミリーコンピュータ用『バルーンファイト』が発売された日。本日で発売から40周年を迎えたことになる。

　『バルーンファイト』は、任天堂から発売されたアクションゲーム。操作キャラクターが風船で浮かんでいるため、ふわふわと独特な操作感が印象的なタイトルだった。
広告
[IMAGE]
　ふたり同時の協力プレイも可能だが、お互いが接触すると風船が割れてミスを誘発できることもあって、『マリオブラザーズ』同様に足を引っ張り合う対戦ゲームになりがちなところも魅力のひとつだ。

　本作発売の約1週間後には、これまたふたり同時プレイの名作『アイスクライマー』も発売されていたため、どちらを買うか迷ったというゲームファンはけっこういたはず。筆者は悩みに悩んで『バルーンファイト』を選んだのでよく覚えている。
[IMAGE]
　ゲームのルールは非常にシンプルで、画面上の敵をすべて倒せばステージクリアーというもの。ただし、敵もプレイヤー同様に風船で浮いているため、まず敵の風船を割って落下させてから体当たりでとどめを刺すことになる。

　当然ながら自分の風船に敵が接触すると破裂。2個ある風船のうち1個が割れると上昇力が低下して、残りの1個も割られるとミスになってしまうといった具合だ。こんな簡単なルールなのにゲーム自体は案外難しく、最初はあっという間にゲームオーバーになってしまったなんて人も多かったはず。

　というのも『バルーンファイト』ならではのふわふわとした独特の操作感があるからだ。AボタンやBボタンを押すと手だか羽のようなものをパタパタさせて浮力を得られ、十字ボタンの左右でキャラクターを移動させる仕組み。
[IMAGE]
　なかなか動き出さないなと思って十字ボタンを押しっぱなしにしていたら、今度は急激に加速しすぎて止まれないといった始末。障害物に当たったり敵の風船を割ったりしたときですら、うまく制御しないとピンボールみたいに跳ね返ってしまうというように、本作ならではの独特の慣性が働いていて、これが操作を難しくしていた。しかし慣れてくると何とかなるもので、思い通り操作できたときの気持ちよさはかなりのものだった。

　強制スクロールするステージを進みハイスコアを目指す“バルーントリップ”も、徐々に先へ進めるようになり自分の上達ぶりを実感できるところがおもしろかったんじゃないかな。
[IMAGE]
　ふたり同時プレイで協力しながらステージクリアーを目指すことも可能なのだが、プレイヤーどうしに当たり判定があり同士討ちで風船が割れてしまうから困りもの。

　最初は確かに「絶対に先のステージを目指そう」と誓い合っていたはずなのに、ちょっとのミスで相手の風船を割ってしまったがために壮絶なバトルへと発展するなんてことも多々あった。当初の目的はどこへやら、最初から対戦してたよと言わんばかりの激アツな戦いが全国でくり広げられたに違いない。

　あるいは『バルーンファイト』を対戦ゲームとしてしか認識していないプレイヤーもいたかもしれない。それくらい夢中になってバトルしていたものだった。いまなら差し詰め“PvPvE”のゲームみたいなものだろうか。ちなみにアーケード版も存在し、タイトルは『VS.バルーンファイト』となっているが、これは対戦メインの仕様というわけではなく“VSシステム”という基板を使用しているため。

　本作はさまざまな機種に移植されており、いまでも遊ぶ方法はいくつか存在する。それでもおすすめはやはりNintendo Switch Onlineに加入して遊ぶことだろう。同時期に発売された『アイスクライマー』も遊べるのでこちらもおすすめだ。

　また、アーケード版がプレイしたいならハムスターから配信中のNintendo Switch用『アーケードアーカイブス VS.バルーンファイト』がいいだろう。
『アーケードアーカイブス VS.バルーンファイト』(Switch)の購入はこちら(マイニンテンドーストア)
これまでの今日は何の日？