『天外魔境III NAMIDA』20周年。何度もプラットフォームが変更される苦難を乗り越えたナンバリング最終作【今日は何の日?】

byウワーマン

『天外魔境III NAMIDA』20周年。何度もプラットフォームが変更される苦難を乗り越えたナンバリング最終作【今日は何の日?】

発売中止からの奇跡の復活

 2005年(平成17年)4月14日は、プレイステーション2(PS2)用ソフト『天外魔境III NAMIDA』が発売された日。本日で発売から20周年を迎えたことになる。
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 『天外魔境III NAMIDA』は、ハドソン(現KONAMI)から発売されたRPG。『天外魔境』ナンバリングシリーズの第3弾となるタイトルだ。

 もともとはPCエンジン SUPER CD-ROM2用タイトルとして開発されていたが、当時の情勢の変化によりアーケードカード専用ソフト、さらにはPC-FX用と発売プラットフォームがつぎつぎと変更。頼みのPC-FXがヒットしなかったこともあって、挙げ句には発売中止となってしまった。

 しかし、数年の時を経てプロジェクトが復活。スタッフの変更などもあり、新たに作り直すということで開発が再スタート。その後も発売延期やゲームキューブ版の発売中止などがあったが、最終的にプレイステーション2用タイトルとして誕生した。ずっと追い続けてきたファンにとっては、年来の悲願が実った瞬間だろう。

 本作の舞台は、ジパングの遥か西方に位置する“九洲(つくす)”。プレイヤーの分身となるのは、幼いころに浜辺に打ち上げられ記憶を失っていた“ナミダ”という少年だ。ナミダは命を救ってくれた少女“壱与(いちよ)”とともに壱与の家で育てられることになる。

 17歳になったナミダは、壱与とともに高千穂祭りの神鏡を祀る儀式に参加。しかし、ナミダを快く思わない村の若者のせいで神鏡が割れ、封じられていた邪悪な存在“アミ”が解き放たれて壱与がさらわれてしまう。ナミダは壱与を救うため、アミを追って冒険の旅に出る……というのが本作のプロローグとなっている。
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 ふんだんなアニメーションやボイス、オーケストラ楽曲などを使ってゲームを盛り上げる『天外魔境』シリーズのならではの演出は、当然ながら本作でも健在だ。巨大な龍が空を舞う幻想的なオープニングは圧巻でとくに印象に残っているんじゃないかな。

 広井王子氏や辻野寅次郎氏などのおなじみのスタッフに加え、本作の作曲はザ・フォーク・クルセダーズやサディスティック・ミカ・バンドなどで活躍した加藤和彦さんが担当。
『タイム・トゥ・セイ・グッバイ』などで知られるサラ・ブライトマンさんが歌をうたっていたのも凄いところだ。歌舞伎役者時代の河合雪之丞さん(二代目 市川春猿)が出演していたのもおもしろい。
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 『天外魔境III』ではすべてが3D化。西洋から見た誤った日本をイメージしたジパングが立体的になったので、これまでと違った感覚でプレイできたはず。とくに戦闘は印象がガラッと変化。敵だけでなく、パーティーメンバーの姿も映るようになったのが新しかった。

 攻撃の際はもちろん、3Dキャラクターの仲間たちがかっこよく技を決めてくれる。やたらと多数の敵が襲ってくるが、狙った相手とその周囲を巻き込んで攻撃できるため、まとめて掃討が可能。気持ちよく技を放つことができた。

 ホテイ丸や足下兄弟、マントー3など、シリーズに華を添えてきた(?)おなじみの面々たちも登場。ナミダのサポートをしてくれたり、これまで同様に悪さをしたりと、冒険を大いに楽しませてくれた。
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      集計期間: 2025年05月01日09時〜2025年05月01日10時