何年経っても人気は衰え知らず
初音ミクは、音声合成技術を用いてさまざまな歌声を披露してくれるバーチャル・シンガー。米津玄師さんをはじめ、現在の音楽シーンの一線で活躍する多くのアーティストたちのルーツとも言える存在だ。ネット業界、とくにUGC(ユーザー生成コンテンツ)の分野に多大な影響を与えたのは間違いないだろう。
なお、音源バージョンはいくつも発売されているが、2020年11月27日発売の『初音ミク NT(ニュータイプ)』が最新パッケージ。いままでのヤマハのVOCALOID上では起動せず、クリプトン・フューチャー・メディアと産業技術総合研究所が共同開発した新しい歌声合成エンジンを使用する。筆者は初音ミクと言えばVOCALOIDとばかり思っていたが、別の技術も使っていたとは勉強不足だった。
電子の歌姫・初音ミクとゲームのコラボレーションは多々あるが、やはりセガとタッグを組んで歩んできたタイトル群が印象的。なかでも2009年7月2日に記念すべき1作目が発売された『初音ミク Project DIVA』シリーズは、現在も続く大ヒット作品。待望のPC(Steam)版である『初音ミク Project DIVA MEGA39's+』が2022年5月27日の午前1時に突如として発表され、界隈をざわつかせたのも記憶に新しいところだ。何の前触れもなく夜中に発表されたので多くのファンが虚をつかれたに違いない。筆者もたまたまPR担当の舞浜たろう氏のツイートを見て、びっくりした記憶がある。