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『レナティス』“抑圧と解放”でアクションが変化するハイテンポバトルが最高。リアルな渋谷が舞台となる魔法使いたちの過酷な運命にも引き込まれる

『レナティス』“抑圧と解放”でアクションが変化するハイテンポバトルが最高。リアルな渋谷が舞台となる魔法使いたちの過酷な運命にも引き込まれる
 2024年7月25日に発売が迫るフリューのNintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4、PC(Steam)向けアクションRPG『レナティス』(Steam版はダウンロード専売でNIS America, Inc.より9月28日発売予定)。現在、Nintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4でゲーム序盤が遊べる体験版が配信中だ。

 本作は魔法が存在する2024年の東京・渋谷を舞台に、自由を求める魔法使いの青年・霧積真凛(きりづみまりん)と、秩序ある世界を目指す魔法取締官・西島佐理(にしじまさり)を中心とした物語が展開。キーワードである“抑圧と解放”が落とし込まれた、ゲームシステムとストーリーが見どころとなっている。
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 また、渋谷を再現したリアルな街並みとファンタジーが融合した世界観、そして秀逸なキャラクターデザインとサウンドが本作独自の雰囲気を醸成。現代人への示唆に富んだテーマとともに、没入感を高める要素となっている。本稿では、配信されている体験版のプレイをもとに、本作の魅力に迫る。
※本記事はフリューの提供でお送りします。

さまざまな思想が入り乱れる東京・渋谷


 まずは本作の核となる、“魔法”に目覚めた者たちについて。

 作中において、“魔法使い”は嫉妬、嫌悪、畏怖などあらゆるネガティブな感情を向けられる存在。魔法使いであることを知られると一般企業への就職も難しくなるなど、特別な力を持ちながらも秘匿しなければ社会的に生きられない。少数ゆえに、魔法使いはひっそりと暮らすことを強いられている状況だ。さらに、魔法使いの中にも後天的に目覚めた者は“レプリカ”と呼ばれ、力を持つ者のあいだでも見下される傾向にあり、難しい立場の者も少なくない。

 キーパーソンのうちのひとり、霧積真凛は、少し幼さも残る19歳の大学生。14歳のときに交通事故で生死をさまよい魔法に目覚めたことで、あらゆる抑圧を受けて育った。彼が目指すのは、“誰にも縛られない最強の魔法使い”。
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 真凛はいわゆる厨二病といえるキャラクターだ。実際に特別な力に目覚めており、“最強”になれば、社会から抑圧されず自由になれるという、漠然とした目標に向かって渋谷を訪れる。クールな雰囲気をまといながらも、孤高を気取り、知ったかぶりのような言動もするなど青さも覗かせ、カッコいいのにかわいげのあるところが見られる。序盤だけでも“愛される”空気を感じるため、彼の性格、言動は要注目なポイントだろう。
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 もうひとりの主人公である西島佐理は、22歳で元警察官の大人っぽい女性。モンスターに襲われて臨死体験をした結果、魔法使いとなり政府の組織M.E.A.の魔法機動隊に所属した。若手の隊員ながらも頭角を表し、秩序を乱す魔法使いや人をモンスターに変えてしまう違法薬物“ルブルム”を取り締まる。
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 佐理は、自分を律する正義感あふれる人物だ。本人は生真面目な性格で現場主義だが、周りが彼女を組織の広告塔としてもてはやす状況もあり、気苦労のたえなさがうかがえる。実際に、街中には彼女をモデルにしたポスター・広告が本人の意思とは裏腹に多数掲示されている。彼女の心情を考えるとおいたわしい。
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 真凛が自分の意思に反した“抑圧”を抱えていることに対して、佐理は自らの信念で“抑圧”のもと正義を貫こうとする。対照的に描かれるふたりの主人公がどのように相対するのか。本作における大きな見どころだ。

 そして、作中ではふたりを含めて大衆を守るもの、国に反逆するもの、自由を求めるもの……さまざまな思想が入り乱れる。異なる理念を持つM.E.A.とギルド、そしてオウルといった組織が交錯する物語のスケール感にも期待したい。
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静と動、抑圧と解放


 本作の戦闘と探索システムは、“抑圧モード”と“解放モード”をリアルタイムに切り替える特徴的な仕組みになっている。

 街中の探索において、抑圧モードは素性を隠した状態。魔法使いであることを隠して、一般市民と会話することができる。一方の解放モードでは、通常では見えないアイテムを探知できるが、その姿を目撃されてしまうと市民から通報されてしまう。
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 人々の通報が一定数に達すると取締官が駆けつける。取締官は圧倒的な強さなので、たちまちゲームオーバーの危機に陥ってしまう。そうした際にはセーフスポットを利用して人の目を掻い潜る必要がある。つねには“解放”できないもどかしさによって、魔法使いたちの抑圧された側面を体感することが可能だ。
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 バトルにおいては、抑圧モードは自ら攻撃できない代わりに敵の攻撃がスローになり、ワンボタンで簡単に回避行動をとることが可能。解放モードでは一気呵成に攻め入ることができ、爽快感のある連撃をたたき込める。
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 攻撃をくり出すときはMP(魔法を使うためのポイント)を消費するため、無限に技を使うことはできない。だが、“抑圧モード”中に敵の近接攻撃が近づくと、スローモーション演出と同時に魔法陣が出現。回避ボタンを長押ししてジャストタイミングで離せば、MPを吸収しながら回避する“回避吸収”が発動する。一気にMPを回復しつつ敵を吹っ飛ばすことができるので、攻撃のチャンスを生み出すことが可能だ。MP最大の状態で解放モードに突入すると、一定時間敵の動きをゆっくりにしたうえで急接近する“バースト解放”が発動できる。
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 上記の一連の流れが非常にテンポよく、さらに操作の難しさは抑え目に調整されている(ジャストタイミングといってもシビアではない)ため、お手軽に気持ち良いバトル体験を味わうことが可能だ。

 防御的な抑圧モードと攻撃的な解放モードのふたつ。静と動。敵の動きに合わせて抑圧と解放モードを切り替えて途切れなく動くことができるのは、本作ならではの魅力といえる。このふたつのモード切り替えによって、バトル中に発生する“待ち時間”が極力発生しないような設計だ。

 また、魔法使いは身近なものを魔法の力で武器化させて戦うという。例えば真凛が得物とするのは、いつも持ち歩いているシャープペン(本人は“テンペスト”と名付けている)。
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 真凛の武器、テンペストは槍のような穂先を持ち、オーソドックスな動きの技が多く、取り扱いやすい。一方で、佐理は剣術に加え、マントを活用した縦横無尽な動きが得意。なんと、プレイアブルキャラクターの中にはリボンやフロッピーディスクを武器化する者もいるようだ。操作するキャラクターごとにハッキリと個性が現れるため、使い分けが楽しめそうな仕様となっている。

魔法使いとして渋谷を生き抜くために


 体験版では、真凛と佐理の序章部分を遊ぶことができる。魔法使いを取り巻く暗い状況や、間口の広いアクション、そして力を求めて“アナザー”と呼ばれる異世界を駆け回る真凛と、街の治安維持に奔走する佐理。そのふたりの主人公に関する魅力の一端が垣間見える。
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 なお、体験版の範囲では強力な敵はわずかだが、街中に点在する自販機(ミニマップに表示される)やお店で回復アイテムを買っておくと、不意に敗北してしまうことを回避できる。とくに、魔法使いたちが利用する自動販売機には必ず“裏メニュー”が存在し、バトル中にも使用できる“チルートS”(HPを500回復)が購入できるので、複数個ストックしておきたい。
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 また、作中の渋谷に実在する施設、店舗や商品が再現。見覚えがありながらも、“魔法対策法”によって人通りがまばらな夜の街。その街並みには、魔法使いにとっては生きづらい、抑圧された世界が表現されている。

 体験版のクリアデータがあれば、製品版でのプレイ時に引継ぎ特典としてアイテムがもらえるので、興味のある方は一度触れてみることをオススメする。
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