Recolit(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
外灯、自動販売機、駅の案内板など、夜の町を静かにともす明かりを探しながらゆっくり進めていく物語は、謎解きの難度は高くなく、物語自体を体験&味わう作り。アイテムを1個しか持てないため、何度もステージ内を行き来する場面も多いものの、その手間さえも夜の静けさ、孤独さを高めるスパイスに。主人公と共通点はないが、深夜にふと自身の思い出に浸ってしまったような不思議な作品です。
週刊ファミ通1869号より
静けさを感じる夜の町と、ちょっぴり切なく、ノスタルジックな気持ちになれるムードがステキ。ちょっとした謎解きをするうえで、明かりがカギとなるギミックもいいね。ひとつずつしか運べないアイテムを持って行き来するのが少し手間だけど、登場人物たちの望みをかなえてあげるのは満足感が得られます。物語の詳細ははっきりとは語られないため、考察も含めて楽しむのが好きな人に合うかと。
週刊ファミ通1869号より
切ない読後感と、考察で自分なりの真相を編むことのできるやさしさを湛えた、ゲーム仕掛けの物語です。ポイント&クリックのシステムでお使いをくり返すだけという構成が、登場人物と関わり、手助けするという作品の文脈にしっくり。暗がりにある物や記憶を、ほのかな明かりで照らす作業では、温かな気持ちにもなれば、痛みを感じることも。自身の思い出とも重なる何かが見つかるからなのでしょう。
週刊ファミ通1869号より
納得がいくようないかないような不思議な因果関係を場当たり的に探っていく感覚がユニーク。移動速度は決して快適ではないのに、限定フィールド内の往復を冗長に感じないのは、静けさと温かみを持ち合わせたピクセルアートの魅力と、シーン遷移時の動作の快適さゆえです。“深夜にひとり目覚めているときの、あの独特のムードに浸れる作品”と割り切れれば、ストーリーラインの弱さも気になりません。
週刊ファミ通1869号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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