魔女の泉R(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
主人公の明るいキャラクターと、絵本の世界のようなフィールドの各地に散らばったアイテムや召喚モンスターなどの収集要素が、探索を後押し。ターン制のバトルは、強力な魔法やターンボーナス、カウンターが戦いのギアを上げてハイテンポな仕上がりに。一度倒した敵から経験値を獲得できない仕組みは、必要最小限の戦いで冒険を楽しめる一方で、戦闘での素材集めの作業感を高めてしまう面も。
週刊ファミ通1863号より
主人公のパイベリーがとにかくチャーミング。かわいらしいグラフィックで描かれるファンタジックな世界も趣があります。単に戦闘をくり返して成長させるのではなく、“修練”で各能力値を高めたり、素材を収集し、アイテムを制作するなどして強くなっていく、独特のシステムとプレイサイクルもグッド。自由なペースで進められる構造なのもあって、まったりと遊び続けたくなる作品。物語もいい。
週刊ファミ通1863号より
非道な人間に迫害される魔女という構図は残酷なれど、ケロッとたくましく道を切り拓くヒロインと、悲劇性を前面に押し出さないトーンに好感。遊びやすく洗練されたJRPGで、価格への期待を上回るクオリティーとボリュームです。進行のテンポが良好で、敵の強さや主人公の成長とのバランスもいい。イメージにピッタリなキャラクターボイスもドラマを彩り、展開は一本道寄りですが興味を引きます。
週刊ファミ通1863号より
物語がなりゆきまかせで進行するなど、表面的な雰囲気はユルめ。各場面のBGMのエモさは申しぶんないのですが、人間の暗い面が強調されるやり取りの多さに、心がチクチクします。戦闘パートは、残り体力の管理さえ怠らなければ詰むことはない親切設計。キャラ強化のハードルも、総じて低めです。ファストトラベル機能が充実していることもあり、フィールド探索が雑になりがちな点は、注意が必要。
週刊ファミ通1863号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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