異夢迷都(イム メイト) 果てなき螺旋(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
退廃的な街並みと、おしゃれな色遣い、そして異世界のダンジョンなど、アトラス系RPGを彷彿させる作り。パーティーメンバー全員でのHP共有、入手パーツを組み合わせてステータスを強化するパズル的要素、そしてカットインを多用した物語演出など、野心的な試みが随所に。おまけ要素で終わらない手応えのカードバトルもいいね。洗練されず粗いままのところも一部あるが、RPGの魅力に溢れた1本。
週刊ファミ通1788号より
近未来化された旧上海を舞台にしたストーリーは、世界観が独特で心惹かれるものがある。ふたりの主人公を軸にしてゲームを進める構造もいいね。要所で行うカードバトルもおもしろい。ただ、漢字で書かれた読みかたのわからない単語が頻出するのは少々難あり。ダンジョンが若干味気ないところがあったり、荒削りな部分も少なくないのだが、作風が気に入れば目をつぶれるのではないかと。
週刊ファミ通1788号より
エキゾチックなムードがそこかしこから立ちのぼり、好奇心を刺激されるだけに、惜しい点が目立ちます。たとえば、固有名詞の読みかたがわかりにくいことにはじまり、お話の内容をどうも把握しづらい点。また、似た操作を行うのに、あるときは×、あるときは○を使うなど、統一感がなくて慣れない点。こうした部分が整えば、風情のある街やひとクセある人物の心の中を、存分に探検できると思いました。
週刊ファミ通1788号より
美しくも猥雑な街並みと、退廃的なBGMによって醸し出される、アングラなムードが出色。“物語が会話テキストで説明されすぎ”といった各要素のアンバランスさが独自の魅力として成立している、したたかな作りです。オーソドックスかつやや緊張感に欠けるバトルパートは好みが分かれそうですが、敵の特性を見極めてからのデッキ選択+カード引き運頼みとなるマインドハックパートは、静かに熱いです。
週刊ファミ通1788号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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