ザ フレンズ オブ リンゴ イシカワ & アレスト オブ ア ストーン ブッダ(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
同じ開発者が手掛ける人気作がパッケージ化してワンセットになったバージョン。不良学生たちの青春と、殺し屋の日常を描いた作品で、どちらも独特の空気感を持っていますね。タバコを吸うなど、各場面でいろいろな動作ができるのがユニクで気分が出ます。過ぎゆく空虚な時間さえ、ロールプレイの一環として楽しめるなら大いにアリ。ただ、テレビで遊ぶとドットの粗さが目立つのが難点かな。
週刊ファミ通1677号より
『リンゴ イシカワ』のほうは、『くにおくん』シリーズ風の見た目とアクションでありながら、自由に学生生活を送るなかで物語が展開していく内容で、プレイ感は別物。銃を奪いながら敵を倒しまくる『ストーン ブッダ』は、移動のゆっくりさがもどかしくも、ゲーム性のいち要素に。説明不足なところもあり、万人受けする作風ではないと思うが、両作品とも哀愁漂うムードが魅力的で独特の味わいがある。
週刊ファミ通1677号より
見た目は『くにおくん』を思わせますが、両作品ともシリアスで映画のよう。倫吾の物語は不良マンガの世界設定をベースに、高校生活を思うまま過ごすシミュレーション要素を加味した作り。友人たちの動向や将来への不安など、あの年ごろならではの感情が描かれています。『ストーン ブッダ』は殺し屋のガンアクションが見事。睡眠薬を飲む時間まで街で時間を潰すパートは虚しくてどこか文学的。
週刊ファミ通1677号より
『リンゴ イシカワ』はアクションゲームというよりもアドベンチャーに近く、作り込まれた箱庭で青春時代をどう過ごすかが問われる作品。行動に対する効果の有無がわかりにくいのは難だが、それも含めて日々考えさまざまなことを選択していくおもしろさがある。対する『ストーン ブッダ』はアクション寄りだが、『リンゴ イシカワ』同様、文学&アート的で考えさせられる構成。確実に遊び手を選ぶ作品。
週刊ファミ通1677号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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