Frostpunk(プレイステーション4)のレビュー・評価・感想情報
ひと言で言い表すと“悲壮感漂う『シムシティ』”。発展ではなく生き延びることが目的となる街作りはすごく新鮮。過酷な自然環境を始め、限られた資源や労働力、失敗を重ねるとリカバーが難しくなるバランスに、ゲーム全体の説明不足が加わり、難度は高め。“児童労働”や“弱者切り捨て”といった法律制定における数々の決断が、人々の生死にまで影響に与えるため、緊張感ある街作りに挑戦したい人なら。
週刊ファミ通1629号より
街作りのシミュレーションにサバイバル要素を掛け合わせたゲームデザインが見事。街をとことん発展させるのではなく、限られた資源や労働力と向き合いながら、極寒の世界で生存するための最善策を模索していくような作りが珍しくて、思わず夢中になってしまう。犠牲の上で社会を成り立たせるなど、残酷な取捨選択を何度もくり返す中で倫理観を揺さぶられるような仕組みも、おもしろみのうち。
週刊ファミ通1629号より
街作りの要素に、外界を探索するパートでの発見が影響をもたらし、物語が紡がれていくのがドラマチック。サバイバルのエッセンスも新鮮です。発展の速度がちょうどよく、するべきことが山積みでも手に負えないほどではないバランスに、よりよい市政を目指す意欲が湧きます。コマンドもわかりやすく整理されていて遊びやすい。不測のエラーに備える意味でも、1日の終わりにオートセーブがあれば。
週刊ファミ通1629号より
資源を管理……というか死守しつつ、住人を生存させる環境をひたすら整えるゲームプレイには、終始重苦しさが漂います。時間経過速度の変更がしやすく、コマンドメニュー構成もスッキリしていて快適ですが、それでも気持ちは晴れません。難度を大幅に下げた“エンドレスモード”で、かっこいい街並を作るぶんにはいいのですが、“ストーリーモード”のいろいろな意味での厳格さは、人を選ぶでしょう。
週刊ファミ通1629号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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