ビビエット(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
ホラーアドベンチャーの舞台としては定番の洋館を、2Dで表現したのが、逆に新鮮。暗闇を照らすランプの明滅、風までも感じる美麗なグラフィックとサウンド演出が、雰囲気を高める。神出鬼没の敵から逃げる要素が恐怖と不安を加速させるが、2Dというオブラートに包まれ、ホラーが好きではない人も遊びやすい作りに。それだけに、説明不足による一部の謎解きの難解さや、不親切さなどが気になりました。
週刊ファミ通1599号より
ドット絵がいい味を出しつつ、呼吸や足音、風などの環境音はリアルで、ホラー感もちゃんとある。謎解きは、よく観察することとひらめきが必要となり、歯応えはなかなかのもの。何をすべきかがわからず、しばらく悩んだり、つまずく可能性はあると思うけど、進行が波に乗ってくると俄然おもしろくなってきます。探索範囲が狭い序盤は敵との遭遇頻度が高く、恐怖感よりもだんだん面倒さを覚えそう。
週刊ファミ通1599号より
暗闇の不安、廃屋の薄気味悪さ、殺意への怯え、物語の狂気。幾重にもセッティングされた恐怖が遊び手を震え上がらせます。追われ続けたり、画面の暗さに疲れたりと、落ち着いて取り組みにくい環境は好みが分かれそう。推理ものというよりは脱出ゲーム系で、意地悪な謎も多いですが、解けたときの達成感もひとしお。こちらに終幕の解釈が委ねられているのが、未解決事件っぽい雰囲気でいいです。
週刊ファミ通1599号より
グラフィックはレトロ調ながら、驚かせ系の演出が充実。“追跡者”の行動は、アイテムメニューの表示中も止まらなかったりと、つねに張りつめた状態でプレイできます。ヘッドホン装着プレイを推奨。謎解きは、一見関係なさそうなものどうしを、直感的に結びつけて対処するタイプがメインですが、暗闇が多めのフィールドによって増長される移動可能エリアの見落としが、最大の悩みどころになりそう。
週刊ファミ通1599号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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