A Fisherman’s Tale(プレイステーション4)のレビュー・評価・感想情報
リアルさと臨場感を追求するVR作品が多い中、VRの使いかたに驚かされる1本。灯台という狭い空間で、こんなにも広がりのある世界を楽しめるとは! メタ構造と、それによるステージの変化に、ついつい先を知りたくなる。ただ、日本語はいっさいなし。ヒントを英語のセリフで教えてくれているらしいけれど……。パソコン黎明期に、海外のアドベンチャーゲームを片言の英単語で遊ぶようなプレイ感です。
週刊ファミ通1597号より
まるでトリックアートの中に入り込んでしまったかのような、不思議な感覚にワクワク。ミニチュアの中にも自分がいて同じように動き、見上げれば巨大な自分もいるという空間で、相互に干渉できる仕組みを利用してパズルを解いていくアイデアが秀逸。日本語ローカライズが行われておらず、ボイスがヒアリングできないと、やることがややわかりづらい場合があるため、せめて字幕が表示できればよかった。
週刊ファミ通1597号より
立体的な絵本の中のような空間は、不思議と居心地がよく、ゆったりした気持ちでゲームに取り組めます。模型と現実との秘密の関係性を解き明かして、お話を進める仕組みがユニーク。ミニチュア自体を眺めているだけでも愉快です。パズルを解くのに言語は関係ないものの、ユーモラスなキャラたちが作品独自の雰囲気を作り上げていることもあり、彼らのおしゃべりを日本語で聞いてみたかったなぁ。
週刊ファミ通1597号より
フィールド内をポイント指定で自在に移動し、プレイステーション Moveを2本持ちした両手で物をつかみまくれること自体、稚気に富んでいます。脱出ゲーム慣れした人なら、スケール感のトリックのおもしろさとともに、フラクタルに拡張(縮小?)していく舞台の不思議な居心地を堪能できるでしょう。そうでない人は、せめて英語のヒアリングができないと、総当たり行動が徒労に終わる可能性も……。
週刊ファミ通1597号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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