Etherborn(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
アーティスティックな見た目に反して、操作とルールはいたってシンプル。立体構造のステージの角度を変えることでわかる“発見”と謎に満ちた世界が、探索のやる気を後押し。日常生活ではあまり意識しない、立体構造と重力の向きをつねに考えるため、ステージのクリアー後は、頭が心地よい疲労感に。一方で、謎解きに詰まるとなかなか抜け出せないケースも多く、ヒント機能が充実していたら、とも。
週刊ファミ通1612号より
あちこちにある、重力の方向が変わる道を通り、立体的なステージの通り道を発見するのがおもしろく、エッシャーのだまし絵の中を歩いているかのような不思議な感覚。クリアー後の“+モード”もあるが、仕掛け自体は変化しないので、ボリュームはコンパクト。物語の神秘的なムードはいい感じだけど、抽象的な言葉が並び、もうひとつ響いてこないかな。パズル自体はよくできているだけに、惜しい。
週刊ファミ通1612号より
美しいビジュアルとサウンドで形作られた、不思議な世界を歩き回る体験には価値あり。ややスローなテンポは、プレイヤーによって好みが分かれそうですが、作風にマッチしています。パズルの仕掛け自体は単純ながら、天地が刻々と変わり、混乱を誘うステージ設計が見事。無事着地できるかどうかわからないまま、飛び降りる勇気が試される点は、物語のテーマともシンクロしていて感じ入りました。
週刊ファミ通1612号より
ゲームのキモは、重力が変化する“まろやかなスロープ”をいかに探し、どういう順序で駆け抜けていくか。ロジカルに思考するよりも、盲点をいかに潰せるかが重要となってくるタイプのパズルです。ときに三半規管が刺激される、空想世界の迷路にいるような感覚を味わえるところはいいのですが、アングルが固定でアクション性も弱いため、リプレイ性が高いゲームかというと、ちょっと違うかもしれません。
週刊ファミ通1612号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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