当時のリアルさを徹底追求したという中世ヨーロッパの描写が、倫理観を含めて異世界感があり、新鮮。できることの多さと自由度もすごい。その一方で、わかりにくいUIや細かいパラメーター、複雑な操作系、そして会話のたびに発生する読み込みなど、粗削りな部分も多め。異世界エンジョイ派よりもガチ勢にオススメの作品です。洗練されすぎていない、むき出しのおもしろさの原石感がありますね。

週刊ファミ通1597号より

細部までこだわり抜いて再現された中世ボヘミアの世界は、リアリティーが格別。史実を基にしたドラマチックなシナリオも見応えがあり、引き込まれる。ひとつのクエストの達成でも、いろいろな方法が選べるところもグッド。ややクセのある戦闘システムや、手軽にセーブができない仕様など、万人向けの作りではないのだが、手探りで進めていく部分も楽しめる人なら、世界観にどっぷりハマれるかと。

週刊ファミ通1597号より

映画や小説にもなかなか登場しない地域と時代が舞台である点に魅了されます。歴史や文化の描写も見事。似たような設定のオープンワールド作品に食傷気味だったこともあり、好奇心全開で没頭できました。ただ、読み込みの多さや操作のしづらさなど、システム面の完成度がもうひとつ。また、自由に行動できるというより、主人公の人物像を自由に想像し、そのように振る舞える、といった感触です。

週刊ファミ通1597号より

野生植物が生い茂る遠景から薄暗い建屋内にいたるまで、“いかにもなゲームっぽさ”とは一線を画す説得力を持つ映像世界に、魂が吸い込まれます。音声を含む登場人物のセリフの安定感も心地よいです。あとは、些細な選択の綾で次善策や善後策を講じる必要が出る厳格なゲーム進行を、不親切と見るかサービス精神旺盛と取るか次第でしょうか。場面転換時のロード時間が長いなど、全体的なテンポは重め。

週刊ファミ通1597号より