Black The Fall(ブラック・ザ・フォール)(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
脱出系アクションパズルの傑作『INSIDE』に強くインスパイアされたと思われるタイトルで、世界設定や雰囲気がすばらしい。冒頭から即死トラップの連発で、プレイヤーの反応は大きく分かれそうですが、よく練り込まれたパズルのおかげで、苦労に見合う達成感が味わえます。レーザーポインタによる指示や、ロボ犬との協力要素があるぶん、『INSIDE』と比べると、操作や謎解きがやや複雑な印象も。
週刊ファミ通1535号より
歪んだ管理社会の抑圧された重苦しいムードがよく出ていて、それを感じながら逃亡劇を体験するのはおもしろい。レーザーポインターを使う仕掛けや、愛らしさを感じさせるロボを活用するギミックなど、解法の異なるパズルがつねに登場するので、最後まで飽きずにプレイできるのがいい。空気感を出すためなのは理解できるけど、画面が暗い場面が多く、そのせいでわかりにくい部分があるのはやや難点。
週刊ファミ通1535号より
闇と光のコントラストが強烈で芸術的。同時に、圧政の重苦しさがのしかかってくるようで、ほかにはない世界観。レーザーポインターを駆使したり、奇妙な装置を動かすなど、パズルもひと味違う。ただ、操作のガイドはあるけどノーヒントなので、いったん詰まるとなかなか抜け出せない。序盤から、ちょっと意地悪で難しいステージが存在し、苦しい時間もあるものの、リトライが早いのはありがたい。
週刊ファミ通1535号より
『INSIDE』や『LIMBO』を彷彿させる。圧倒的なビジュアルパワーが目を惹くが、それ以上に“共産主義からの脱出”という設定もなかなかのインパクト。アクション性が高く、謎解きにも目新しさを感じる反面、キャラの操作性と手触り感が大味なところが惜しい。とくに、繊細な操作が求められる、タイミング系の仕掛けに挑む際に、難度をグンとアップさせてしまっている。その点を除けば、魅力的な作品。
週刊ファミ通1535号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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