悠久のティアブレイド -Lost Chronicle-(PlayStation Vita)のレビュー・評価・感想情報
乙女ゲーにSF要素を詰め込んだ意欲作で、まるで巨大ロボットもののアニメを観ているかのよう。恋愛要素もちゃんとあるが、一般的な乙女ゲーと比べると、SFと物語の比重がかなり高め。ストーリーが読み応えがある反面、イチャイチャ&ラブラブを期待しすぎると、肩透かしを食らう人もいそう。魅力的なキャラと緻密で美しい背景グラフィック、専門用語をフルボイスで解説してくれる機能はうれしい。
週刊ファミ通1448号より
女性向けゲームでロボットものというストーリーは珍しく、野心的な作品。はるかな過去から現在へつながる過酷な物語や、SFならではの設定を活かした展開は、切なくて心惹かれるものがある。ただ、全体的に悲壮感が漂うシナリオで、恋愛要素はやや控えめ。攻略キャラの数が少なめなのもあって、若干あっさり気味に感じる人もいそう。“ガラクタ収集”は、世界観に深みを持たせる手助けになっている。
週刊ファミ通1448号より
乙女ゲームとしては珍しいロボットものですが、ビジュアルはどこかファンタジックで繊細。スチルも緻密で、うっとりする美しさです。主人公のイヴが無垢な少女で、最初は感情移入しづらくもあるけど、この世界や登場人物たちの秘密がわかってくるにつれ、物語に引き込まれていきました。個別ルートからはとくにシリアスな展開で、ウルッと来る場面も。ボイスデータなど、オマケ要素も凝っています。
週刊ファミ通1448号より
混沌とした世界における生死をテーマにした、儚くも強い物語。お話があまりにも壮大なため、後から「そういうことなのか」と気づかされることが多々。また、それなりに甘い恋愛要素も、主軸となる物語のインパクトが強すぎるため、一方的にドラマを見せられている感じも。自分自身と主人公を重ね合わせてプレイする人には向かないかな。“乙女×ロボット”というおもしろい試みにプラス1点で計8点。
週刊ファミ通1448号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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