なないろリンカネーション(PlayStation Vita)のレビュー・評価・感想情報
シナリオのよさが際立つ作品。各キャラの設定に加えて、読みやすいテキストや伏線の回収などがしっかりしているので、ただのドタバタ劇や恋愛を楽しむだけのアドベンチャーゲームに終わっていないところがいい。グラフィックも美麗。PC版では、サブヒロインルートのボリュームがやや少なめだったが、PS Vita版では新規CGや書き下ろしシナリオが追加され、その点が解消されているのが○。
週刊ファミ通1397号より
物語の大筋や、据えられたテーマはシリアスだけど、重くなりすぎないバランスでコメディー要素が織り交ぜられ、日常のシーンを楽しみつつ、ホロッとくるようなストーリーを味わえるのがいい。テキストはクセがなくてすらすらと読みやすく、各キャラが魅力的なのも手伝って、世界観にもすんなりと引き込まれた。環境設定の項目が充実しており、自分好みに細かく設定してプレイできる点も好印象。
週刊ファミ通1397号より
鬼や妖怪が出てくるファンタジックな設定でも、話運びが丁寧なので、すんなりと入れて読みやすい。美しいグラフィックや魅力的なキャラたちにガッチリ心をつかまれてしまいます。事件を追っていく共通ルートに比べて、個別ルートは少しあっさりめに感じられるものの、ヒロインによっては追加シナリオが収録されているのがうれしいね。終盤にどんでん返しが待っていたのは、なかなかの衝撃でした。
週刊ファミ通1397号より
クセのない文章でストーリー展開はわかりやすく、間口は広め。インターフェースもよくて遊びやすい。コミカルかつ感動的な構成もおもしろいが、基本的に“琴莉”がベースの物語なので、ルートが分岐しても、大きな流れはさほど変わらない印象も。キャラクター性が際立っている“鬼”が攻略対象でないのも寂しい。また、テキスト表示の縁取りが甘く、文字がピンボケのように見えるのは気になった。
週刊ファミ通1397号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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