月に寄りそう乙女の作法 〜ひだまりの日々〜(PlayStation Vita)のレビュー・評価・感想情報
女装×メイド、しかもフルボイスという主人公の設定はおもしろい。そのポジションから、女の子たちの、ある意味“ヒミツの花園”的な日常をじっくり観察できるのは、イケナイものを見るような、ともすると同性愛のような感覚にもなってドキワク。登場キャラたちの個性はかなり強いものの、ノリツッコミの会話劇が楽しく、さらに個々のバックボーンがかなりヘビーで、最後まで飽きさせない展開です。
週刊ファミ通1407号より
導入部のシリアスな雰囲気から一変して、本編では主人公やヒロインたちの掛け合いがコミカルでおもしろく、物語がテンポよく進む。女装し、男であることを隠しつつ、女の園に紛れ込むという作品は珍しくはないが、百合の要素を含んでいるのは新規性あり。主人公とヒロインの関係性が魅力的に描かれていて、感動的な展開にもグッとくる。シーンのジャンプや早送り、早戻しなど、便利な機能も豊富。
週刊ファミ通1407号より
服飾というテーマや、暗い過去から一変して、華やかな女子校に女装で通う展開が、インパクトがあります。恋愛だけでなく、メイドとしての主従関係が絡んできたりと、要素がてんこ盛りだけど、文体が読みやすいこともあって、すんなり入っていける。ヒロインたちの人柄にも惹きつけられます。新規シナリオやクロック機能など、PS Vita版ならではのコンテンツが収録されているのもうれしいね。
週刊ファミ通1407号より
多少クセが感じられるものの、文章は非常に読みやすく、テンポのいい物語展開も相まって、サクサク楽しめる。女装ものというだけあり、読んでいて乙女な気持ちになれるところもおもしろい。インターフェースは良好で、なかでも左スティックを左右に回転させることで、シーンの早送りや巻き戻しができる機能は便利。選択肢は少なめで、“読み進めるだけ”という感が強く、インタラクティブ性は希薄。
週刊ファミ通1407号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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